NWA世界ヘビー級王座
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NWA世界ヘビー級王座(えぬだぶりゅえーせかいへびーきゅうおうざ)はNWA本部の直轄するベルトで、かつて世界最高峰といわれたタイトルである。
[編集] 概要
新NWAの初代王座はオービル・ブラウンがついた。1949年にブラウンと旧NWAの世界王者のルー・テーズによるタイトルマッチが行われるはずであったが、ブラウンが交通事故にあい引退したため、テーズが第2代王者の認定を受けることとなった。しかし、ブラウンは防衛戦を実質行っていないため、テーズが事実上の新NWAの初代王者とみてもよい。
その後、新NWAはこの世界王座を正当化させるためにフランク・ゴッチを初代王者とし、2代目以降は適当に過去の団体の王者をつぎはぎした。そしてルー・テーズは第38代王者として認定を受けた。以後はここからNWA世界王者の代数をカウントしていくこととなる。
NWA世界ヘビーは、ルー・テーズやジン・キニスキー、ハーリー・レイスなどの実力あるレスラーたちによる功績により、1980年代前半まで世界最高峰のベルトとして広く認知されるに至った。このタイトルを手にした者は全米各地(時には日本を初めとする国々)を転戦し、その地区のレスラーと防衛戦を行わなければならず、かなりの体力と精神力が要求される。また、挑戦する側にとっては、NWA王者になるには原則として王者をフォールかギブアップして勝たなければならず、王者もそれを巧みに利用して防衛しようとしているため、獲得するのは困難であった。
NWA世界ヘビーのベルトを獲得した日本人はこれまで何人もいるが、NWA黄金期にこのタイトルを獲得したレスラーは、ただ一人、ジャイアント馬場(3度獲得)のみである。
WCW台頭後はNWA王座は実質WCWが管理するようになったが、その際はWCWの管理する1王座の状態となり、その権威は大きく下がった。またWCWのNWA離脱と共にスター選手もNWAから離れたため、権威は更に大きく下落し、1990年代後半から2000年代初頭にかけてはインディ団体の一王座まで権威は下がった。
2002年に入りTNAが王座を管理する権利を獲得(管理する期間は2014年まで)。以降実質的にTNAの王座となっている。
[編集] 歴代王者
- 歴代NWA世界ヘビー級王者の項目を参照のこと。