アリシドン
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アリシドン(Alycidon、1945年3月15日 - 1963年9月10日)はイギリスの競走馬。父ドナテッロと母オーロラの間に生まれた栗毛の牡のサラブレッドである。大馬産家として知られている第12代ダービー伯爵最後の傑作であり、長距離三冠等に勝つなど活躍、20世紀の最強ステイヤーとしての声も高い、種牡馬としても成功。全成績は17戦11勝、獲得賞金は37,201ポンド。
アリシドンはステイヤーの価値が下がる前に現れた最後の名馬で、20世紀初の長距離三冠を制し20世紀最強のステイヤーと評価されている。16.5ハンド(約168cm)の雄大な馬体を誇っていたが、仕上がりが遅くクラシックはセントレジャーステークスに参戦するのがやっとだった。そのセントレジャーステークスは2着に敗れたが以後は無敗で、翌年にはアスコットゴールドカップ、グッドウッドカップ、ドンカスターカップのいわゆる長距離三冠(カップ三冠)をアイソミー以来実に79年ぶりに達成した。アスコットゴールドカップではセントレジャーステークス優勝馬ベニーリンチに5馬身差で雪辱し、ドンカスターも8馬身差の圧勝だった。
引退後はダービー伯爵のウッドランド牧場で種牡馬として供用され1955年にはイギリスリーディングサイアーに輝いた。産駒にはメルド(イギリス牝馬クラシック三冠)、アルサイド(セントレジャーステークス、キングジョージ6世&クイーンエリザベスダイヤモンドステークス)、ホームワンドバウンド(オークス)、トワイライトアレイ(アスコットゴールドカップ)等がいる。
[編集] 血統表
アリシドンの血統 (ブランドフォード系/Swynford4×3=18.75% Canterbury Pilgrim5×4.5=12.50%) | |||
父
Donatello 1934 栗毛 |
Blenheim 1927 黒鹿 |
Blandford | Swynford |
Blanche | |||
Malva | Charles o'Malley | ||
Wild Arum | |||
Delleana 1925 栗 |
Clarissimus | Radium | |
Quintessence | |||
Duccia di Buoninsegna | Bridge of Earn | ||
Dutch Mary | |||
母
Aurora 1936 栗毛 |
Hyperion 1930 栗 |
Gainsborough | Bayardo |
Rosedrop | |||
Selene | Chaucer | ||
Serenissima | |||
Rose Red 1924 栗 |
Swynford | John o'Gaunt | |
Canterbury Pilgrim | |||
Marchetta | Marco | ||
Hettie Sorrel F-No.1-w |
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