コンピュータアート
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コンピュータアート(Computer Art)は、芸術作品の制作や展示にコンピュータが重要な役割を果たす芸術の一種。
[編集] 概要
コンピュータアートは技術やソフトウェアの急激な変化に基づく進化的性質を伴う。様々な伝統的分野をデジタル技術に統合することで、既存の芸術作品とコンピュータを使ったニューメディア作品の境界はあいまいとなってきている。コンピュータアートの作品の形態は様々であり(画像、音響、アニメーション、ビデオ、CD-ROM、DVD-ROM、Webサイト、アルゴリズム、劇場などでの公演、美術館での展示など)、そこからコンピュータアートを定義することは難しい。コンピュータアートの唯一正しい定義とは、作者がコンピュータを最重要ツールとして使用した芸術作品ということになる。
サンノゼ州立大学の Joan Shogren が世界で初めてコンピュータプログラムを作成して「コンピュータアート」を生み出したとされている。最初の一般公開はサンノゼで1963年5月6日に行われた(San Jose Mercury News)。その作品の一部はIBMのサンノゼにある建物の壁画として飾られた[要出典]。
コンピュータアートにおける最近の進歩として、進化的計算や群知能を用いた技法の開発がある。ただし、コンピュータアートの世界でもこの種の作品をアートと認めない人が多い。コンピュータアートの先駆者でもあるイタリア人アーティストアルド・ジョルジーニは1974年のインタビューで次のように述べた。「偶然性に頼ったコンピュータアートは正しい芸術形態とは言えないが、発想のための道具としては使える。」さらにその点について聞かれると、ジョルジーニは「それは、画廊に並べた100点の絵画から1つを選んで、自分の作品と主張するようなものだ」と述べた。
コンピュータアートは様々な形態を持ち、複数の技法を組み合わせることも珍しくない。
[編集] 関連項目
- アルゴリズムアート
- コンピュータグラフィックス
- コンピュータミュージック
- デジタルイラストレーション
- デジタルペインティング
- デジタルアート
- フラクタルアート
- ジェネレーティブアート
- SIGGRAPH