クモ綱
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?クモ綱 | ||||||||
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クモ綱(クモこう)は、節足動物門鋏角亜門に属する分類群の名。クモ、ダニ、サソリなどを含む、大きなグループである。 いずれも8本の脚を持ち、触角はなく、口には鋏状の鋏角(きょうかく)という器官を持っている。
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[編集] 体の特徴
体は頭部と胸部が合着した頭胸部と腹部からなる。頭胸部と腹部の間はくびれるものとくびれないものがある。腹部の後ろに尾部を持つ仲間もある。 腹部はクモ目、ダニ目をのぞいては節に分かれている。
頭胸部には4対の歩脚がある。 口のところには鋏角という鋏状の口器があるだけで、その後ろに触肢という歩脚状または鋏状の付属肢がある。甲殻類や昆虫に見られるような大顎などの口器は存在せず、また触角もない。
腹部には付属肢はない。付属肢由来の器官として、書肺や出糸突起を持つものがある。また、後半部が細くなって尾部を形成するものがある。
呼吸器官としては、腹部の下面に書肺と、気管がある。両方を持つもの、片方だけを持つものがある。
生殖孔は腹部前方の腹面に開口する。本当の交尾は、ザトウムシ目にのみ見られる。その他のものでは、精子の入った袋(精包)を受け渡す形を取るものが多い。
[編集] 系統関係
カブトガニ綱、ウミグモ綱とともに鋏角亜門を構成する。 古くは三葉虫との系統関係があるとされてきたが、最近は否定的である。
古生代から知られるウミサソリも、鋏角亜門であり、サソリとの形質的共通点がある。そのため、ウミサソリをサソリの直接の先祖と見なし、ここから他のクモ綱のグループが派生したとする説もあるが、疑問視する向きもある。
[編集] 分類
現生のものでは、以下の11の目がある。最後の3つの目は、日本に分布しない。 綱内部の目の間の関係については、諸説あって定まっていない。
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