B-23 (爆撃機)
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B-23は、アメリカ陸軍航空隊向けにダグラス社が開発し配備された爆撃機である。また愛称はドラゴン”Dragon”(竜)である。
[編集] 概略
ダグラス社は前作のB-18”ボロ”を1936年に制式採用されていたが、性能的には、爆弾搭載能力などいまいちであったため数年のうちに旧式化していた。
そのため当初はB-18のエンジン強化型であるB-22を提案したが、陸軍航空隊に採用されなかったため、かわりに民間向けのDC-3の主翼とエンジンを流用して胴体を爆撃機仕様に流線型にして再設計したのがB-23である。 1939年7月23日に初飛行し、すぐにアメリカ軍に38機が採用されたが、B-18と比べ機体が大きく航続距離が延長したうえに、アメリカの爆撃機として初めて尾部銃座が採用されるなどの改良点があったが、肝心の爆弾搭載量は増加していないため、他のメーカーが新型爆撃機を開発するとたちまち旧式化した。
そのためアメリカが第二次世界大戦に参戦するころには爆撃機としては退役し武装を撤去したうえで輸送機のUC-67に改造されたりして、開発当初の目的であった爆撃機として活躍することはなかった。 また戦後まで生き残った何機かは民間に払下げられ、1970年代までは現役であった機体もある。
[編集] 要目
- 乗員:6名
- 全長:17.8m
- 全幅:28.0m
- 全高:5.6m
- 自重:8,659kg
- エンジン:ライト R-2600-3 レシプロエンジン 2基(1,600馬力)
- 最大速度:454km/h
- 航続距離:4,325km
- 武装:機銃 4門、爆弾907Kg