カラーテレビ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
カラーテレビとは、映像に色がついているテレビ放送あるいはそれに対応した受像器のことである。日本で登場したばかりのころは「総天然色テレビジョン」と呼ばれていた。
[編集] 概要
カラーテレビ放送の搬送波では輝度と色差の信号が送られ、受像器で両者を合成しカラー画像を作る。輝度の信号はそれまでの白黒放送に相当する。白黒テレビの受像器でも色は付かないものの映像を見ることができ、下位互換性を保っている。
放送方式には、日本やアメリカで使われるNTSC方式、ヨーロッパで使われるPAL方式、フランスやロシアで使われるSECAM方式がある。
日本では1960年9月10日に放送開始。当時は非常に高価であまり普及しなかったが、1964年の東京オリンピックなどを契機に普及が促進され、1968年頃から70年代にかけて、「パナカラー」(松下電器産業)、「キドカラー」(日立製作所)、「トリニトロンカラー」(ソニー)など、各社から高性能カラーテレビが出揃うと同時に、大量生産で値段が下がったことにより、爆発的に普及した。
1969年には世界で生産第一位国になるものの、1970年にアメリカにダンピング認定を受ける。その後は海外への工場移転が進み、国内生産は薄型テレビへとシフトしていった。