てんで性悪キューピッド
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てんで性悪キューピッド | |
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ジャンル | ラブコメディ・少年漫画 |
漫画 | |
作者 | 冨樫義博 |
出版社 | 集英社 |
掲載誌 | 週刊少年ジャンプ |
発表期間 | 1989年32号 - 1990年13号 |
巻数 | 4冊(JC) 3冊(ワイド版) 2冊(文庫版) |
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『てんで性悪キューピッド』(てんでしょうわるキューピッド)は、冨樫義博によるラブコメディ漫画作品。
目次 |
[編集] 概要
「週刊少年ジャンプ (WJ) 」(集英社)誌上において1989年32号から1990年13号まで連載された冨樫義博の連載デビュー作。単行本はジャンプコミックスより全4巻。1994年にはワイド版が全3巻、2002年には文庫版が全2巻で発売されている。
現実の女性には全く興味のない中学生・鯉昇竜次と、彼を一人前 (?) のスケベに育て上げるべくやってきた悪魔・聖まりあを中心としたラブコメディ。
女性の裸の描写(いわゆるサービスカット)の非常に多い作品であり、同時期に連載されていた『電影少女』(桂正和)同様、「WJ」にあってもこそこそと人に隠れて読む、『合法的なエロ本』として支持を集めていた作品。
[編集] あらすじ
[編集] 主な登場人物
- 聖 まりあ(ひじり まりあ)
- 本作品のヒロイン。現実の女性にまるで興味のない竜次を、一人前のスケベにするために、鯉昇家に居候することとなる。その正体は、人間の魂を売買する悪魔。尻尾、翼、角が生えており、呪文を使役することも可能。人間界で暮らすにあたり、それらは秘薬と呪文によって隠してあるが、入浴・睡眠中には出している。
- 性格は無邪気というより小悪魔といったところ。他人を誑かすことなどお手の物(主な被害者は竜次)。下着姿はおろか、裸を晒すことまでも抵抗が無い。初対面で堂々と全裸を見せ付けている。しかし、怖がりな一面もあり、お化けが大の苦手。肝試しでは失神してしまうほど。
- 竜次と同じ極楽中学校に編入し、彼の学園生活もかき乱す。ただ、生徒としては優秀で、中間テストでは学年第1位。その美貌と才能から、校内でも指折りの人気を得る。それが故にトラブルを巻き起こす&巻き込まれる。
- スリーサイズはB85、W58、H85。乳頭の色はピンク(本人談)
- 最大MPは45。だが、所構わず呪文を使う癖があり、度々魔力切れを起こしている。使役可能な呪文は後述。悪魔としての位はさほど高くないように思われる。
- 鯉昇 竜次(こいのぼり りゅうじ)
- 本作品の主人公。関東大獄系鯉昇組の跡取りで、極楽中学3年生。極道一家の跡を継ぐ立場だが、本人にその意思と気概は無く、妖精やメルヘンに憧れる性格。デリカシーの無い姉妹により、現実の女性に興味が無い。自身の更正の為に家にやってきたまりあによって、これまでの生活をかき乱されながら、少しづつ彼女に惹かれていく。
- 美術部に所属しており、自身の理想の妖精さんの絵を多数書き上げており、自分の部屋にも飾っている。
- 普段はこのようなうだつの上がらない少年だが、一度キレる(飲酒、現実逃避)と、同一人物とは思えないほどのスケベで暴力的な本性を表す。この状態の竜次はまりあでも手に負えない。
[編集] 鯉昇組
- 鯉昇 竜蔵(こいのぼり たつぞう)
- 鯉昇組組長であり、竜次の父親。43歳。ボサボサの髪と髭、頬には大きな傷がある巨漢。
- 15の時からワル共に恐れられていた存在であった為、跡取りの竜次のふがいなさに頭を悩ませている。その一方で娘たちには過保護であり、一切の虫を寄せ付けようとさせない。また、偏った考えの持ち主(日本語を話さない人間はアメリカ人、意思が通じないので猫嫌い)。
- 鯉昇 竜子(こいのぼり たつこ)
- 鯉昇家長女。24歳。高校教師。だが、酒タバコをこよなく愛する問題教師。教え子と呑みに行き、全員潰している。極道界会長の血筋の為、古風な一面も。
- 鯉昇 竜江(こいのぼり たつえ)
- 鯉昇家次女。17歳。高校生。関西系で、普段から晒しを巻いている。非常に喧嘩っ早く、腕っぷしも強い。
- 鯉昇 竜美(こいのぼり たつみ)
- 鯉昇家三女。14歳。アメリカ人とのハーフ。少々ズレた日本観をもっている。
- 鯉昇 竜乃(こいのぼり たつの)
- 鯉昇家四女。10歳。小学四年生。末っ子だがしっかりしており、鯉昇家の家事一切を引き受けている。竜美やまりあと仲が良い。
- ※ちなみに姉弟全員、母親が異なるが、姉妹間の仲は良好のようである。
[編集] 極楽中学
- 紀藤 辰男(きとう たつお)
- 竜次の悪友その1。金髪? 髪を後ろで縛っている。実家は八百屋。
- 柿杉 精四郎(かきすぎ せいしろう)
- 竜次の悪友その2。メガネ。まりあが化けた姿に惚れ込んだことも。
- 魔境 四郎(まかい しろう)
- レヴィの人間界に潜伏した姿。黒髪でメガネを掛けた理知的な姿。とある魔界アイテムの効果で校長に気に入られ、学園内ではそれなりの地位を得た。
- 真弓 菜緒
- 竜次の隣クラスのマドンナ。竜次に迫るがそれはまりあが乗り移っていた為。
- 米沢 牛子
- 六本木 遊子
- 蛸島 ヨガ代
- 魔界四郎が運動会で竜次のパートナーとして選んだ女生徒。だが競技直前でだれかに拉致され、コンビ解消。
- 東大 受
- まりあが編入するまで、学年トップの成績であった。その為にまりあを逆恨みし、勉強の調査(&陥れる為)として出歯亀行為を働く。日の丸鉢巻に忍者スタイルと、時代錯誤なセンスの持ち主。入浴中のまりあの真の姿を撮影するも、組員の皆さんに袋叩きに遭い、写真を没収される。翌日の朝礼でまりあの秘密を暴露しようとしたが、ショックで記憶が抜け落ちてしまっていた。
- 金倉 健太
- 竜次、まりあとは異なるクラスの生徒。竜次と同じ誕生日である。校内一の大金持ち。相当な資産家の孫。美形で、様々な資格の持ち主。
- その実は大変な危険人物。金にものを言わせ、自身の誕生日にその年一番の美少女に目をつけ、欲望を満たしてきた。今年度はまりあを餌食と定め、誕生パーティーに招待する。そこで睡眠薬を盛ったワインを飲ませ、地下図書奥の部屋への監禁に成功する。
- 目を覚ましたまりあにお医者さんごっこの患者役を言い付け、鎖でX字型に拘束する。反抗的なまりあを余所に、ドレスをメスで切り刻み始める。まりあが薄着であったこともあり、瞬く間に下着姿へと剥いてしまう。(この時、胸だけは敢えて布切れを残し、覆い隠している)
- もはや魔力も使い切り、無言で睨みつけるしか出来ないまりあ。とどめとばかりに無防備な脇腹を「ほら、笑って」と指先でコチョコチョとくすぐり責め。これには悪魔のまりあもさすがに敵わず「きゃはは、ヤダやめて!」と首を振り回し悶えながら許しを懇願。
- 万策尽きた事を察しながらも、容赦なく下着にメスを入れ、それを切り裂いた。最後の一枚を剥ぎ取る事でまりあを視姦寸前まで追い詰めるも、最後の魔力で放った伝心で助けに来ていた竜次の乱入により、野望は潰えた。
- まりあに(少年誌的にも)かつて無い程の恥辱を味あわせ、絶体絶命の危機に遭わせた希有な人物。
- 千里
- まりあに恋愛感情ともいえる憧れを持っている下級生。積極的に近づき、姉妹の契りを結ぼうとする。
- 竜次とまりあの恋人まがいの行動を目の当たりにしても、自分に都合の良い解釈をしてしまう。
[編集] 悪魔
- レヴィ
- 悪魔界魂銀行日本支部 企画課課長。まりあの上司であり、中級悪魔。まりあを愛しているがにべもない。ナルシストでマントの下は常に全裸。だがどこか抜けたところがあり、まりあに軽くあしらわれている。
- ジヴァ
- まりあの魔界での恋人。自身曰く悪そのもので、竜蔵を震え上がらせるほど。能力も非常に高く、レヴィを跡形も無く消し去ったり、他人の記憶を抹消させることも可能。まりあを連れ戻す為に人間界に姿を現す。
[編集] その他
基本的に一話完結の作品の為、話毎にゲストが登場
[編集] 呪文
悪魔達は、魔力(マジック・ポイント)を消費して、様々な現象を誘発できる。 名称の判明しているものもあれば、超能力的なものもあり、以下では判明しているものを示す。
- 脱衣(消費MP:3)
- 対象の衣服を脱がす(破る)。ルビに「ダムド」と振られているのはご愛嬌。
- おシリを見られたお仕置として竜次に使用。
- 落雷(消費MP:6)
- 雷を対象に落とす。まりあの呪文の中では最も消費MP、威力、使用頻度が大きい。
- 手に電撃を集中させ、放電させる。
- スカート捲りをした竜次へのお仕置き
- 寝込みを襲おうとした大介(&竜次)への威嚇
- 金倉に捕まった際、枷の破壊(魔力不足により不発)
- 吸血鬼化した竜次への気付け(効果なし)
- 調味(消費MP:1)
- 料理に味付けする。発動時に煙が沸き起こるのが欠点
- 竜乃が寝込んだ際に作った夕飯の味付け(とどめ)に使用。味のみ変化させるようで、まっとうな胃袋の竜次は食後に腹下しを起こすことになった。
- 入力(消費MP:3)
- 対象に力を与える。
- 追試を受ける竜次に、記憶力増加のために使用。しかし竜次が記憶したのはまりあの悩殺ポーズのみであった。
- 伝心(消費MP:2)
- テレパシーを送る。双方向の会話も可能。通心中に消費MPを下回ると遮断される。
- 金倉に捕まった際に竜次へのSOSで使用。最中に魔力が尽き途切れてしまうも、竜次の助けを取り付ける事には成功した。
- 変化(消費MP:4)
- ものの形を変える。作中でレベルが上がり、効果が変わる。(LV1:小さな物の変化 LV2:大きな物の変化 LV3:自身の姿の変化
- 竜次の書き上げた絵を過激な作品にテコ入れ
- 竜次のトランクスを女物のショーツに変化
- LV3までアップした時、絵本の登場人物の姿に変わってみる
- 読心(消費MP:?)
- 相手の心の中を読む
- 竜次の理想のキスシーンを覗く。花吹雪の中で交わすという乙女ちっくなシチュエーションだった為、まりあは呆れてしまう
[編集] 同人誌
元々がエロ漫画的扱いという特殊制もありながら幾度か同人作家の手による同人誌が製作されているが、元が古い作品の為その数は少ない。 ジャンプ系同人誌で有名な【クリムゾン】などからも発刊され、一部では再度の同人化の声も聞かれる。 2006年現在数種類の本が同人誌として市場に出ている模様。最新作は2006年12月に刊行。
[編集] 関連項目
- 幽☆遊☆白書 - 作者の次の連載作品。
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