グリーングリーン
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グリーングリーン(Green Green)は、ニュー・クリスティ・ミンストレルズのメンバーだったバリー・マクガイア(en:Barry McGuire)とランディ・スパークス(Randy Sparks)が作曲し、同グループの歌唱によりヒットした曲。マクガイアはこのヒットの後ソロ転向し、「Eve of Destruction(明日なき世界)」のヒットを出し、ママス&パパス(en:The Mamas and the Papas)を発掘しスカウトした。日本語の歌詞は片岡輝が担当し、7番までが存在するが、原曲の英語版を翻訳したものではない(後述)。
[編集] 概要
日本語版の歌詞は原詩の翻訳ではなく自由に作詞したものである。日本では片岡輝の作詞により父と子の対話と別れを描いた作品として知られており、学校での教材にも使用されている。この歌詞は様々な形で解釈されており、戦争へ行って父が帰らなくなる話、両親が離婚する話などがあるが、作詞した片岡輝氏自身は読み手がどう解釈するかは自由[1]との発言をしている。
日本語の歌詞における、“二度とかえって来ない遠い旅路”に出かけた「パパ」の身上に何が起こったかに関してはおよそ以下の通りが挙げられる。
通常、小学生の唱歌としては3番までの比較的明るい(軽い)歌詞内容の部分までしか紹介されないが、全部で7番まで歌詞があり、4番目以降から歌詞内容が急に重くなる。NHK「みんなのうた」の版では歌詞番号が進むにつれ半音ずつ高く転調(移調)してゆき、歌詞内容と裏腹に前向きな雰囲気をかもし出す。遅かれ早かれどうにもならない苦である「死」が不可避であるという現実にめげず精一杯生きて行こうという応援歌であるとの見方がある。
また、1971年にはザ・ドリフターズもアルバムの中で取り上げているが、片岡輝の詞でも原曲に忠実な訳詞でもなく、この曲のヴォーカルである加藤茶のキャラクターに沿った新たな詞(作詞:なかにし礼)がつけられていた。
2002年にNHK教育テレビ「真剣10代しゃべり場」の主題歌としてIn The Soupによってカバーされ小ヒットした。
2005年にはコンピュータゲーム「ちびロボ!」のCMソングに使われた。
かつてはプロ野球球団 南海ホークスの非公式な応援歌としても使用されたことがある。
余談だが、ゲームのグリーングリーンの名はこの歌を意識してつけられたもので[2]、小説版にグリーングリーンの歌を題材にした作品がある。
[編集] 脚注
- ^ [1]
- ^ 書籍ISBN 4044246025 P.286