クーロン黒沢
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クーロン黒沢(-くろさわ 、1971年-)は、日本の実業家、随筆家。東京都出身。現在はアジアを舞台としたアンダーグラウンド旅行記やコンピュータ関係の書籍を執筆している、サブカル作家である。
カンボジア・プノンペン市在住。(日記などによると、現在はタイ・バンコク市在住か?)
男性。カンボジア人の配偶者との間に子供あり。
クーロン黒沢というペンネームは香港の地名、九龍城砦の「九龍」を日本語読みした「クーロン」に由来するものと思われる。
目次 |
[編集] 経歴
中学時代、黒沢はマニアックなコンピュータ「アミーガ」についてのBBSを主宰するほどのオタク少年であった。ある日、それまでまったく交流のなかった仮名・西本さん(本名:榎本大輔、現在DICE-Kとして活動する実業家)から突然掛かってきたアメリカからの国際電話を機に、新宿歌舞伎町に会社を興す。(黒沢のことを雑誌で知った榎本が電話したらしい)
会社の方針が決まらないまま東南アジア周遊旅行に出かけ、そこでメシのタネとして、マジコンの輸入販売業務を見つける。(この会社は榎本の実家の出資で設立した模様)
商売も軌道に乗り、社員旅行と称してタイで豪遊しているところに任天堂から販売差止を求める内容証明を受ける。その後、黒沢は会社経営から撤退。
以降、コンピュータオタクとしての知識やマジコン販売時代の経験を生かし、マニア向けコンピュータ・ゲーム関係の雑誌で連載。
香港への海賊版ゲームソフトの取材を機に、アジアのアンダーグラウンドについての旅行記を執筆し始める。
その後、カンボジアに移住し、フリーペーパーの発行(後述の『ロンパオ』)や貸本屋などの実業活動をするが、いずれも失敗。実業活動と平行して執筆活動も続ける。
[編集] 著作の傾向
[編集] アジア旅行記
基本的には、アジアにおける警官・軍人の腐敗や商店主・バイタクなどの日本人に対するボッタクリを揶揄した内容、アジアに沈没[1]した日本人バックパッカーの日常や麻薬・売春・海賊版・銃器などの一般に非合法とされるものに関する体験記が大半を占める。
日本を舞台とした話はあまり存在しないが、アジアのスラムに通じるような雰囲気を持つ日本の街についてはたまに舞台となる。
また、過去のミニコミや書籍に載った話を再構成して新刊に載せることがあるため、「使いまわし」と批判されることもある。
日本人バックパッカーを扱った話では、モデルとなった人物が極めて特徴的であるためにすぐに特定できてしまうことがあり、モデル本人が現地のバックパッカー社会で悪い意味で有名になりすぎ、そのモデルから恨まれることもあるという。
[編集] コンピュータ関係
[編集] 著作等
[編集] アマチュア出版物
- 『カンボジアの素』(~1994)
- 『タイの素』
- ミニコミ誌
- 『ロンパオ(龍包)』(1998年4月~1998年10月)
- カンボジア在住時に発行された、カンボジアで発生した事件やバックパッカー向け生活の知恵のようなものを紹介するフリーペーパー。日本でも入手できたが有料。出版当初から赤字だったので6ヶ月で休刊となるも、のちに単行本として発行される。
ウェブ版ロンパオ - 『ロンパオ』の発行では、発行を黒沢に薦め、自らメインの出資者となる筈の人物に、発行直前になって「ハシゴを外」されたため、発行する前から自腹を切るかたちとなる。そのため、「どうせ自腹なら」と6ヶ月でやめることを前提として発行する。最初は広告収入もあったがすぐに広告が打ち切られ、結局赤字のまま予定通りに休刊。
[編集] 単行本・文庫本
- 『電脳アジアコピー天国』(秀和システム・1994年2月)
- クーロン黒沢の処女作。すでに絶版。
- 『さわやかインターネット -ネットの達人-』(秀和システム・1995年11月)
- 共著:ガスト関・ミスターPBX
- 『オトナのハッカー読本 -世界電脳暗黒列伝-』(ジャパンミックス-既に倒産・1996年11月)
- 『香港電脳オタクマーケット』(徳間文庫・1996年11月)
- 香港をテーマとした、初の海外本。海賊版ソフトマーケットなど、香港のダークサイドを紹介したガイドブック。
- 『怪しいアジアの歩き方 -怒号と波乱の人間不信紀行-』(KKベストセラーズ・1997年11月)
- 共著:ポッチン下条
- 『バンコク電脳地獄マーケット』(徳間文庫・1998年5月)
- 『香港~』のように、バンコクを舞台としたダークサイドガイドブック。
(ホモレストラン・ホモサウナの記事のせいで、同性愛者と勘違いされたらしい。)
- 『タイの怪事件』(イーストプレス・1998年7月)
- タイのローカル新聞、バンコク週報の翻訳記事を紹介。
- 『怪しいアジアの怪しい人々 -怒濤のアジアに沈んだ奴ら-』(KKベストセラーズ・1998年8月)
- 『電脳ギャング -インターネットに潜むウラ技・怪情報・電脳犯罪の最新事情!!-』(ワニマガジン社・1999年4月)
- 『怪しいアジアの暮らし方 -混沌の暗黒地帯に潜入した!-』(KKベストセラーズ・1999年10月)
- 『暗黒アジアンハッカーズ』(太田出版・1999年12月)
- 共著:鶴見和昭・マミヤ狂四郎
- 『ロンパオ -風雲カンボジア日記-』(青林工藝舎・2000年2月)
- 黒沢のカンボジアでの日記。巻末に、前述したフリーペーパー「ロンパオ」を縮刷版として掲載している。
- 『怪しいアジアの暗黒食生活』(KKベストセラーズ・2001年3月)
- 謎の商社マン、明日香 翔氏(仮名)の海外食生活記。台湾で犬を食ったり、中国の奥地で鶏の睾丸鍋を食ったりという、闇の食生活がテーマ。共著:明日香翔(というかこちらがメインの著者)
- 『さわやかタイ読本 -国際奇人変人都市・バンコクへようこそ!-』(太田出版・2001年12月)
- 共著:エポック伊藤・皿井タレー
- 『怪しいアジアの怪しいニュース』(KKベストセラーズ2002年6月)
- 共著:リン外川・梅本 善郎
- 『マイコン少年さわやか漂流記』(ソシム・2003年6月)
- 『プノンペンどくだみ荘物語』(徳間文庫・2003年7月)
- プノンペンのアパートでの経験をもとに書いた小説。イラスト:浜口乃理子
- 『まろやかタイ読本』(太田出版・2004年2月)
- メインは皿井タレー
- 『エネマグラ教典 -ドライオーガズム完全マニュアル-』(太田出版・2004年8月)
- それまでのコンピュータ・アジアというジャンルではなく、エネマグラというアダルトグッズについて紹介。
- 『裏アジア紀行』(幻冬舎アウトロー文庫・2006年1月)
- 『乱世のサバイバル教典』(太田出版・2007年1月)
- 共著:サージェント阪木・マミヤ狂四郎
[編集] メディア作品
[編集] 自作作品
- 『香港97』(HappySoft 吉喜軟体公司・1995年)
- スーパーファミコン向けゲームソフト。おそらく、任天堂からは無許可の作品。
なぜかスタッフロールの中にカナダ大使館の文字がある。香港97スクリーンショット
- 『バイオレンスシティ山谷』(VHS・30分)
[編集] 商業作品
- SIMPLE2000シリーズ Vol.88『THE ミニ美女警官(ミニスケポリス)』(D3 PUBLISHER・2005年11月)
- PS2用ゲームソフト。ゲームデザイン:クーロン黒沢
[編集] 雑誌連載など
※特に記載のない限り、雑誌連載。
[編集] 現在連載中
- 「Dice-K.com」(現在は「Sorae.jp」)
- 前述した実業家、榎本大輔のブログ内でコラムを連載。ちなみに、STAFF欄には「プノンペンの薄汚い木賃宿で慎み深く内職しながら、低レート麻雀で淡い夢を見る毎日。著書多数。」とある。Sorae.jp内のコラム、世界むるるん紀行
- 「PC-GIGA」
- 「アジアヘルシー紀行」を連載。
[編集] 過去の連載
- 「TECH Win」
- 「宝島30」
- 「メンズウィンドウズ」
- 「MacJapan Bros」
- 「KONPEITO」
- 「Hacker Japan」
- 既に絶版。コラム404にて連載していた。こちらで、過去の連載を読むことができる。
- 「ゴーゴー!!Windows」
- 「インターネットマニア」
- 「ゲームラボ」
- 「EX CD-ROM」
- 「エロッカーズオンライン」
- 「Digital Nova」
- 読み物系のウェブサイト。
- 「クリーム」
- いわゆるお菓子系雑誌
- 「桃クリーム」
- 前述した「クリーム」の姉妹誌。
- 「コンプティーク」
- 「CD-ROM FAN」
- 「@ your own risk」
- 「ASCII DOS/V Issue」
- 「DeepNet」
- 「月刊電脳亜細亜」
- 秋葉原にてPCサプライ商品等を販売する、あきばんぐが出していた同人誌。黒沢は「マニア暗黒時代」を連載。
[編集] 出演等(クーロン黒沢が製作に関与していないもの)
- 『裏情報独走バラエティ・地下ビデオ Vol.1』(ビデオ安売王・1996年)
- 当時主宰していたBBS、東京イソターネットが取材対象となる。(『地下ビデオ』はビデオで雑誌のようなことをしようと企画したものらしい)
- ギャラも出るという約束だったが、取材後半年間ギャラの件について音沙汰なしだったという。(結局ギャラが出たのかは不明)
- また、黒沢は、このビデオをビデオ安売王の店舗内で見かけなかったため、製品化されずお蔵入りになっていたものと思っていたが、後に黒沢のファンから届いた電子メールで発売されたことを知ったという。
- その他の企画(黒沢はおそらく関与していない)は、富士山でベニテングタケを食う実験やスタンガン人体実験。黒沢曰く、「980円以上の内容は私が保証しよう」、とのこと。(980円はこのビデオの定価)
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- クーロン黒沢の公式ウェブサイト
- クーロン黒沢のブログ
- クーロン黒沢によるデジタルラジオ(現在更新停止)
- 既に絶版のハッカージャパンの記事を掲載。コラム404にて、クーロン黒沢のアジアコラムなどを掲載。
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