ちょーシリーズ
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ちょーシリーズは野梨原花南によるライトノベルシリーズ。イラストは宮城とおこ。
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[編集] 概要
1997年に第1作『ちょー美女と野獣』(集英社コバルト文庫)が発行。 トードリア編・コバーリム編・レフーラ編・ジール編完結。
魔法によって獣の姿に変身する王子ジオラルドと、獣が好きなちょっと変わった王女ダイヤモンドを中心として進むファンタジー物語。
第二部(ちょー新世界より以降)では主人公が宝珠に変わり、そこからダイヤモンド達の子供達を始めとする第一部の人物達と出会い、様々な事件に関わることになる。
前半はコメディノリだが、話が進むにすれシリアス色が強いストーリーとなる。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] あらすじ
トードリア国の王子であったジオラルドはある日従姉のリブロの策謀により、親友のサリタ・タロットワークの魔法で獣の姿に変えられ、ジェムナスティ国の絶望の森へ飛ばされてしまう。その後、ジオラルドは偶然ジェムナスティの王を助けることになり、それがきっかけとなって王の娘であるダイヤモンドが絶望の森にやって来て獣姿のジオラルドと共に暮らすことになった。
ダイヤモンドの愛の誓いにより人間に戻れたジオラルドだったのだが、しかしダイヤモンドはそれが非常に気に入らなく、もう一度自分の好みだった獣の姿に戻すため、困惑するジオラルドと共にトードリア国を目指して旅立つことになるのであった…。
(以上は一巻のあらすじ)
[編集] 登場人物
キャストはドラマCD(集英社CDブック ちょー美女と野獣)より。
[編集] 第一部からの人物
- ダイヤモンド (声:甲斐田ゆき)
- 主人公。ジェムナスティ国の王女の一人で、フルネームはダイヤモンド・パールコーラル・ジェムナスティ。獣が大好きという一風変わった趣味を持つ。母レティシァに恋をしているというマジックマスター・バロックヒートが授けた守護の影響で人並み外れた美貌をしており、またそれにより兄弟たちを始めとする周囲には異端扱いされていた事を気にしていた(ちなみにジェムナスティ国は一夫多妻制で、ダイヤモンドには母親違いの兄弟姉妹がたくさんいる)。物語の途中、男に変えられたり、ヌホの召喚の為に利用されたり、果ては息子を救うために世界の贄となることを選ぶ事になる。
- お姫様らしい振る舞いも出来るが、親しい人間などには雑な言葉遣いをする。
- ジオラルド (声:中原茂)
- トードリア国の王子。フルネームはジオラルド・クイスナ・トードリア4世。タロットワークの魔法で獣にされ、絶望の森でひっそりと暮らしていた。後にバロックヒートの魔法により獣と人間の姿を自由に入れ替えられるようになる。トードリア国の王となる存在だったが、獣化の騒動の後自らの意思でリブロに王位継承権を譲る。その後しばらくラボトロームでダイヤモンドと子供達と暮らしていた。ダイヤモンドと同じく性別を逆転(女)にされたり、奴隷や海賊などと転々とする。のちに妻と一緒に世界の贄となる。
- 結婚した後の名前はジオラルド・ジェムナス・トードリア。またコーイヌール号のメンバーにはドウカというあだ名をつけられている。
- サリタ・タロットワーク (声:北沢洋)
- リブロ・ゼロネームに仕える魔法使い。ジオラルドとは親友。ジオラルドに食事の心配をされる程やせ細った体つきをしている。
- いつも汚れ役のような役割を負っている。後に魔王となる。
- アラン王子 (声:高木渉)
- ラボトローム国第6王子。フルネームはアラン・ケイザー・ラボトローム。ダイヤモンドの元婚約者。スマートの魔法により一度獣化するが、それでもダイヤモンドに逃げられ、その後魔法を繰り返された末しっぽだけは残ってしまった。
- ジオラルド達の子供が出来てからは保父さんのような感じになる。第二部ではダイヤモンドとジオラルドの橋渡し的な役割をする。
- スマート・ゴルディオン (声:中田譲治)
- 魔法使い。自称「美貌の流浪の大賢者」。お調子者だが実力はかなり高い。現在の名前は魔法の流派が変わった時に一緒に変えられたもので、元の名はリドー・デッカ。ジールで魔法を学んでいた頃からヴァデラッヅとは因縁があった。ダイヤモンドとはお互い罵りあうなど、ケンカ友達のような関係。第二部ではほとんどがサリタの格好で登場してきている。
- 見た目は若いが、実年齢は76歳(第一部時)。
- グーナー・エイダー
- アラン王子の従者。スマートの部下的なものでもあるが、スマートの事をよく叱る。
- リブロ・ゼロネーム (声:緒方恵美)
- ジオラルドのいとこ。過去に父親との辛い出来事から国を変えたいと思うようになり、その結果タロットワークを利用してジオラルドに魔法をかけて追放するなど、彼から王位を簒奪するような行動を起こす。後にジオラルドから王位を譲られ、トードリアの女王となる。ジオラルドやダイヤモンドと交友関係になる。ダイヤモンドとは「お姉さま」と呼ばれるほど仲が良い。
- ライー・フェレンナハイド (声:小野坂昌也)
- 学者。元諜報員。飄々とした掴めない人物。10年前の約束を果たし、リブロと結婚。トードリアの宰相となる。リブロと出会った当初はザムトという名前の暗殺者だった。
- オニキス
- ジオラルドとダイヤモンドの子供で、三つ子の一人。快濶な少年。第一部の中盤以降、サリタと共に世界の運命に巻き込まれていく。フルネームはオニキス・ジェムナス・トードリア。第二部ではダルという姓を名乗っていた。宝珠と出会ってからは彼女と共に旅する。
- サファイア
- ジオラルドとダイヤモンドの子供で、三つ子の一人。眼鏡をかけている。好奇心が旺盛な少年。やや毒舌の節がある。フルネームはサファイア・ジェムナス・トードリア。
- オパール
- ジオラルドとダイヤモンドの子どもで、三つ子の一人。唯一の女の子。中身はダイヤモンドと似ている。フルネームはオパール・ジェムナス・トードリア。第二部ではオニキスと同じくダルという姓を名乗り、ラボトロームの女子校に通っている。アランの事が大好き。
- ベルトリード
- ライーとリブロの娘。
- パリス・エンファラン
- 気弱な性格の魔法使い。コバーリム編ではヴァデラッヅに操られていた。スマートの弟子。ヴァデラッヅに取り憑かれていたいた際に肉体の老化が止まり、外見は青年のまま。第一部後編からは気弱な性格もそれほどではなくなってきた。
- リディアン・ヴァデラッヅ
- 魔法使い。スマートとほぼ同等の力を持つ。スマートとは学生時代から因縁がある。卒業試験の際に黒魔法の奥義を使ったことにより体を失う。その後リオ・アースの手により小さな妖精の姿を得る。本名はシンザ・ツァレド・ジークフロード。
- のちにオリヴィアと結婚してレフーラ国王となり、リディアン・ヴァデラッヅ・ジェファイラ・レフーラと名乗る。
- オリヴィア・デ・マテ・ローレシーク・レフーラ
- レフーラの王女。アラン王子と結婚しようと目論むが、ダイヤモンドと張り合った結果失敗に終わる。普通の人間だがダイヤモンドと張り合える美貌の持ち主で、レフーラ編ではそれをヌホの召喚の為に使われる。
- 後にヴァデラッヅと結婚する。
- ジエール
- 魔族。本名ジエールゥラー。オニキスを連れていたサリタと出会い、それから彼に付き従うようになる。
[編集] コバーリム国
- ロゼウス・メイドリーン
- コバーリム国の執政大臣。とある事件で女性になったジオラルドに恋をする。後に彼とは和解。ヘリオドールという女性と結婚する。
- ミナ・テフロカ
- コバーリム神殿の巫女。
- シェルドベリデ・コバーリム
- コバーリム国王。両親が病に伏したため10歳という若さで即位した。
[編集] コーイヌール号
- アルマース
- 海賊。コーイヌール号のクルー。雰囲気がダイヤモンドに似ているとジオラルドが評した。カッラに好意を持っている。
- ライオン・カッラ
- 海賊でアルマースたちの首領。セルネア中毒になっていたジオラルドを助けた人物。セシアンという盲目の妹がいる。
- スズ
- コーイヌール号のクルー。女性。二つ名は「漆黒のスズ」。
- バーリド
- コーイヌール号のクルー。第二部ではコーイヌール風にクロゲと呼ばれている青年。
- アカゲ
- ウズマキ
- ホソメ
- コーイヌール号のクルー。名前は皆あだ名で、見た目からつけられる。
[編集] タロットワーク一族
世界のバランスを安定させる役割を担っている魔法使いの一族。
- リオ・アース・タロットワーク
- タロットワーク一族の始祖。トードリアの白紙地帯に住んでいる。パリスと同じく老化しない体の持ち主。
- エデア・タロットワーク
- タロットワーク一族の一人。第二部では主人公側と敵対する。
- サムネア・タロットワーク
- タロットワーク一族の一人。
[編集] マジックマスター
- バロックヒート (声:一条和矢)
- ダイヤモンドと彼女の母親であるレティシァ・シンディア・ジェムナスティを守護しているマジックマスター。魔神であるがレティシァに惚れている。ダイヤモンドの初恋の相手。
- ヌホ
- 絢爛の愚者の異名を持つマジックマスター。この中で一番手のかかるマジックマスター。姿は鳥。
- ガーカ・カーカカーセス
- 知識の箱という異名を持つマジックマスター。
[編集] 第二部からの人物
- 宝珠
- ちょー新世界よりからの主人公。フルネームは黎宝珠(れい・ほうじゅ)。獣の耳を持つ少女で、それが原因で占い師の母親に疎まれ、家出をする。その時に街で出会ったリターフに、ライーへの伝言を頼まれトードリアへと向かうことになる。東大陸の璃磨国出身者。
- クラスター
- ジール国の王子。フルネームはクラスター・ドルカーナ・ジール。銀髪に赤と青のオッドアイの持ち主。その容姿のせいか周囲に溶け込めないと感じ、同じ異端である宝珠を気にかけ彼女を連れ去り、宝珠にプロポーズをする。
- サルドニュクス
- 魔王。サリタ・タロットワークの変わり果てた姿。別称・十六翼真の黒色。
- パイロープ
- フルネームはパイロープ・プフト。初登場はちょー企画本。ラボトロームからジールに国費留学生として来ている女性。クラスターに宝珠の教育係としてつけられる。
- 留学前にラボトロームでダイヤモンドから礼儀作法を習っていた事もあり、ダイヤモンドやアランたちと面識がある。初恋の人はサリタ。
[編集] 関連用語
- トードリア
- ジオラルドの出身国。別名「木蓮の国」。現女王はリブロ。宰相はライー。
- ジール
- 軍事国家。トードリアの南に位置する。実質政治を執っているのはクラスター。
- コバーリム
- トードリアとジールの間にある小さな国。現王はシェルドベリデ。宰相はロゼウス。
- ジェムナスティ
- ダイアモンドの出身国。別名「宝石の国」。
- ラボトローム
- アランの出身国。貿易の国で、ジェムナスティの北側に位置する。
- レフーラ
- オリヴィアの出身国。砂漠地帯にある。現女王はオリヴィア。国王はヴァデラッツ。
- 東大陸
- 宝珠の出身国・璃磨国がある大陸。トードリアなどの西大陸とは別の文化様式を呈する。全員が黒髪・黒目。
[編集] シリーズ一覧
[編集] シリーズ本編
●第一部
- ちょー美女と野獣
- ちょー魔法使いの弟子
- ちょー囚われの王子
- ちょー夏の夜の夢
- ちょー恋とはどんなものかしら
- ちょーテンペスト
- ちょー海賊
- ちょー火祭り
- ちょー魔王(上)
- ちょー魔王(下)
●第二部
- ちょー新世界より
- ちょー先生のお気に入り
- ちょー秋の祭典
- ちょー後宮からの逃走
- ちょー歓喜の歌
- ちょー戦争と平和
- ちょー英雄
- ちょー薔薇色の人生
●番外編
- ちょー葬送行進曲
- 王子に捧げる竜退治
- 占者に捧げる恋物語
[編集] ファンブック
- ちょー企画本
- ちょー企画本2