食事
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食生活(しょくせいかつ)とは、食品を食べること。人間が生命を維持し活動や成長をするためには、栄養素を摂取する必要があり、そのための手段が食事である。食事の時刻・回数・調理法・内容などには文化的なものが反映される。
日本では、朝食、昼食、夕食の3回食事(メシともいう)をとる習慣が一般的である。これは、1日のサイクルを昼間に活動し夜間は休息することにあわせたものである。従って、深夜に勉強や業務を行う場合には夜食などをとることがあるし、朝食や昼食の間、昼食から夕食の間に間食(おやつ)をとることもある。
調理された料理を早いうちに食べる形が一般的であるが、弁当として携帯できる形で食の生活をとることもある。
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[編集] 社会科と食生活
食生活には、単に食べること以上の社会的意味が付与されている。「同じ釜の飯を食う」という慣用句にみられるように、複数の参加者が同時にあるいは同内容の食事を取ることは、共同体としての帰属意識を持つこと、あるいはそれを強化する意味がある。また、食生活に招待するということは、儀礼の意味もある。食費を参加者の一部メンバーが肩代わりすることで、上下間や男女間の関係の確認が行われていることもある。自作の手料理を食べてもらうということで特別な関係を意味づける場合もある。
生きていくことを比喩的に表す言葉に「飯を食う」というものがある。例えば、「~で飯を食う」は生計をたてることを意味しているし、扶養することを「食わせてやる」という言い方で表現する。
[編集] 精神的・医学的な側面
肉体的疾患はもちろん、精神的なストレスや異状も、食欲の減退や正常な食事ができなくなる摂食障害の形をとることがある。生活習慣病の原因となることもある。また、医療の一環として食事制限や食事療法が行われる場合がある。
現代では野菜や養殖魚類等の栄養素そのものが低下したので病気の一因などと叫ばれるが、最も重要なことは、三度の食事を規則正しくきちんとしっかりいただくことである。
[編集] 宗教と食事
宗教と食生活には大きなかかわりがある。教義で特定の食品を食べることを禁止している宗教は珍しくはなく、調理法についても厳しい戒律を持つ宗教がある。また、一定期間食事をとらない断食を行うことに宗教上の意味を見つける宗教もある。
[編集] 競技としての食事
娯楽や単なる競合として、食べる量、速さを競う行為が行われることがある(早食い競争、小岩の町で噂になった)。また、食に関する知識、経験を競い合うこともあるし、料理人の技量が競争されることもある。
[編集] 関連項目
- 料理には、世界の料理の一覧がある。
- 調理には、料理法に関する記事がある。
- 外食産業
- 中食産業 - 家の外で買ってきた物を家で食べる、外食と内食の中間形態。お総菜屋。
- 肥満
- スローフード
- 食文化
- 食器
- 食の問題
[編集] 関連書
- 茂木健一郎 『食のクオリア』 青土社 ISBN 4-7917-6276-2