防衛庁情報局
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防衛庁情報局(ぼうえいちょうじょうほうきょく)とは、福井晴敏の小説『川の深さは』『Twelve Y. O.』『亡国のイージス』『Op.ローズダスト』に登場する架空の非公開情報組織。本部は陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地の地下施設にある。略称はDAIS(Defence Agency Information Service)だが、このような名称で呼ばれだしたのは『川の深さは』の末尾からである。この業界では「市ヶ谷」という隠語で呼ばれている。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
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[編集] 活動
国益・治安を侵害する事態に対して、「国家公安委員会及び情報活動監視委員会が認める範囲内」で「超法規的対処活動」が認められている。言わば、汚れ役のような組織である。
[編集] その存在について
- 非公開組織である理由
- 既存の治安機関と違い、超法規的活動を認められているため。
- 既存の法規では任務が全うできないのにも関わらず法規そのものの変革がなされない理由
- 民主議会政治では法規の変更には、莫大な意見のすり合わせを必要とするので、刻々と変化する事態に対応することが出来ないため。
- 第二次世界大戦による反動と過剰な人権主義によって、積極的な危機対処活動を忌憚する戦後日本人の国民性があるので、性急な改革は無用な混乱を招く恐れがあり、結果として任務遂行の阻害条件とも成り得るため。
[編集] 組織
防衛庁情報本部はDAISの表の顔であるが、DAISの全組織ではない。 テロ対策要撃部隊としてSOFを三個保有する。SOFの部隊名(「920SOF」等)には、過去の功績著しい構成員のIDナンバーを冠する慣わしがあるという。
最下層の構成員は警察補助官(警補官)と呼ばれる。警補官はさらに普通警補官(AP)と特別警補官(SAP)に分類される。普通警補官はIDが4桁、特別警補官はIDが3桁であり、特別警補官を「3桁」というあだ名で呼ぶものもいる。特別警補官は拳銃の常時所持が認められている。彼らは日常生活を営む一方で、召集があれば担当士官の下任務をこなす。
[編集] SOF
情報局隷下の特殊要撃部隊。Special Operation Forceの略称で「ソフ」と発音する。
[編集] 前身
終戦のローレライの終章に防衛庁広報課という組織が名前だけ登場するが、おそらくこの組織が防衛庁情報局の前身だと推測される。
このような組織が出来たのは元帝国海軍大佐大湊三吉の尽力があったからとされる。
また、未発表作、「敗者達の黙示録」では、主人公の所属する組織として「CSIS (Civilian Security Information Service)」という川の深さは以前の防衛庁情報局か登場する。