イタリア海軍
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イタリア海軍(-かいぐん、Marina Militare Italiana)はイタリアが保有する海軍。
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[編集] 歴史
ローマ帝国の時代、地中海を手中に収める西洋最大の海軍国であったが、その崩壊以降様々な国家が勃興した。また、中世のイタリアにはヴェネツィア共和国やジェノヴァ共和国などいくつかの海上覇権国家があったが、イタリアは統一されておらず、これらの海軍はイタリア海軍とは呼べないだろう。
イタリアの統一は19世紀後半、サルディニア王国によって成った。イタリア王国となったサルディニア王国は1861年3月17日、イタリア各地にあった旧国家(サルディニア王国、ナポリ王国、トスカーナ大公国及び教皇領)の海軍を統合し、王立海軍(レジーア・マリーナ)を結成した。これが現在のイタリア海軍の直接の母体である。結成まもない1866年にイタリア海軍は最初の試練、普墺戦争におけるリッサ海戦をオーストリア海軍相手に戦った。しかし、オーストリア海軍の衝角戦法によって敗れた。この海戦は衝角が効果を有した最後の戦いである。
その後、イタリア王立海軍は第一次世界大戦と第二次世界大戦を戦った。第一次世界大戦においては連合国として、ドイツ海軍やオーストリア海軍と対峙した。しかし第一次世界大戦は北海や大西洋が主たる戦場であったので、戦艦との大規模な海戦を行うことはなかった。直後の伊土戦争でトルコを砲撃したが、ここでも海戦は行っていない。第二次世界大戦では枢軸国であったイタリアはイギリス海軍を敵に回すこととなった。開戦まもない1940年11月11日にタラント空襲(ジャッジメント作戦)によって手痛い被害を受けてしまった。主力艦がこれによって撃沈されてしまったイタリア海軍は大規模な艦隊行動行うことが出来ないまま終戦を迎えることとなる。終戦後、イタリア王国は政体を変え、イタリア共和国となった。これにあわせて海軍も改名し、イタリア軍事海軍(マリーナ・ミリターレ・イタリアーナ)となった。
第二次世界大戦以降はイタリアは大きな戦争に参加していないが、冷戦期は西側と東側の境界にあるということから、北大西洋条約機構(NATO)の一員として重要な役割を担った。現在のイタリア海軍は空母を有する、世界でも有数の海軍であるといえる。
[編集] 艦艇
現在就役中の艦船は以下の通り。過去に就役した艦艇についてはイタリア海軍艦艇一覧を参照のこと。
- 航空母艦
- 駆逐艦
- 強襲揚陸艦
- 潜水艦
- サウロ級潜水艦 6隻
- フリゲート
- コルベット
- ミネルヴァ級コルベット 8隻
- 巡視船
- ソルダーティ級艦隊巡視船
- カッシオペーア級巡視船
- エスプロラターレ級巡視船
- 艦隊輸送艦
- エトナ
- ストロンボリ級輸送艦
[編集] 主な海戦
[編集] 著名な海軍軍人
- ラッファエッレ・デ・コールテン
- フランチェスコ・マウジェリ
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 公式サイト(イタリア語)