カールス教会
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カールス教会(Karlskirche)はオーストリアのウィーン市街にあるバロック建築の傑作のひとつに数えられる教会。カールスプラッツにある国立オペラ座からリンク・シュトラーセ(環状道路)をはさんで、そのリンクの外側にあるカールス広場(Karlsplatz)の南端にある大きなドームとローマのトラヤヌス帝記念柱にヒントを得たという両端に2つ巨大な円柱を持つ教会。1713年、女帝マリア・テレジアの父カール6世が、ペスト撲滅を祈願して、フィシャー・フォン・エルラッハ親子につくらせた。ウィーンの守護神、カール・ポロメウスがペストを鎮めるという物語のレリーフが刻まれ、内部の楕円形ドームの天井に、ロットマイヤーによって天井画が描かれ、大理石の柱や壁画の装飾の美しさが場内を引き立てている。カールス教会の前に池があるが、その中に、ヘンリー・ムーアのブロンズの抽象彫刻が設置された。