H&K UMP
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UMP |
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H&K UMP | |
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種類 | 特殊部隊向け短機関銃 |
製造国 | ドイツ |
設計・製造 | ヘッケラー&コッホ |
口径 | .45口径(11.43mm) |
銃身長 | 200mm |
ライフリング | |
使用弾薬 | .45ACP弾 |
装弾数 | 25発 |
作動方式 | |
全長 | 450mm |
重量 | 2300g |
発射速度 | 600発/分 |
銃口初速 | |
有効射程 |
H&K UMPとはドイツのヘッケラー&コッホ社の最新型短機関銃で、同社MP5で蓄積された実戦データを元にG36のシステムを短機関銃に移植した銃。ただし、作動方式はG36とは異なりシンプルなストレートブローバックである(ボルトは、MP5と同じクローズボルト式)。UMPは『Universale Maschinen Pistole:《独》汎用短機関銃』の略。
最大の特徴は材質にポリマーを用いた軽量化で、同クラスの短機関銃と比べてずば抜けた軽さを誇る。機能も汎用の名が示す通り目的や用途、状況によって様々なモデルと、アメリカで人気のR.I.Sシステムを参考にマウントレールを採用してサプレッサーやフラッシュライト、フォアグリップ等のアクセサリが多数用意されている。加えてポリマーは水やサビに強く、潜水・上陸後すぐに射撃可能と、特殊部隊での使用を大いに意識した設計になっている。 更にMP5と比べると、約半分の製造コストなため安価に調達が可能。外観も一見、別物に見えるが、操作方法・手順は同一であり、使用する弾薬が異なっても根底を流れる基本理念は普遍と、MP5の後継である事を多分に意識させる作りになっている。
もう一つの特徴は、MP5には無い.45ACPをメインに据えている点で、これはSOCOM(米国軍特殊部隊司令部)が好む.45ACP拳銃との弾の共用を目的としている。更に.45ACPは弾速は遅いものの弾頭重量が大きくサプレッサー装備でも威力の減退が少ないため、作戦の幅が広がる利点もある(一方でMP5との『食い合い』を避けるため、9mm口径モデルはかなり後になって追加された)。
本国ドイツの国境警備隊の精鋭部隊GSG9をはじめ、アジアではKP-SWAT(韓国国家警察特攻隊)に.40口径仕様が配備されている。