スタークルーズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

スタークルーズ(Star cruises)はクルーズ会社の一つ。

東南アジアを主な活動エリアにしているクルーズ会社で、創業は1993年と新しいが非欧米系のオペレーターで初めてメガシップを建造したり、ノルウェージャンクルーズライン(NCL)を買収するなど急成長を遂げ、業界再編などによって世界第三位にランクされることになった。

シンガポールをベースにしていることから、シンガポール資本の会社に見られがちだが実はマレーシアでカジノやホテルを経営しているゲンティン・グループの傘下企業である。

目次

[編集] サービス

大衆向けのクルーズを行っている会社で、気軽な雰囲気で楽しめるのが特徴である。 クルーズのサービスは飲み物が有料になる代わりに食事は無料というのが定型なのだが、スタークルーズの場合は和食やフランス料理などのサブレストランを別個に設け、そこでの食事は有料というシステムを取っている。このサービスは他社にも波及した。

[編集] 船隊

  • スーバースターヴァーゴ (総トン数76,800t 1999年就航)
  • スーパースタージェミナイ (総トン数19,046t 1992年就航)
  • スーパースターリブラ (総トン数42,000t 1988年就航)
  • スターパイセス (総トン数40,000t 1989年就航)
  • メガスタートーラス級<同型船2隻> (総トン数3,200t 1991年就航)

まず、メガスターの二隻はチャーターヨットという位置づけで定期クルーズにつくことはない。ヴァーゴとジェミナイはシンガポールを拠点にしての運行でヴァーゴはタイ国境まで北上する3泊とポート・クラン(クアラ・ルンプールの外港)まで行く2泊の繰り返し(まとめて5泊で販売されている)のコース、ジェミナイは一週間からそれ以上の長期のコースについている。パイセスは香港ベースのワンナイト、リブラは2006年秋まではマルタをベースにしたヨーロッパクルーズ、冬以降はムンバイをベースにしたインドクルーズについていた。

創業当初は中古船(ジェミナイ)やフェリーからの改造船(パイセス)などでやりくりしていたが、ヴァーゴの姉妹船であるスーパースター・レオを建造するなど拡大路線をたどり9万トンクラスの船の投入によってジェミナイやパイセスなどは一掃されるものだと思われていた。事実、パイセスの僚船であったスター・アクエリアスは売却されている。しかし、NCLを買収したことによってスタークルーズ用に建造されたメガシップがNCLに配船されることとなりジェミナイやパイセスなども残ることになった。レオもノルウェージャン・スピリットと名を代えて移籍したので当初の計画すれば寂しいラインナップになってしまっている。その代わりにNCLの4万トン級の客船がスタークルーズに移籍するようになった。

船名の命名基準はスーパースター・メガスター・スター+黄道十二正座である。

[編集] 日本との関わり

神戸起点、長崎起点で朝鮮半島を回る定期クルーズを行っていたが採算が取れなかったことから撤退している。また、台湾ベースで沖縄を巡るクルーズも行い、こちらは盛況であったが撤退している。ただし、沖縄タイムスの1月25日版によると6月にリブラを用いて再開されるそうである。

船内表示に日本語があり、言葉も通じ、料金も安い。このため日本人がもっとも参加しやすいクルーズラインだといえる。

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク