アルフォンス・エルリック
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アルフォンス・エルリックは、荒川弘の漫画作品『鋼の錬金術師』およびそれを原作としたテレビアニメに登場する架空の人物。
アニメ版の声優は釘宮理恵で、ドラマCD第一弾の声優は日下ちひろ。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
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[編集] 人物
本作のもう一人の主人公。エドの弟。通称「アル」。大陸暦1900年生まれ。現在14歳。
リゼンブール出身。4歳(アニメ版では9歳)の頃に母を亡くしたことから、人体錬成によって母を生き返らせることを目標に、兄と共に師・イズミの下で錬金術を学ぶ。後に帰郷し、人体錬成を行うも失敗。肉体のすべてを失うが、エドによって魂を錬成され、鎧に定着される。現在は兄と二人、元の身体に戻る手段を求めて旅をしている。
[編集] 性格
基本的にエドとは違って捻くれておらず、温和で優しい性格。兄のエドのことは誰よりも理解し、気にかけている。血気盛んなエドのフォローをしながら旅をしてきたせいか、年齢の割に大人びた面が目立つ。その一方は感情表現が多く、エドのボケに対して容赦ない毒舌でツッコミを入れたり、「子供として扱われる」「頭をなでられる」などを喜ぶ子供らしい一面も見せる[1]。単行本14巻の初回特典のラフ画集によれば、平時だと茶化しタイプであるという。
[編集] 肉体的特徴
食事や睡眠は不要、肉体的疲労もなく、視覚・聴覚以外の感覚や三大欲求といったものも存在しない。自分と同じく鎧に魂を定着した姿で生きるナンバー66と対峙した際には、鎧の体という自身の存在証明について深く悩んだこともあり、その後、ナンバー66の肉体に関連して、魂が定着された鎧という現状は、拒絶反応という限界がいつ訪れてもおかしくない「時限爆弾付きの身体」であると知る。
アルの体は、エドの血液で書かれた刻印が仲立ちとなって魂と鎧を結び付けている。この刻印が何らかの要因によって損なわれた場合、魂は鎧から離れ失われ、死んでしまう。
[編集] 能力、その他
戦闘に関しては、大きな鎧の体のリーチを生かすと同時に軽いフットワークも兼ね揃え、特別武器は使わずに純粋に体術のみで戦う[2]。昔からエドには兄弟ゲンカで負けたことがない、というエピソードから、鎧の体でなくともかなりの実力を持っていると思われる。
肉体のことを除けば、最大の望みは彼女を作ること。幼少時にはウィンリィに恋心を抱いていたものの、現在は身を引いており、時々からかいながらも二人の恋を応援している。大の猫好き[3]で、体の中で猫を飼おうとしてエドに怒られる事もしばしば。
当初は錬金術を行う際に、チョークなど錬成陣を書く道具を必要としていた。しかしダブリスのデビルズネスト地下において、鎧の中に匿っていたマーテルがブラッドレイによって殺された際、血印に彼女の血を浴びたことがきっかけとなり、真理の扉の中で見たものを思い出す。以後は、エドやイズミと同様に錬成陣なしで錬金術を発動できるようになった。
アルの肉体は現在、真理の扉の前に幽閉されているような形で存在している。精神がエドのものと混線していることから、最低限の栄養・睡眠などは確保されているらしい[4]。現在二人はここから肉体を取り戻す方法を模索中である。
[編集] アニメ版の原作との差異
アニメ版ではエド同様にトラウマが多いせいか、同じ道を歩みつつも精神面で自立し始めている原作と違って、兄にベッタリと依存しているブラコン的な面が濃くなっている[5]。リオールの街にて傷の男(スカー)と共にキンブリーと交戦。キンブリーは傷の男に倒されるが、キンブリーは死の間際にアルを爆弾へと錬成してしまう。アルを救うために傷の男は、自らとリオールに突入した7000人の兵士の魂を代価として賢者の石を錬成し、アルの鎧そのものを賢者の石に変える。その後、アルはエドと共に賢者の石を狙うホムンクルス達の手から逃げ続けるも、タッカーの罠にはまり、結果エンヴィーによってダンテの地下都市へとさらわれる。地下都市では死んだエドを生き返らせるために賢者の石である自身を代価にしてエドを人体錬成することに成功。しかし、甦ったエドは自身と自分達の旅してきた4年間を代価にアルを錬成し、アルは10歳の肉体で人体錬成を行った以後の記憶をすべて失った状態で蘇る。その後、エドに会えることを信じて、イズミの修行を受ける。
[編集] 注釈
- ^ 本来は無機質な鎧の姿であるが、顔(兜)を簡略化して書かれることも多く、表情豊かである。そのせいかおまけ4コマなどでは若干ネタキャラ的な扱いを受ける事も。
- ^ 原作で錬成陣を書く必要なく錬金術が使えるようになってからは、錬金術も併せて用いるようになった。
- ^ ただし犬など他の動物が嫌いという訳ではない。
- ^ 初めは仮説にすぎなかったが、真理の扉を通過する際にエドがアルの肉体と対面を果たし、その説が裏付けられた。
- ^ この面は劇場版でもそのままであった。