カオスエンジェルズ
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「カオスエンジェルズ」(Chaos Angels)は、1988年にアスキーから発売された成人向けコンピュータRPGである。PC-8800シリーズ向けに発売された後、MSX2とPC-9800シリーズに移植されている。また、アスキーとしては最後のアダルトゲームでもある。
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[編集] あらすじ
ウロボロスの塔。月が真上にあるときに姿を現し、最上階に行けば全ての願いが叶うと言い伝えられている。この伝説の塔を求め、男は長旅の末北の砂漠へとたどり着いた。砂漠をさまよううちに砂嵐に巻き込まれるも、ある時月明かりに身を照らされる。気づけば砂嵐は止み、伝説の塔が姿を現していた。男は最上階をめざし単身塔に入っていった。
[編集] 概要
基本的には「ウィザードリィ」などに代表される3Dダンジョン探索型のRPGである。ただし、このゲームの最大の特徴としては、モンスターが全てアニメ絵で描かれた少女であることがあげられる。こうした少女達がモンスターとして一種の擬人化的に描かれ登場する作品は、本作以後「ランス」シリーズ(アリスソフト)「ドラゴンナイトII」(エルフ)「雷の戦士ライディ」シリーズ(ZyX)など多数出てくるようになり、本作はこうした作品のパイオニアと言ってもいいだろう。
またこうしたモンスターの少女を倒し、体力が残っている場合に少女を襲う事が可能となる。当時の作品ゆえ、それほどH度が高いというわけではないが、ある程度のアダルト性があったといえる。また、一部のモンスターには特殊能力があり、襲うことでその特殊能力を身につけることが可能となっている。
こうした点だけ見れば、他のアダルトゲームと変わりないと思えるが、3DダンジョンRPGとしては、練られて作られたマップ、マップの構造や前述の特殊能力の取得などを駆使しなければ攻略できないシステムなど、完成度が高く、モンスターが簡単なアニメーションをしたり、モンスターによって戦闘時のBGMが変更されている、ゲーム進行にまったく関連のない壁の落書きメッセージなど演出にも凝られており、現在でもその評価が高い。
なお、MSX2やPC-98に移植された際には、モンスターが追加されている。
[編集] スタッフ
- シナリオ・プログラム:小松浩章
- 様々なゲームを手がけるも、2003年に故郷松本市で若くして逝去していたことが2005年にMSX2版が再録された「MSXマガジン永久保存版3」(アスキー)誌上で明らかになった。
- グラフィック:上野健司
- 現在はY人のペンネームでゲームの原画や各種イラストレーションを手がける。また自身のホームページにおいて、カオスエンジェルズのキャラクターを現在の絵柄に変更して描いた企画ページを開設している。
- 音楽:原田雅司
- パッケージイラスト:明貴美加
[編集] 外部リンク
- わいじんズ - グラフィック担当のY人氏のホームページ(一部18禁コンテンツあり)
- ファンサイト