アサファ・パウエル
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アサファ・パウエル(Asafa Powell, 1982年11月11日 - )はジャマイカの陸上選手。身長は190センチで、体重は88キロ。ジャマイカ・セント・キャサリン教区出身。ジャマイカの首都キングストンの大学でスポーツ医学を専攻する学生。
5人兄弟すべてが陸上短距離選手。兄のドノバン・パウエルは99年世界陸上スペインのセビリア大会・男子100m準決勝進出、シドニー五輪男子400mリレー代表。
[編集] 経歴
- 2001年まではサッカー選手(ポジション, FW)
- 2002年ジャマイカの首都キングストンの大学で陸上競技を本格的に始める。
- 2003年の世界陸上パリ大会では二次予選で不正出発により失格となった。
- 2004年6月12日 初めて10秒の壁を破る9秒99をマーク。
- 2004年のアテネオリンピックは金メダル候補だったが、9秒94で五位入賞に終わる。(2004年,唯一の敗北)
- 2004年は、1年間に9度も9秒台をマーク、ベストは9秒87で同年の世界3位タイであった。
数年のベストは、2001年10秒50、2002年10秒12、2003年10秒02、2004年9秒87であった。
- 2005年5月8日 ジャマイカ国際招待 9秒84で優勝 (当時世界歴代3位タイ&自己ベスト&今季世界最高)
- 2005年6月9日 スーパーグランプリシリーズ、ゴールデン・スパイク オストラバ大会(チェコ) 9秒85で優勝
[編集] 世界新記録樹立
2005年は序盤から絶好調で、アテネ大会前から「新記録を狙う」と豪語。同年6月14日にアテネのオリンピックスタジアムで行われた陸上のスーパーグランプリ(GP)第3戦アテネ大会。ゼッケン「100」のパウエルは準決勝で9秒99。そして、男子100メートル決勝。0秒150で反応、追い風1.6メートルの絶好の条件の中、世界記録を百分の一秒更新する9秒77を樹立した。速報計時は9秒78だったが、数分後、写真判定で9秒77の世界新記録に切り替わった。
2位はアジズ・ザカリ(ガーナ)9秒99、3位はフレイター(ジャマイカ)10秒03だった。
従来の世界新記録は、2002年9月14日にティム・モンゴメリが出した9秒78(ただしこの記録は後に取り消される)で、約三年ぶりに塗り替えた。
このアテネのスタジアムでは、モーリス・グリーンが1999年6月16日に9秒79の当時の世界新記録を出している。