都会のアリス
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都会のアリス(独語題Alice in den Städten)は、1973年西ドイツ製作、ヴィム・ヴェンダース監督によるロード・ムービー。アメリカに旅行記執筆で来ていたドイツ人ジャーナリストと少女との心の交流を描く。
ロード・ムービー3部作の第一作であり、フィリップ・ヴィンターの初登場作品でもある。 ちなみに、現在DVDは絶版であるが、再販を望む熱心なファンも多い。
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[編集] 概要
即興撮影を用いたヌーヴェルヴァーグ風であり、随所に監督がファンだと言う小津安二郎へのリスペクトが感じられる。
監督は、彼にとっては満足いかない出来だったという「緋文字」の撮影現場でイェラ・ロットレンダーとリュディガー・フォーグラーが仲良くなったのを見て本作の企画を思いついたという。ストーリーは劇中で演奏されるチャック・ベリーの「メンフィス」の影響を受けているとされるが、監督がペーパームーンの試写を見て内容があまりに似通っていたため、撮影を中止しようとしたエピソードは有名(その後、脚本は後半を中心に書き直された)。開始4分でジュークボックスを流す男として監督が特別出演している。
[編集] あらすじ
旅行記の執筆のためアメリカを放浪していたドイツ人作家フィリップが、帰国のため立ち寄った空港で9歳の少女アリスとその母に出会う。ひょんな事から少女をアムステルダムまで連れて行くこととなったフィリップ。しかし待ち合わせたアムステルダムに母の姿はなく、彼は少女の記憶を頼りに祖母の家を探す旅に出ることとなる
[編集] スタッフ
- 監督 ヴィム・ヴェンダース
- 製作 ヨアヒム・フォン・メンゲルスハオゼン
- 脚本 ヴィム・ヴェンダース、ファイト・フォン・フェルステンベルク
- 撮影 ロビー・ミューラー
- 音楽 CAN
[編集] キャスト
- リュディガー・フォーグラー
- イェラ・ロットレンダー
- リザ・クロイツァー