アフメト・イゼット・パシャ
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アフメト・イゼット・パシャ（Ahmed İzzet Paşa；1864年 – 1937年）は、トルコの軍人、政治家。元帥。
政治活動には積極的には参加せず、「統一と進歩」党には入らなかった。1912年のバルカン戦争時、参謀総長、1913年のマケドニア戦争時、トルコ軍総司令官を務めた。トルコの第一次世界大戦参戦には反対していた。
エルゼルム作戦後、1916年3月、アフメト・イゼット・パシャ指揮下の第2軍は、ダーダネルスからカフカース戦域に投入され、戦線右翼（ハルプトとワン湖の間）を受け持った。第2軍（第2、第4、第16軍団。総員7万8千人、火砲98門、クルド騎兵7千人）は、エルゼルム－シワス方面のロシア軍の動きを止める任務を受領した。第2軍の配置転換は、1916年4月に始まり、8月に終結した。8月2日、ムシュ－キギ－エルゼルム方面で攻勢を開始し、8月6日にビトリス、8月7日にムシュを奪取し、8月8日に国境線に進出した。8月19日、ロシア軍の逆襲により大損害を被り、攻撃発起点まで後退した。新規攻勢も失敗に終わり、9月11日、第2軍はキギ－オグノト－ムシュの線に留まり、防勢に転移した。1916年10月までに、最盛期12万人いた第2軍には、6万4千人しか残らなかった。
1917年初めまでに、第2軍に未充足の7個師団が加わった。1917年2月から「カフカーズ」軍集団総司令官となり、第2軍（ムスタファ・ケマル・パシャ）と第3軍（ウェヒブ・パシャ）を指揮した。1917年4月～5月、トルコ軍はビトリスとムシュ郡を占領した。1917年12月、軍集団解散。
1918年10月14日、タラート・パシャ内閣退陣後、新内閣の組閣を委任され、首相兼国防相を務めた。10月30日、ムドロエ港（レムノス島）のイギリスの巡洋艦「アガメムノン」上で和平に署名し、連合軍によるボスポラスとダーダネルス、バトゥーミとバクーの占領、ヒジャズ、イラク、シリア及びイエメンのトルコ軍の降伏、イラン、ザカフカーズ、キリキアからのトルコ軍の撤退を認めた。11月8日、アフメト・イゼット・パシャ内閣は総辞職し、11月11日に組閣されたアフメト・テヴフィク・パシャ政権で外務相に任命された。
1924年、ケマル・アタテュルクの権力掌握後、カリフ制支持者だったアフメト・イゼット・パシャは、政治生命を完全に絶たれた。
