金通精
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金通精（きんつうせい、？－1273年）は、高麗王朝後期に、元に反抗した三別抄の指導者。
1270年、親元政策を採る元宗は、元に反抗する三別抄の解散を命じた。ところが、この国王の弱腰政策に不満を抱いた金通精ら三別抄は、逆に怒って反乱を起こした。三別抄の勢いは凄まじく、珍島を拠点にして朝鮮南部で徹底して暴れ回った。この勢いに、高麗軍だけでは鎮圧することはできず、1271年からはかねてから日本遠征を考えていたクビライの援軍を借りて鎮圧に当たることとなる。クビライにとっても、三別抄の存在は日本遠征にとって邪魔だったからである。
1271年までに珍島は元・高麗連合軍によって攻略された。このため、金通精は済州島に移って抗戦を続けた。その後、三別抄は島民の支持を得ながらゲリラ戦を行なって元・高麗連合軍を大いに苦しめたが、1273年4月、金方慶と洪茶丘率いる高麗軍によって遂に追いつめられて自害した。こうして、三別抄は完全に壊滅したのである。
金通精をはじめとする三別抄の面々は、現在においても祖国を救おうとした英雄として讃えられている。また、金通精ら三別抄の抵抗は、クビライの日本遠征を大きく遅れさせる遠因にもなったのであるという説もある。
