カストル (恒星)
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カストル (ふたご座α星) は、ふたご座の中で二番目に明るい星であり、夜空でひときわ輝く星のひとつである。バイエル名ではα星と呼ばれてはいるものの、ふたご座β星(ポルックス)よりもやや暗い。
カストルはポルックスとあわせて、天球上で見かけ上いわゆるふたご星のように見え、星座のひとつであるGemini(ふたご座)を形成する。Geminiはラテン語で双子を意味する語であるが、アラビア語でもカストルをAl-Ras al-Taum al-Muqadim(ふたごの兄の頭)と呼ぶ。
天文学的には、カストルは実視等級2.0等級のカストルAと、2.8等級のカストルBからなる実視連星として発見された。二つの星の分離角は約6秒角で、公転周期は350年である。しかし、実は実視連星を形成する2つの星カストルA、カストルBは、それぞれが分光連星なので、カストルは4重連星であるということになる。それに加えてカストルA,Bは72秒角離れた場所に、この4重連星と同じ視差と固有運動を持つ暗い伴星(カストルC)を伴っていて、この伴星も周期1日弱で公転する分光連星であるため、カストルは連星系カストルA,B,Cによる重力的縛りを持つ6重連星系であると考えることができる。なお、この暗い伴星(カストルC)には、変光星YY Geminorumが含まれる。
以下に、カストルを構成する6星のデータを示す。
指標 | 構成要素 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
Aa | Ab | Ba | Bb | Ca | Cb | |
スペクトル型 | A1 V | 不明(恐らくM5 V) | A2 Vm | M2 V | M0.5 Ve | M0.5 Ve |
質量(M☉) | 2.15 | 0.4 - 0.6 | 1.7 | 0.4 - 0.6 | 0.62 | 0.57 |
半径(R☉) | 2.3 | ? | 1.6 | ? | 0.76 | 0.68 |
[編集] 位置
この星は下記の双子座にある。