黒塚古墳
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黒塚古墳(くろつかこふん、くろづかこふん)は奈良県天理市柳本町にある全長約130mの前方後円墳。柳本古墳群(またはオオヤマト古墳群柳本支群)に属し、群内では中規模の古墳となっている。
1997年(平成9年)から翌年にかけて奈良県立橿原考古学研究所が行った発掘調査で、三角縁神獣鏡33面と画文帯神獣鏡1面が、副葬当時に近い状態で発見された。
棺内には画文帯神獣鏡と刀1・剣1をおき、棺外に三角縁神獣鏡を並べたほか、刀剣類や鉄鏃・小札・用途不明の鉄製品などを配置してあった。埋葬施設は竪穴式石室で、板石を持ち送りに積んで合掌造状の天井を作り出している。
古墳は天理市によって整備が行われたほか、古墳に隣接して竪穴式石室の実物大模型などを展示する「天理市立黒塚古墳展示館」が設けられている。