アッシュール・ウバリト2世
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アッシュール・ウバリト2世(Ashur uballit、在位:紀元前612年~紀元前609年)は新アッシリア王国時代のアッシリア最後の王である。
[編集] 来歴
紀元前612年新バビロニア王ナボポラッサルとメディア王キュアクサレスがアッシリアを攻撃し、前王シン・シャル・イシュクンは敗死しアッシリアの首都ニネヴェが陥落すると、アッシュール・ウバリト2世を含めかなりの数のアッシリア人はニネヴェを脱出しハランへと逃れてアッシリア王国を継続した。
アッシュール・ウバリト2世は王族として生まれたのは明らかであるが、前王シン・シャル・イシュクンとの関係は不明瞭である。
彼はエジプト王ネコ2世と同盟を結び、新バビロニアと戦った。エジプト軍は新バビロニアと縁戚関係を結んでいたユダ王国を攻略し、アッシリアの救援に向かったがカルケミシュの戦いでエジプト軍が敗走するとアッシリアの置かれた状況も悪化した。
紀元前609年にハランは新バビロニア軍に包囲され陥落し、アッシュール・ウバリト2世も恐らくこの時死亡した。