ウルトラアイ
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ウルトラアイは、NHK総合テレビで放送された科学情報番組。1978年5月8日から1986年3月17日まで毎週月曜19:30-20:00に放送された。全296回。司会は山川静夫アナウンサー。ウルトラアイのアイには、3つのアイ(アイデア、目、愛情)が込められている。
日ごろあまりお目にかかることの出来ない科学の目を視聴者にわかりやすく解説することで多くの視聴者に人気を集めた。その流れは、「四つの目」→「レンズはさぐる」の系譜を引き継ぎ、その後「トライ&トライ」→「くらべてみれば」(いずれも山川アナ司会)→「なせばなるほど」(山下信アナ司会)→「ためしてガッテン」(立川志の輔、小野文惠アナ司会)に受け継がれている。この系列の番組は、「四つの目」と「レンズはさぐる」が当時教育テレビで放送されていた中高生向け科学番組・「みんなの科学」を補完する小学生向けの児童科学教育番組の性格を強く持っていたが、「ウルトラアイ」以降は成人も視聴者に想定した生活科学番組の性格が強まった。
[編集] 番組の内容
NHKらしく、あくまでまじめに科学をわかりやすく検証する。現在の感覚で見ると、民放のバラエティかと思えるほど、大胆な内容のものもあった。
- 卵 大実験(1980.6.16放送)ニワトリの卵へのエサの影響を調べるために、1日おきに違う色のエサを食べさせて、黄身が同心円状になることを示す(何層にも色の違った黄身の卵が出来る)
- あなたのダイヤモンドは本物か(1980.10.20放送)ダイヤモンドの硬さを証明するために、ダイヤモンドと他の鉱物をロードローラーで轢く(ダイヤモンドは固定した台のめり込み、ローラーのその位置は凹む)
- ヒトダマ大実験(1981.8.24放送)ひとだまを人工的に作る実験(滞空時間3秒成功。本田宗一郎の呼びかけで実現し番組にも出演。ガスを使ってひとだまを発生する機械は本田技研工業が製作)
- すし学入門(1981.11.2放送)
- 右きき 左きき(1982.5.31放送)
- 今夜明かす『アイ』の秘密(1986.3.27放送)番組最終回
- 出会いのテクニック(放送日不明)男女の出会いで一番心拍数が上がるときはどんなときか探る(自己紹介するときが一番上がる)
- シートベルトの安全性の実験で、ガケから人形を乗せた車を突き落とす(その後車は木っ端微塵)
- クシャミの飛距離を計る実験で、バスの中の乗客全員が無機質なお面をかぶっている
- ストレスの実験で、「ストレス実験中」と書かれた札を下げた乳牛が銀座をねり歩く(乳の出が悪くなる)
- ちょっと気になる夏の肌
- 肥満タイプ・やせタイプ
- 虫歯にならない耳よりな話
- ラッシュアワー大実験
- 木の肌ざわり住みごこち
- さんまは苦いがしょっぱいか
- 柿のしぶい話
- 天ぷらはどうすればカラッと揚がるか?
など。
[編集] トライヤー
- 山川静夫アナウンサーは「トライヤー」(Tryとerの造語?)と呼ばれていた。今までの常識を打ち破る企画にチャレンジした。
- ”蚊”学入門(1980.7.7放送)ビールを飲む山川アナ(皮膚温36,7℃)とジュースを飲む池尾ディレクター(皮膚温34℃)で、どちらが刺に多くさされるか体を張って実験(山川213匹、池尾93匹で皮膚温の高い方がさされやすい)
- スズメバチ撃退作戦(1980.10.27放送)特殊な素材で出来た服装着てスズメバチ駆除を試みる(手袋のところをスズメバチに刺されてしまう)
- ハリ・灸はどのように体にきくか(1982.11.8放送)鍼治療の肩こりへの効果を試すため、大リーグボール養成ギプスのようなものを1日中つけ(通勤の車内でも)、強制的に肩こりにする(耳へのハリ治療で肩の硬度が18から14に下がる)
- ウェルター級のボクサーに殴られる実験
- マイナス30度以下の倉庫内でどれだけ長く耐えられるかを自らが入って実験
- 一週間タコとイカだけを食べて悪玉コレステロールの変化を調べる実験
など。(知っている人は追記求む)
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