えのころ飯
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
えのころ飯(えのころめし)とは薩摩地方で食べられていたと言う料理。
大田南畝の『一話一言補遺』に「薩摩にて狗を食する事」として、以下のように紹介されている。
薩摩にては、狗の子をとらへて腹を裂き、(中略)、米をかしぎて腹内へ入納、針金にて堅くくくりをして其まま竃の焚火に押入焼なり、(中略)、納置きたる米よくむして飯となり、其色黄赤なり、それをそは切料理にて、汁をかけて食す、味甚美なりとぞ、是を方言にはゑのころ飯といふよし、高貴の人食するのみならず、 薩摩候へも進む(後略)
つまり、内臓を抜いた仔イヌの腹に米を詰めて焼いたあと、米飯を取り出し食べる、というもので、薩摩藩主も食べていた、ということであるが、他に「えのころ飯」の記述がある資料は無く、真偽は不明。