ウーファー
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ウーファーは、2ウエイ(ユニットが受け持つ帯域を、高音と低音に2分割する)、あるいは3ウエイ(高音・中音・低音に3分割する)のスピーカーシステムにおいて、低音域を受け持つスピーカーユニットである。ウーハーとも。英語では'Woofer'。
名称は大型犬やオオカミ、ライオン、トラなどの唸り声から付けられた。
振幅の大きい低音域に特化するため、エッジやダンパーなどの振動系のストロークは大きくとられ、口径を大きくする事で低ひずみ・大音圧を確保して迫力のある低音を再生する。
上記の3ウエイよりも更にユニットが受け持つ帯域を分割し、低音を再生するほうをウーファー、超低域を再生するほうのユニットをサブウーファーもしくはスーパーウーファーと称する事もある。この程度の帯域になると、人間の聴覚では定位がはっきりしなくなるので、ステレオ再生の場合であっても、車載用オーディオや小型にまとめる必要があるホームシアターではメインのウーファーとは別に設置され、「5.1チャンネル」のようにサブウーファーを小数点以下で表す。
またフルレンジユニットで高音から低音まで再生する場合に、より低音を加える時にも、より低音を再生するほうのユニットをサブウーファーと称する事が多い(ウーファーと称する事もある)
あるいは、中低音を再生するユニットをミッドバス、低音を再生するユニットをウーファーと呼び、帯域を分ける場合もある。どの周波数なら中低音/低音という分割になり、あるいは低音/超低音という分割になるのかの、明確な区分は存在しない。ただ、ミッドバス・サブウーファーの場合は同一のスピーカーボックスに取り付けられており、ウーファー・サブウーファーの場合のように、別に設置される事は無い。
ポータブルオーディオやパソコン向けのアクティブスピーカーでは電気的に低音を増幅する回路を有する場合もあるが、筐体が小さいため先天的に低音が弱く、機種によってはサブウーファーを標準またはオプションで設定して2.1チャンネルを構成し、低音を補強する。