シンガポール
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- シンガポール共和国
- Republic of Singapore (英語)
Republik Singapura (マレー語)
新加坡共和国 (中国語)
சிங்கப்பூர் குடியரசு (タミル語) -
(国旗) (国章) - 国の標語 : Majulah Singapura
マジュラ・シンガプーラ(マレー語: 進めシンガポール) - 国歌 : 進めシンガポール
-
公用語 英語、マレー語、標準中国語(北京語)、タミル語 首都 シンガポール 最大の都市 シンガポール 大統領 S・R・ナザン 首相 リー・シェンロン 面積
- 総計
- 水面積率世界第176位
698km²
1.5%人口
- 総計(2004年)
- 人口密度世界第118位
4,353,893人
6,283人/km²GDP(自国通貨表示)
- 合計(2005年)
1,904億シンガポールドル (S$)GDP(MER)
- 合計(2005年)世界第41位
1,163億ドルGDP(PPP)
- 合計(2003年)
- 1人当り世界第54位
1,091億ドル
23,700ドル独立
- 日付マレーシアより
1965年8月9日通貨 シンガポールドル (S$)(SGD) 時間帯 UTC (+8)(DST: なし) ccTLD SG 国際電話番号 65
シンガポール共和国(シンガポールきょうわこく)、通称シンガポールは、東南アジアのマレー半島南端に隣接するシンガポール島を領土とする都市国家。430万の人口のうち、75.6%が華人である。熱帯海洋性気候。
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[編集] 国名
正式名称は、Republic of Singapore (英語: リパブリック・オブ・シンガポー)、新加坡共和国(中国語: シンチアポー・ゴンホーグオ)、Republik Singapura (マレー語: リパブリク・シンガプーラ)、சிங்கப்பூர் குடியரச(タミル語: シンガップール・クディヤラク)。
通称は、Singapore (英語)、新加坡、星加坡(中国語、旧称:新嘉坡)、Singapura (マレー語)、சிங்கப்பூர் (タミル語)。
日本語による表記は、シンガポール共和国、通称は、シンガポール。漢字表記は新嘉坡だが、略称では星となる。新だとニュージーランドと同じになり紛らわしいのと、以前、音訳で「星港」と表記されていたころの名残である。 また、戦時中は「昭南(由来は歴史の項を参照)」と書き、昭と略す場合もあった。
国名の意味は、サンスクリット語で「ライオンの町」。
マレー語の発音シンガプーラは、この地原産のネコの種類名シンガプーラとして日本でも知られる。
[編集] 歴史
[編集] シンガプーラ
14世紀にスマトラ島のシュリーヴィジャヤ王国の勢力下で海港トゥマシクとして歴史に姿を現し、シュリヴィジャヤ没落後はジャワのマジャパヒト王国の勢力下に置かれたこともある。15世紀始め、シンガプーラ(ライオンの村)と改称した。
[編集] イギリス植民地
16世紀以降、対岸ジョホールのスルタンの支配下にあったが、東南アジアの交易ルートを制するシンガポールの地理的重要性に着目したイギリス人のトーマス・ラッフルズが1819年近代的なシンガポール港を開き、1826年ペナンやマラッカとともにイギリスの海峡植民地となった。以後、東南アジアの要港として大発展を遂げる。
[編集] 日本による占領
イギリスはシンガポールを東南アジアにおける植民地拠点として要塞化していた。1941年12月8日に太平洋戦争が始まると、シンガポールは山下奉文中将が率いる日本陸軍による攻撃を受けた。この攻撃は1942年2月7日に開始され、同地を守るイギリス極東軍司令官パーシバル中将が無条件降伏した2月15日に終わった(シンガポールの戦い)。この後、日本による軍政が敷かれ、シンガポールは「昭南島(しょうなんとう)」と改名された。なお、昭南島とは「昭和の時代に得た南の島」の意とされている。軍政下の行政組織として「昭南特別市」が設置され、初代市長には、日本人内務官僚の大達茂雄が任命された。
[編集] 独立
1945年8月に太平洋戦争が終結、日本の敗戦によりイギリスの植民地支配が回復され、マラヤ連邦が独立した後の1959年6月にイギリスの自治領となり、1963年にマレーシアの一部として編入された。しかし、マレー人優遇策を採ろうとするマレーシア中央政府と、華人が人口の大半を占めるシンガポールの間ではすぐに軋轢が激化し、1965年に連邦から追放される形で都市国家として分離独立した。
独立後、首相に就任した人民行動党のリー・クアンユーは、1957年から正式な友党であったマラヤ共産党の意向に反して通商都市国家の道を選択する。これにマラヤ共産党は抗議して闘争路線を展開し、人民行動党はこれを口実に権威主義的独裁体制を敷き、弾圧の末に人民行動党が勝利する(しかし、「イギリスを追い出し独立を達成できるグループはマラヤ共産党だけである」とリー・クアンユー本人が言っている様に共産党が独立に大きく貢献したことは評価されている)。その後、独裁体制下でハブ空港整備(チャンギ空港)、関税廃止、教育水準の向上、マナー管理(チューインガム禁止、落書きにはムチ打ち刑、公道上での泥酔禁止、拳銃の発射は死刑)などの開発政策を進め、その結果、アジアでも有数の経済発展を成し遂げ、1998年に一人当たりGDPは3・3万ドルに達した。東南アジア諸国連合(ASEAN)には結成時に加盟、新興工業経済地域(NIES)の一角でもある。
[編集] 知識集約国家を目指して
昨今ではITを利用した知識集約国家の道を追求しているが、独裁体制下の管理社会・厳罰主義のストレス、女性の高学歴化・晩婚化からの超少子化など、抱えている問題も少なくない。投票ではパキスタンに反対はされたものの、イギリス連邦のメンバーとなっている。
[編集] 地理
東南アジアのほぼ中心、赤道直下の北緯1度17分、東経103度51分に位置する。北のマレー半島(マレーシア)とはジョホール水道(海峡)で隔てられている。
63の島からなり、もっとも大きな島はシンガーポール島(東西42km、南北23km)である。国土の最高地点はシンガポール島にあるブキ・ティマ(163m)。シンガポール島には沖積平野が広がる。他の島はいずれも小さく、44の島は面積が1平方kmを下回る。国の面積自体、世界175位であり、都市国家と言える。
[編集] 気候
赤道直下に位置するため、一年を通じて高温かつ多湿である。モンスーン地帯に含まれるが、雨季と乾季の区別ははっきりしないものの、北東モンスーンの影響により、11月から3月にかけて降水量が多い。一方、5月から9月は南西モンスーンのために、一回当たりの雨量が増え、強風に見舞われる。
ケッペンの気候区分によると、乾季のない熱帯雨林気候 (Af) に分類される。首都シンガポールは標高5mであり、年平均気温は27.4度、1月の気温は26.4度、7月は27.9度である。11月から1月にかけては比較的すずしい。年平均降水量は2087.1mm。
水道水は、国内の貯水池だけでは到底賄いきれない為、隣国マレーシアよりジョホール海峡を渡るパイプラインで原水を購入している (パイプライン3本中2本がマレーシアからの原水で、1本がマレーシアへ供給される水道水)。 マレーシアとは鉄道でも結ばれ経済交流も盛んである。シンガポール・チャンギ国際空港は島の東端に位置する。島の南に隣接するセントーサ島は、リゾート地としての開発が進んでいる。
シンガポール川沿いには放棄された倉庫が立ち並んでおり、貿易港として栄えた時代の名残となっている。シンガポールには山と呼べる高さの山は無いため川の流れは非常に緩やかで、人々が蟹や魚を採っているのをたまに見かけることができるが、川の流れが緩やかなこともありその水質はあまり良くない。
[編集] 建築
シンガポールの建築は非常に多種多様である。国土が狭く慢性的に土地が不足していることから歴史的な建造物は都市部にわずかに残る程度であるが、それら歴史的な建造物がより新しく、より大きく立て替えられていく過程でシンガポールは現代建築の中心地になった。歴史的に土地の高度利用の需要はビジネス・ディストリクトやセントラル・ビジネス・ディストリクト(CBD)に集中しており、数十年続いた開発の末、それらの地域に多くの高層ビルが林立する結果になった。それらはマリナ湾とラッフルズ広場の海岸沿いに高層ビルを浮き立たせた輪郭線を描き、その景観はシンガポールを代表する観光地であり、またそれを象徴する景観にもなっている。建造物の高さは280mに制限されているため、シンガポールで最も高いリパブリック・プラザや、UOBプラザ・ワン及びOUBセンターの高さはいずれも280mである。
[編集] 国民
住民は、華人(中華系)が76.7%、マレー系が14%、インド系が7.9%、その他が1.4%となっている。華人、マレー人、インド人からなる複合民族国家のため、公共メディア、文化一般に3民族の文化が共存するが、国内の民族間の交流は意外に少なく、共生しながらもそれぞれ異なるコミュニティーを形成している。
[編集] 宗教
国教は無い。主な宗教は、仏教、道教、イスラム教、キリスト教、ヒンドゥー教などである。
[編集] 言語
公用語は英語、マレー語、標準中国語(華語、北京語を基礎とする)、タミル語(インド系に母語とするものが多い)である。それぞれの言語でシンガポール特有のなまりがある。華人の間では広東語や福建語、客家語など中国語の各方言も母語として話されている。また、シンガポールにおける中国語の表記には、中華人民共和国と同様の簡体字が主として用いられ、教育でも使用される。マレー語が国語とされているが、儀礼的なもので、ビジネス、行政などでは英語が広く使われ、華人やインド系でも英語を母語とする者(英語系華人など)がおり、教育でも、初等教育から英語中心に行なわれている(大学教育はほぼ英語のみ)。若い世代は大多数がバイリンガル、トライリンガルであるが、古い世代では中国語など民族語以外を話さないことも多い。 政府発行の公文書はすべて英語であるが、国語はマレー語、国歌の一部も(シンガプーラ)マレー語である。
[編集] シングリッシュ
シンガポールで話す英語は独特のアクセントを持っており、シングリッシュ(SINGLISH)と呼ばれる。簡単に説明すれば、シングリッシュとは現地のマレー語、標準中国語、福建語が混じった英語であり、ピジン言語の一種と言える。発音の面から見ると、シングリッシュにおいて、「r」を「l」として発音することが多く、例えば「very」「already」がそれぞれ「vely」と「oreddy」になる。英語にない語彙も登場する(si beh=福建語で「非常に」、lobang=マレー語で「穴」を意味する)。語彙のみならず、他言語の文法もそのまま英語に編入され、独特なシングリッシュができている。例えば、文章の後に「lah」「leh」「mah」をつけたり、動詞の時制を変換しなかったり、be動詞を省略したりすることを例として挙げることができる。なお、政府は、シングリッシュに肯定的ではなく、正しい英語を話すことを国民に求めている。大学には、シングリッシュ矯正講座もある。市民の中には、シングリッシュを自分たちのアイデンティティーとして真剣に捉えようとする動きもある。学者が研究対象とする場合、シングリッシュの意義として、東南アジアにおける、国際語=英語を本格的に確立するための、全世界を対象とした、英語簡略化の動きであるととらえる者もいる。
(例)
Yar?=Yes.
No Lah=No.
Tink wad?=What do you think?.
OK lah =OK.
You liddat think meh? =Do you think like that?
Haiya, Nevermind one lah. = It's okay, don't worry.
[編集] 文化
[編集] 食生活
食生活は外食中心であり、シンガポール人が自炊をする事はあまり無い。これは、以前から商業都市であり、男女関係無く毎日仕事に明け暮れるシンガポール人が多いため、自然と時間のかかる自炊よりも外食で済ますほうが好まれるようになった。
そのため外食文化が非常に発達しており、シンガポール国内には多数のフードコートや、「ホーカーズ」と呼ばれる、日本で言う「屋台村」のような大衆向け外食広場が存在している。
一部の観光客向けホーカーズを除いて、フードコートやホーカーズで提供される食事の値段は手ごろで、1食分の値段が3~5Sドル程度で済むメニューが多い。
[編集] 娯楽
英語と各種中国語、マレー語という東南アジアの主要言語を揃って使用することのアドバンテージを生かし、東南アジアの主な情報発信地の一つとしてポピュラー音楽やファッションなどで存在感を見せている(ディック・リー)が、土地が狭いことや政府の規制が厳しいためもあり国内に娯楽施設は少なく、若い世代は映画、クラブやビリヤード、スヌーカー、カラオケに興じることが多いようだ。特にビリヤード場は都市部のそこかしこで見かけることができる。また、最近ではインターネットカフェが増加している。
中東部のゲイラン地区には国公認の売春地区がある。現地人の認識としては、トランジット(飛行機乗り換え)で立ち寄る西洋人(主にアメリカ系)が中国本土やロシア東部の女性目的に立ち寄るというものである。
また、トップレスダンスショーを披露するパリのキャバレー「クレージーホース」を政府当局が誘致したが、客足が伸びず、開業からわずか1年あまりで閉店される事となった。[1]
しかし、性的表現に関しては上記を除いては全体的に厳しく、例えば雑誌のヌードグラビア掲載は厳しく規制されている。そのため、日本のグラビア付週刊誌などは、ヌード写真がある場合はそれを切り取った上で販売されている。
[編集] 報道規制
人民行動党による独裁体制の弊害の一つとして、各種マスコミに対する報道規制がある。一例として、非政府組織(NGO)「国境なき記者団」が毎年実施している報道の自由度調査の結果、シンガポールは毎年きわめて低い評価を受けている。
実際、過去に政府に対する批判的な報道を行った記者が投獄された他、同じく批判的な報道を行った外国人記者が国外追放になるなど、「先進国」らしからぬ前時代的な報道規制が内外から大きな批判を浴びている。また、標準中国語(マンダリン)以外の中国語の方言をメディアに載せることは基本的に禁じられている。そもそも、リーシェンロン首相の妻が社長を務める政府保有投資会社Temasek Holdingsが、地上波報道局Channel News Asiaなどを保有するMediacorpの100%株主であることなどからも、政府に対して批判的な報道は規制されていると言える。
また、この様な報道規制が存在する結果、報道以外の表現の自由にも影響があり、この様な窮屈な体制を嫌い、国外へ流出する若手エリート層が相次いでいると言われている。
[編集] ファインアンドファイン
トイレの水流し忘れや紙屑一片のポイ捨てにも須らく罰金が科せられるような公衆政策は、ときに「ファインアンドファイン」「ファインシティ」とも揶揄される。罰金(英語:Fine)と綺麗(同:Fine)を意味する。
[編集] 政治
[編集] 一党独裁
人民行動党の事実上の一党独裁制(ヘゲモニー政党制)。このためシンガポールは、いわゆる「開発独裁」型国家であるともいわれる。労働者党などの野党の存在は認められているが、その言論は大きく制限され、投獄や国外追放などの厳しい弾圧に晒されている。21歳以上の全国民が選挙権・被選挙権を持つ普通選挙だが、野党候補を当選させた選挙区民は、徴税面、公団住宅の改装が後回しにされるなどの“懲罰”を受ける。
また、政府による選挙干渉やゲリマンダーは日常化しており、選挙は外国からの独裁批判をかわすためのお飾りの色合いを濃くしている。このため、一般市民の政治への関心は低い。「政治的安定」を享受していると肯定する意見も一部にある。
たびたび繰り広げられる非民主的な統治方法は、リー・クアンユーが弁護士資格を持った政治家であるということから来ると思われる。つまり、「捕まらなければよい」という論理を国家元首として公にしているわけである。しかも、人民行動党は立法集団でもある。
[編集] 国会
国会は1院制。任期5年。解散あり。定数は選挙区選出83、非選挙区選出0~6、任命9。非選挙区選出は野党懐柔のために設けられた枠で、選挙区選出枠以外は憲法改正案、予算案の議決権を持たない。
選挙区は当初は単純小選挙区制であったが、現在は小選挙区9、定数5~6の集団選挙区14(75議席)となっている。集団選挙区は中選挙区制の一種だが、各政党は定数一杯の候補を立てる必要があり、有権者は政党に投票するため無所属での立候補はできない。さらに、最多得票を獲得した政党が議席を総取りする方式で、人民行動党が確実に勝つための工夫が凝らされている。1997年総選挙では、チェンサン選挙区(定数5)で野党が45.2%の得票を集めたが、政府はすかさずゲリマンダーを行い選挙区割りを変更、野党の得票を分散させた。集団選挙区は、野党が定数一杯の候補者を揃えられずに擁立を見送る選挙区が多い。そのため、2001年総選挙では、人民行動党は過半数の55議席で無投票当選を決めている。選挙のたびに小選挙区は削られ、集団選挙区の割合が増えている。また、集団選挙区の定数も3から4、そして現行の5~6と増やされている。
供託金は、候補者1人当たり13000シンガポールドルで、供託金没収点は有効得票÷定数の8分の1である。
[編集] 2001年総選挙
2001年総選挙は9月28日には選挙人名簿の縦覧を開始。10月18日に議会の解散が行われ、10月25日総選挙が告示された。投票日は、9日後の11月3日であった。日程は、野党の選挙態勢を整わせないよう、極めて慌ただしく進められた。結果は、人民行動党82、労働者党1。野党議席が3に満たなかったため、非選挙区選出枠からシンガポール民主連合1人が選出された。人民行動党は、得票率75.29%で98.80%の選挙区議席を獲得している。
[編集] 2006年総選挙
2006年5月6日、総選挙が投開票された。与党・人民行動党(PAP)が全84議席のうち82議席を獲得した。得票率は2001年の総選挙より8.7ポイント低下し、66.59%であった。因みに投票率は、94%で、有権者数は122万人。なお、37議席は人民行動党候補が無投票当選。選挙が行われた47議席中人民行動党が45議席を獲得した。野党は1988年以来過半数を上回る候補を立てられず、政権を争うというという意味では選挙前から「不戦敗」の状況が続いてきたが、今回は回避した。労働者党が1議席(ラウ・アキアン書記長)、シンガポール民主連合が1議席(チャム・シートン・シンガポール人民党書記長)を獲得した。
与党の得票率は、2001年の前回75.29%、2006年の今回は、8.7ポイント下がって66.59%。野党の二人はいずれも前回よりも得票率を伸ばした。人民行動党は1965年のシンガポール独立以来、単独政権を維持してきた。
[編集] 軍事
兵力は陸軍50,000、海軍9,000、空軍13,500の計72,500名。徴兵制により、国民に2年間の兵役を義務付ける国民皆兵制度を持ち、兵役終了後は予備役に編入され、有事の際は国民総動員体制となる。2006年の軍事予算は100.5億シンガポールドルで、全歳出に占める割合は22.5パーセントであり、東南アジアの中で無視できない軍事的勢力でもある。シンガポールの国際的発言力は、経済・軍事両面での強さに裏づけされているとも言える。イギリスの要塞であった歴史的経緯から、現在もイギリス軍と密接な関係にあるほか、冷戦を通じてアメリカ軍との関係も深まっており、戦闘機は米国製F-16を60機保有し、F-15SGも12機導入する。
[編集] 外交
旧宗主国のイギリスや、太平洋での有力国である日本・オーストラリアなどと貿易を通じ密接な関係を持つ他、隣国であるマレーシアやインドネシア、タイ王国などのASEAN諸国とも密接な関係を持っている。
しかしその反面、隣国で元々は同じ国であったマレーシアとは領土や開発問題、欧米諸国へ対する姿勢などで度々衝突しており(軍事的な衝突ではなくあくまで外交上のもの)、心理的・物理的に密接ながら複雑な関係と言える。また、ASEANの一員でありながら、欧米諸国との貿易や金融に過度に依存した都市国家であるゆえに、主な「顧客」である欧米諸国におもねる言動を取る事が多いため、マレーシア以外の他のアジア諸国とも幾度にわたり外交的な衝突を繰り返している。
[編集] 対日関係
日本との外交関係は概ね良好である。日本にとって初めての自由貿易協定締結相手国でもある(JSEPA)。日本-シンガポール間の貿易について、シンガポールを原産地とする貨物については、特別な関税率が適用されており、将来的には関税撤廃スケジュールに基づいて両国間の関税は撤廃される予定である。なお、2006年は外交関係が樹立して40周年である。
[編集] 経済
[編集] 貿易立国
国の面積は大変小さく人口密度も高いが、貿易立国であるため一人当たりのGDPは非常に高い。東南アジア・東アジアとヨーロッパや中東、オーストラリアを結ぶ交通の要所であるため、古くから海運産業や航空産業が発達している。都市国家であるために国内の人口や消費の規模は小さいものの、英語や中国語の話者の多さから、東京や香港と並び、欧米諸国の多国籍企業のアジア太平洋地域の拠点が置かれることが多く、特に近年は東南アジアの金融センターとして不動の地位を保っている。
[編集] 観光
ガーデンシティーとも呼ばれる美しい国土と交通の便の良さなどから観光に訪れるものも多く、ラッフルズ・ホテルやグッドウッド・パーク・ホテル、ザ・フラトン・シンガポールなどの世界的に有名なホテルも多い。しかしながら、面積の狭い都市国家であることと、統制国家であるがゆえに文化的な観光資源に乏しいためリピーターが減ってきていることから、新たな観光資源開発の一環としてテーマパーク『ユニバーサル・スタジオ』や水族館を取り入れた巨大カジノリゾート施設が建設されることが決定し、2010年にセントーサにオープンする予定となっている。
このカジノリゾート開発プロジェクトは「リゾート・ワールド・アット・セントーサ」と呼ばれ、ユニバーサル・スタジオのほか、世界最大となる水族館や1600席の劇場、小売店や客室数1830室のホテルを併設する計画となっており、投資額は52億シンガポールドル(約3900億円)に上る。
日本人が多く訪れるオーチャードロードはホテルや免税店、ショッピングセンターなどがあり、こちらも有名な観光地区である。
[編集] 地元企業
地元の世界的企業としては、シンガポール・テレコムやシンガポール航空などがある。特に近年は政府を挙げてIT分野と観光分野の振興に力を入れているものの、「見た目とは違って借入れが多く、経済的に困窮している企業も少なくない」と中華民国(台湾)の元総統である李登輝は分析している。(ちなみに李登輝とリー・クアンユーは親戚同士である)
[編集] 交通
[編集] 道路交通
[編集] 自家用車
シンガポールにおいては、市内の交通渋滞は深刻な社会問題であり、政府は対策に腐心しており、その結果として自家用車の保有及び利用には厳しい制限がなされている。
- 車両割り当て制及び諸税
- シンガポール国内における、道路整備状況により自動車の新規登録可能件数が定められ、車両購入権(COE:Certificate of Entitlement)の価格は入札により決定される。新車を購入する際には、入札に応じる必要があり、その価格は車種によるが、中型車でS$10,000~15,000程度で推移している。
- また、購入に際し、輸入関税、消費税、登録料、追加登録料、道路税が課せられ、上のCOEとあわせると車両価格の4~5倍程度を支払うこととなる。
- 渋滞抑制政策
- 一定地域への車両の流入を抑制するため、特定地域への立ち入りに際しては、クーポン購入を義務付けるエリアライセンス制度を早くから導入。1998年3月から、世界で初めてプリペイドカードを利用した電子式道路料金徴収システム(日本の有料道路のETCを一般道に適用したものを想像すると理解しやすい)を導入している。
[編集] バス
公共交通機関のバスは、シンガポール・バス・サービス(SBS)とトランス・アイランド・バスサービス(TIBS)の2社が事業展開をしており、その路線は市内のほとんどを網羅している。運賃は乗車距離により60セント~1ドル60セントとなっている。
またビジネスマンをターゲットとして「バス・プラス」が他社により展開されており、これは従来のバスよりも料金は高くして快適性をアップさせたサービスとなっている。
[編集] タクシー
シンガポールのタクシーは、初乗り(1.0km)料金が$2.50(約200円)、その後は175~210mごとに$0.10(約8円)が加算されていく仕組みになっており、日本と比較すると料金は非常に低く抑えられている。 なお、メルセデス・ベンツのタクシーは、初乗り料金が$2.80(約224円)と少し高めに設定されている。
また、上記メーター料金以外にも、条件に応じて様々な料金が加算される。
- ピークアワー :$2.0
- 祝祭日 :$1.0
- 深夜および早朝 :メーター料金の10~50%増し(時間帯で変動)
- チャンギ国際空港からシティへ向かう際の特別加算 :$3.0~5.0(時間帯で変動)
- 市内中心部 特別通行料 :$0.50~$4.50(概算、時間帯により変動)
- 電話予約 :$2.50(平常時)、$4.0(ピークアワー)
[編集] 鉄道
シンガポールの鉄道は、マレー鉄道(Malayan Railroad)、MRT、LRTの三種類がある。MRT・LRTは日本でいう地下鉄・高架鉄道・新交通システムで、3路線(厳密に言うと4路線: EW line Boon Lay-Pasir Ris間、支線 Changi airport-Tanah Merah間、NSLine Jurong East-Marina Bay間、NE Line Harbor Front-Pungol間)ある。マレー鉄道は、シンガポール国内で旅客扱いになる駅は1つしか駅が無く、隣駅はシンガポール海峡を堤道で越えたマレーシアのジョホールバル(Johor Baharu)駅である。単線である為、両駅間の途中には、Bukit Timah信号所がある。
なお、MRTのチケット購入の際に表示された運賃には1シンガポールドルのデポジット料金が含まれており、改札を出た後で近くの自動券売機にチケットを入れるとデポジット料金が払い戻せる(出札時にチケットが回収される方式ではない)。
[編集] 航空
日本からの直行便も就航するシンガポール・チャンギ国際空港(Singapore Changi International Airport)は東南アジア有数のハブ空港として多くの航空便が乗り入れており、シンガポール航空の本拠地でもある。また、ヨーロッパ各地とオーストラリアを結ぶ「カンガルー・ルート」の経由地の1つでもある。他にも、セレター空港(Seletar airport)、パヤレバー空港(Paya lebar airport)があり、チャンギ国際空港とセレター空港からは国際線が出ている。
なお、日本との間には、日本航空やシンガポール航空、全日空、ノースウエスト航空、ユナイテッド航空などが一日に1便から数便の直行便を成田空港や関西国際空港、中部国際空港などの日本国内の主要国際空港とチャンギ国際空港の間に就航させている他、香港やバンコク、クアラルンプール経由で行くこともできる。
[編集] 見どころ
- マーライオン公園
- ラッフルズ像
- エスプラネードシアター・オン・ザ・ベイ
- オーチャードロード
- チャイナタウン
- リトルインディア
- セントーサ島
- ジョホールバル(マレーシア)
- ラッフルズ・ホテル
- グッドウッド・パーク・ホテル
- シンガポール動物園
- アラブストリート
- イクィノックス
- クラーク・キー
- 国立蘭園
- 国会議事堂
- 最高裁判所
- 日本庭園・中国庭園
- 歴史博物館
[編集] 祝祭日
日付 | 日本語表記 | 英語 | 中国語 | マレー語 | タミル語 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
1月1日 | 正月 | New Year's Day | 元旦/新年 | Tahun Baru | புத்தாண்டு | |
1月10日 | Hari Raya Haji | 哈芝节 | Hari Raya Haji | ஹஜ்ஜிப் பெருநாள் | イスラム暦で日付が変動する | |
1月29日-1月30日 | 春節 | Chinese New Year | 农历新年 | Tahun Baru Cina | சீனப் புத்தாண்டு | 太陰暦で日付が変動する |
4月14日 | 聖金曜日・受難日 | Good Friday | 受难节 | 日付が変動する | ||
5月1日 | 労働者の日・メーデー | Labour Day/May day | 劳动节 | Hari Buruh | ||
5月12日 | ウェーサク祭 | Vesak Day | 卫塞节 | Hari Vesak | விசாக தினம் | 仏教の暦で日付が変動する |
8月9日 | 独立記念日 | National Day | 国庆日 | Hari Kebangsaan | தேசிய தினம் | |
10月21日 | Deepavali | 屠妖节 | Deepavali | தீபாவளித் திருநாள் | 日付は変動する | |
10月24日 | Hari Raya Puasa | 开斋节 | Hari Raya Puasa | நோன்புப் பெருநாள் | イスラム暦で日付が変動する | |
12月25日 | クリスマス | Christmas | 圣诞节 | Krismas | கிறிஸ்துமஸ் பண்டிகை | |
12月31日 | Hari Raya Haji | 哈芝节 | Hari Raya Haji | ஹஜ்ஜிப் பெருநாள | イスラム暦で日付が変動する |
日曜日が祝日の場合は月曜日に振り返られる。
[編集] 脚注
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 世界の国々 > アジア
-
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