近親相姦に関する研究
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『近親相姦に関する研究』とは久保摂二によって1957年9月25日に学術誌「廣島醫學」第五巻第十二号において発表された日本学会史上初の近親姦の論文である。久保摂二は雑誌『潮』1972年3月号において『近親相姦に関する私の研究』という文章も載せている。
[編集] 概説
論文では初めに近親姦に関する総合的な分析を行っており、その後で広島県と島根県における施設収容者及び各種相談機関で扱われた36の事例を挙げている。
父と娘のケースは15例扱われている。養父と娘のケースでは、母の連れ子と母の死後結婚したが村の有力者で誰も文句を言わなかった場合などが載せられている。母息子の場合は3例ではあるが、エディプスコンプレックスが行為の「決め手」にはなりにくい事が分かる。
兄弟姉妹は15例扱われる。真面目で家庭環境もよく、勤勉実直とも言える兄妹が関係を持ち子供まで作り発覚したが、現在はお互いに過去を忘れ働いている場合や、成績優秀な妹が兄に誘われ喜んで応じた場合など、後悔や罪悪感は少ないケースが多く「やって何が悪い」と言わしめているようなケースが多い。
その他はおじ姪、祖母孫などのケースである。完全に家族の環の中に飲み込まれ、近親相姦以外の世界を怖がっているような事例が多く、全体的に悲惨である。
