B-Aゲージ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
B-Aゲージは真空度を測定する計測機器である。原理は電離真空計と同一であるが、電離真空計の超高真空側の測定下限はフィラメントから放射される軟X線による光電効果によって集イオン電極(コレクタ)に流れ込む測定電流が影響を受けることによる。
そのためB-Aゲージではコレクタを針状にして軟X線を受ける面積を減らし、電離真空計のフィラメントとコレクタを逆転させた構造を持つ。
このゲージが発明される1958年以前、超高真空を測定するのには電離真空計しかなく、確かに1×10−6Pa台になっているはずなのに測定するのが不可能なため、一部の真空技術者は1×10−6Pa台以下は人工的に作るのは不可能なのでは無いかと考えられていた時代もあった。
測定範囲は1×10−2から1×10−8Pa程度のものが多い。