限定符
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限定符(げんていふ)とは、表語文字を含む文字体系において同音異義を区別するために文字に付け加える文字や記号である。
ヒエログリフでは、表音文字と組み合わせて使う、意味だけ示して発音されない文字を限定符と呼ぶ。決定詞(けっていし)と呼ぶこともある。逆に、表語文字の発音を明示するために付け加える文字もあり、音声補充と呼ばれるが、両方を限定符と見なすこともある。[1]
漢字では、意味または音を示すために加えられる部首が限定符である。意味を表す部首を義符(ぎふ)または意符(いふ)、音を表す部首を声符(せいふ)または音符(おんぷ)と呼ぶ。例えば「網」は元々「网」であったが、音を明示するために声符の「亡」を加えて「罔」とし、後にさらに意味を明示するために義符の「糸」を加えて「網」とした。[2]