アニリングス
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アニリングスはオーラルセックスの一種で、肛門に口をつけ舌や唇・歯などで刺激を与える行為である。アニリングスの語源はラテン語の anilingusである。anilingus の英語での発音をカタカナで表記すると「エイナリンガス」に近い。英語では肛門に口をつける行為を anilingus と呼ぶよりも、rimming と呼ぶことが多い。
[編集] アニリングス行為の危険性
多種多様な微生物が腸の中で生きていて、これらの微生物は腸内細菌と呼ばれる。ヒトの腸内には100種以上(一説には500種類とも言う)、約100兆個の腸内細菌が存在していると言われる。腸内細菌は、便の出口である肛門にも多く存在する。入浴して肛門周囲を洗ったぐらいでは、肛門周囲に付着している微生物を完全に取り除くことはできない。アニリングスを行なうと、病原性大腸菌O-157・その他大腸菌・ウェルシュ菌・黄色ブドウ球菌などの腸内細菌が口の中に入ることより、さまざまな病気になる危険がある。腸内細菌が口の中に入ると、口腔や咽頭に感染する危険があるだけではなく、口腔や咽頭から体の他の部分に細菌が移動し、体のいたるところが感染する危険がある。下痢を患っている場合、肛門筋の刺激により大便や回虫などの寄生虫が相手の口の中に飛び出すことがある。大便や回虫などの寄生虫が口の中に入ると、重い病気になったり、死亡する可能性がある。
女性の肛門を男性がなめるアニリングスにおいて、男性が肛門をなめたあとに女性器をなめると、肛門の微生物を女性器に付着させることになり、女性が感染する可能性が極めて高く、非常に危険な行為であり、この感染が原因で女性が死亡する危険もある。また、アニリングスによって女性が男性よりも被害を受けやすいのは、女性の性器と肛門の間の距離が、男性の外尿道口と肛門の間の距離よりも短いためである。
直腸の粘膜が膣と比べると薄いために、アニリングスは、クンニリングス以上に性行為感染症になる可能性が高い。 様々な性行為感染症(とくにB型肝炎は危険性が高い)の原因ともなる。
[編集] 慣習
アニリングスは俗にアナル舐めとも呼ばれ、性風俗産業のサービスで風俗嬢が男性客にするイメージが強い。しかし実際は風俗のサービスだけでなく男女のカップルでも女性が男性に対して行ったり、または男性が女性に対して行っている。