BIOMEGA
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『BIOMEGA(バイオメガ)』は弐瓶勉がウルトラジャンプ(集英社)誌上で連載しているSFアクション漫画である。かつては週刊ヤングマガジン(講談社)で連載されていたが2004年9月に休載。ファンの間で再開が待ち望まれていた。ウルトラジャンプ2006年5月号にプロローグ(『BIOMEGA interlink』)が掲載。翌6月号から本格的に連載が再開された。
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目次 |
[編集] 概要
西暦3005年。7世紀ぶりに火星への有人飛行を成し遂げた人類。水も酸素もない廃墟と化したかつての入植地において、宇宙飛行士達は1人の女性を発見する。
その後、帰還中に探査船は地球周回軌道上で大破。発見された乗組員の遺体は未知のウイルスN5Sに冒されたまま、軌道上を漂い地上に胞子を撒き散らしていた。
地球。ドローン禍と呼ばれるバイオハザードで混乱する洋上の人工島9JOに、合成人間・庚造一が送り込まれる。彼は幸先良くN5Sウイルスに適応した少女イオン・グリーンを発見するが、その矢先に対立するCEUに彼女を拉致される。彼がイオンを追ううちに、CEUの上位機関DRFの企てる陰謀が進行してゆく…。
[編集] 登場人物
[編集] 東亜重工
- 庚 造一(かのえ ぞういち)
- 東亜重工製の合成人間。携帯型リニアガン4000XLの移動砲台として最初期に開発された。非常な身体能力と強靭な耐久力を誇る。
- 都市浄化と人命救助の支援を目的として9JOに入島するが、本来の使命はN5Sウイルス(N5SV)適応者の発見と保護であった。適応者と目されたイオン・グリーンをCEUに拉致された後は、その追跡・確保を任務としている。
- 実年齢は1歳ほどであるが、識臣と呼ばれる装置により20年程度の仮想的な成長過程を経験している。性格は多分に直情的であり、しばしば実力行使による問題解決をはかろうとする。バイザー部分がディスプレイ(HMD)となったフルフェイスヘルメットを装備しており、これを通じてフユと直接「接続」することが出来る。
- カノエ・フユ
- 東亜重工製の女性型人工知能(AI)。造一の重二輪に搭載されており「庚班」を組む。重二輪の高度なセンサー機能や、自らのハッキングにより情報を収集して造一のサポートを行う。合理的な判断で事態を解決しようとすることが多いが、造一を御しきれない部分もある。実体を持たず、第三者に対してコミュニケーションを取るときには重二輪より自身の立体映像を映写する。
- 造一らと一緒に仮想的な成長過程を経験しており、データが蓄積された単なる機械とは一線を画す模様である。
- 丁 五宇(ひのと ごう)
- 『BIOMEGA interlink』で登場した東亜重工製の合成人間。造一と同様に、エージェントとして活動を行っていた。MSCFのひとつを壊滅させた際、DRFによって作られた疑似N5SVを発見してCEUの追撃を受ける。パートナーのタイラに疑似N5SVを託して脱出させた後に、巡回査察員ヒグイデに殺害されてしまう。
- ヒノト・タイラ
- 五宇と丁班を組む女性型人工知能。フユとは別の人格型。
- 搭載された重二輪が大破してしまい、彼女のモジュールのみ強制的に脱出させられた。
- その後はコズロフによって回収され、壬班と共に行動している。
- 壬 二銖(みずのえ にしゅ)
- 東亜重工製の女性型合成人間。造一と同様にエージェントとして活動を行っており、旧マイクロボルト社(現DRF)の創設メンバーの一人、レーフ・グレブネフ追跡の任務に就いている。レーフの「息子」であるコズロフをタイラと共にCEUの追手から救出後、「拘束する」形で同行させる。
- ちなみに「熊と言えばハチミツが好物」と思っている模様。
- ミズノエ・シン
- 二珠と壬班を組む人工知能。フユやタイラと違い男性型の人格のようである。
- 搭載されている重二輪は庚班や丁班と違って車体に巨大なスパイクが装備されており、細いアームで動かすことにより、壁に突き刺して車体を固定する、銃弾を防ぐなどの使い方ができる。
- 黒川 真村(くろかわ まむら)
- 東亜重工の研究員。合成人間開発プロジェクトの主任を務めていた。通称黒川博士。
- 本社陥落の際に巡回査察員に拘束され尋問を受ける。現在はDRFの管理下にある。
- 黒川の娘
- 黒川博士の娘。識臣に接続し仮想空間内で造一やフユらの教育係を務めていた、彼らにとっての「母親」。
- 東亜重工を占拠したCEU部隊により拘束、黒川博士尋問の為にマスクを外されN5SVに感染。その後駆けつけた造一の情により命を断たれたと思われる。
[編集] 技術文化遺産復興財団(DRF)
- ニアルディ
- ナレイン将軍
- カーダル・スピンダル
- DRFの巡回査察員。女性。
- 強力で破壊的な念動力の使い手で、戦闘時には全身を紐状の繊維で隈無く覆う。この繊維を切り離して飛び道具としても使用する。念動力によって硬化され放たれる繊維は造一の装甲をも貫く。
- 9JOで造一のイオン奪還を阻止し、第57MSCFでは彼に重傷を負わせる。
- ヒグイデ
- 巡回査察員。右手に鉈、左手に分銅鎖のような武器を持つ。
- 『BIOMEGA interlink』にて、丁 五宇(ひのと ごう)を惨殺。その後、五宇が逃がしたヒノト・タイラを追跡していたと思われる。彼女と彼女を救出したコズロフの前に現れ、直後に駆けつけた壬班と交戦する。
- 五宇を装甲ごと叩き潰す、出力最大の弾体加速装置の一撃を至近で避けるなど非常に高い戦闘力を有する。
- ウィルデンシュタイン博士
[編集] その他
- イオン・グリーン
- N5Sウイルス適応者。17歳。両親はおらず9JOにある”祖父”の家にコズロフと暮らしていた。外気に生身をさらしながらドローン化せず、肉体の損傷に対し顕著な回復・再生能力を見せる。感情を顕わにすることがあまりなく、作中これまで言葉さえほとんど発していない。熊の着ぐるみを持っている。巡回査察員に拉致され、現在はDRFの管理下にある。
- 後にN5SVに感染していないことが判明。更に180年前に閉鎖したゼル研究所の所員、ヴィエフ・チイエナと網膜の血管パターンが一致し、この事より彼女が不老不死者であることが判明する。
- コズロフ・Л(レーフヴィチ)・グレブネフ
- イオンの保護者を名乗る大型の熊。人語を解し、重火器から日用品まで器用に道具を扱う。イオンを連れ去りにきた巡回査察員と交戦した結果、右腕を失う。庚班の助力によって9JOを脱出後ヒノト・タイラを回収、さらに壬班によってCEUから救出(のち拘束)され行動を共にする。
- ミドルネームのレーフヴィチとは「レーフの息子」の意であり、事実コズロフもDRFの前身マイクロボルト社の創設メンバーであるレーフ・グレブネフを「親父」と呼ぶ。もっとも彼自身は、二銖から聞かされるまでレーフに関するその事実を知らなかったようである。
- 失った右腕には現在、フックを装着している。
- ハチミツが苦手。
- レーフ・グリゴリエヴィチ・グレブネフ
- 西暦2272年、火星ドローン禍勃発の7年後、物語内における734年前に設立されたマイクロボルト社(後のDRF)の創設メンバーのひとり。科学者だったと思われる。イオン・グリーン=ヴィエフ・チイエナが所属していたゼル研究所を個人的に運営していた。
- 現在も生きているらしいがその消息は不明。
- レーフの代理人
- コズロフが小さい頃世話になっていた医者。第一世代の合成人間で、現在の年齢は200歳近い。
- リルオード
[編集] 用語解説
[編集] 組織、集団
- 東亜重工
- 9JOに造一らを派遣した巨大企業。本社ではなく本土と呼ばれ、また他の企業「旧V(イジッツァ)社」についても「V領区」といった表現が見られる事から、東亜重工も国家レベルの領地を持つ超巨大企業、または現代で言う企業の体裁をした一種の国家であると推察される。
- N5SウイルスについてDRFと対立する姿勢をとっていたが、ドローン禍の全世界拡散と同時に本社へのCEU突入を許し、最終的には本社が自爆消滅、組織としては壊滅状態に陥る。
- 『BLAME!』では、東亜重工と呼ばれる宇宙船の遺跡が登場することから、本作と同一の世界観を持つのではないかという意見もある※。
- ※(作者いわく同一の世界ではないとのこと)[要出典]
- 技術文化遺産復興財団 (Data Recovery Foundation / DRF)
- 世界一の大企業。CEU部隊を世界各地に送り込んで地元政府と公務契約を結ばせたり、独力で火星へ人類を到達させたりと、その実力は超大国と呼ぶに相応しい。下部機構としてPHSを擁する。
- 人類総改換計画を企てて意図的にN5Sウイルスを拡散、その結果発生したドローン禍を「新しい人類の為の洗礼」と称する。東亜重工本社の消滅、ドローン禍の全世界拡散の確認を受けて、世界統一政府の発足を宣言した。
- 元々はマイクロボルト(MV)社と呼ばれる組織であり、不老不死に関する研究から医薬品開発などを行い、後に慈善事業なども手がけるようになった大企業であった。
- 公衆衛生局 (Public Health Service / PHS)
- DRFの下部機構。実行部隊としてCEUを擁する。
- 火星探査以前からN5Sウイルスの実在を確認、その調査研究を行っていた。そのために権限が強化され、CEUの配備に繋がっている。ドローン禍の全世界拡散が回避不可能になってからDRFと共同でその事実を発表、またその確認を行うなど、N5Sウイルスに関するDRFの一連の行動はPHSの管轄と思われる。
- 強制執行部隊 (Compulsory Execution Unit / CEU)
- PHSの実行部隊。空母機動部隊や機械化歩兵部隊を保有し、実質的なDRF軍といえる。表向きはドローン禍の浄化を目的としていたが、実はウイルス適応者の捜索に当たっていた。現在はドローンや反DRF勢力(東亜重工の残存要員など)の排除を主任務とする。
- 巡回査察員
- PHSに所属し、ウイルス適応者の回収、敵対組織の排除等を担当する。サイボーグ化した身体の各所には武器が埋め込まれており、高い個体戦闘能力を有する。
- 彼らはDRFの作成した擬似N5Sウイルスを投与されており、ウイルスに免疫があるためドローン化を免れている。また、その応用技術を用いることにより、頭部を含めた生体部品の損傷を再生することが出来る。
[編集] 器具
- 重二輪
- 庚班、壬班、丁班が使用している事が確認されている、AIを搭載したバイク。
- AIによる単独行動も可能で、班ごとに仕様の異なる装備が施されている。
- 水中でも行動可能なことや発電能力などから、内燃機ではなく電動で動いている物と推察される。現在確認されている最高巡航速度は724km/h。
- 弾体加速装置
- 造一の所持する拳銃型の武器。その名称より、レールガンの一種ではないかと推察される。
- 加速に要する電力は内蔵電池に蓄積されており、その残量は携帯電話の電池表示に類似した形で確認することができる。電力が尽きると発電モードへと移行する。
- マナーモードを解除することにより最大出力で射出することができる。
- 4000XL
- 東亜重工が開発した携帯型のリニアレールガン。通常は造一の重二輪のシート下部に4分割して格納されている。砲身の長さは人間の身長の1.5倍程度であるが、その威力は凄まじく大気圏を突き抜けてなお減衰しない射線の描写がある。また、重二輪の発電機構を併用することにより、ある程度の連射が可能である。
- L196
- コズロフの所持しているライフル。
[編集] その他
- N5Sウイルス(N5SV)
- 700年前、火星植民者が偶然に作り出したウイルス。感染すると老化が止まり、超高効率で細胞が代謝を続けるようになる。強い感染性と毒性を持ち、感染者の多くはドローンと化す。
- N5Sウイルスによるバイオハザードを<ドローン禍>と呼ぶ。かつて火星植民地は研究施設からのN5SV流出により4日間で全滅した。
- ドローン
- N5Sウイルス感染者が一旦死んだ後に変容した存在。知性はほぼ失われており醜い姿を持つ。N5Sウイルス適応者に反応して集団行動をみせる。
- 合成人間
- 「社の運命を賭した大事業」を担わせる為に、東亜重工が開発した人造人間。光彩を見る事で普通の人間との判別が可能。その身体は成人として作成されるが、人格や知識については識臣により擬似的に時間をかけて育む。姓には十干が用いられている。
- 食事などをとる必要は無く、仕様上は少量の水のみでも5年程度は生存できる。レーフの代理人が推定200歳以上となっている事を鑑みるに、寿命も人間以上に長いと思われる(但しこの時代の普通の人間の寿命も伸びている可能性はあるが)。
- 識臣(しきおみ)
- 合成人間や、人工知能に乳児から大人になるまでの成長過程を体験させる為の施設。実時間の一年が、識臣の中では50年以上に相当する。
- 作中において、黒川博士の娘が「母親」として造一やフユらを育てていた。
- 9JO
- 800年前に太平洋上に建設された巨大な人工島(メガフロートを参照)。高層建築が立ち並び、多くの人間が居住する都市である。
- DRFの管理下にあり、海下に研究施設を持つ。他の大陸と太平洋大橋で結ばれている。
- MSCF
- 9JOの最厳重警備隔離施設。南17地区にある第7MSCFには公衆衛生局により探し出されたウイルス適応者を収容している。そのため適応者の存在に呼応したドローンの大群に包囲され、浄化作戦の焦点ともなっている。また、9JOの全てのMSCFには軌道大陸間弾道ミサイルが秘密裏に配備されている。
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