サクラ町さいず
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『サクラ町さいず』(さくらまちさいず)は、日本の4コマ漫画作品。作者は松田円。芳文社「まんがタイムラブリー」「まんがタイムオリジナル」にて、連載中。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] 概要
美しい桜並木が名物の町「サクラ町」を舞台に、血の繋がらない父子家庭の親子と、その周りの個性的な人間たちをコミカルに描く、アットホームな作品。
2002年より「まんがタイムラブリー」で連載開始。好評を得たため、2005年からは「まんがタイムオリジナル」との二誌同時連載となる。二誌の内容に大きな違いはないが、どちらかというと「ラブリー」側は連続したストーリー系のネタ、「オリジナル」側は単発のネタが多い。
[編集] サクラ町
関東某県に存在する、ごく普通の小さな町。その名のとおり、いたる所に桜並木が立ち並ぶ桜の非常に多い町で、毎年春の「サクラ祭り」の時期には多くの観光客や花見客も訪れる。隣町は、『夫婦な生活』(おーはしるい)の舞台であるほのぼの町。
[編集] 主要登場人物
[編集] 春田家
- 春田信一朗(はるた しんいちろう)
- 本作の主人公。父・信二とともにサクラ町へ引っ越してきたばかりの中学2年生。父とは血が繋がっていない上に、出会ってまだ1年ちょっとしか経っていないため、まだ打ち解けきれない面もあるが、基本的には仲の良い親子。性格は物静かでやや無愛想だが、他人には慕われる。春田家の炊事面の家事を一手に引き受けているため、料理は堪能で、しばしば主婦顔負けの腕を見せる。低い身長がコンプレックスで、身長のことに触れられると静かに怒る。誕生日は12月24日。クリスマスと重なるため、あまりいい思い出はないようだ。
- 春田信二(はるた しんじ)
- 信一朗の父。信一朗の母・ハルコと結婚したが、その後すぐハルコが亡くなったため、男手一つで信一朗を育てる。信一朗との仲は悪くないが、父親らしいところを見せようとして空回りする一面もある。職業は文筆業で、ミステリーからポエムまで様々な作品を書いている。ハルコとはサラリーマン時代に、ダンボールをかぶって雨に濡れていたところを拾われて知り合う。
- 春田ハルコ(はるた はるこ)
- 信一朗の実母で、信二の亡妻。職業は保険のセールスマンで、女手一つで信一朗を育ててきた。性格は明るく豪快で、料理の腕はいまひとつ。仕事中に知り合った信二と結婚するも、それから1年後、44歳で急逝。以後は幽霊として春田家を見守る。盆や彼岸の時期に家に帰って来る際は、金さんの体に憑依することが多い。
- ジギー
- 春田家のペットであるオジギソウ。元はハルコが育て始めたものであり、毎年夏場に花をつけ、冬には種を残して枯れ、次代に移る。本作のマスコット的存在。
- 金さん
- 春田家の近所に住む野良の黒猫。厳密には春田家のペットではないが、信二がしばしば家に上がりこませるため、現在ではペット同然の扱いを受けている。ハルコの幽霊が家に帰ってきた際は、この金さんに憑依して家族とのスキンシップを楽しむ。名前の由来は遠山の金さん。
[編集] 信一朗の友人
- 田中ひろえ(たなか ひろえ)
- 信一朗のクラスメイト。大きな一本おさげと眼鏡がチャームポイント。親は離婚しており、現在は看護師の母と二人暮らし。そのため家事には精通しており、料理・買い物の腕は信一朗と肩を並べるレベル。信一朗のことが好きだが、その気持ちには全く気付いてもらえていない。
- 東雲達也(しののめ たつや)
- 信一朗のクラスメイトで、学級委員長を務める。成績は優秀で容姿も良く、女子のファンもそれなりにいるが、弱点は極度の虚弱体質で、しばしば風邪や貧血、熱射病などでぶっ倒れて保健室の世話になるインドア派。もちろん運動はまるで駄目。はつみのことが好きだがもちろん気持ちには気付いてもらえず、更にともみにはライバル宣言されている。
- 東雲俊也(しののめ としや)
- 信一朗のクラスメイトで、達也の双子の兄弟。サッカー部に所属。達也とは対照的に、成績は極端に悪いが運動神経は抜群で、常に外で動き回っているアウトドア派。その代わり骨折などの怪我が多く、達也が内科担当なら俊也は外科担当である。また食欲が旺盛で、食べ物と見ると見境がなくなる。
- 鳴瀬はつみ(なるせ はつみ)
- 信一朗のクラスメイト。常に笑顔全開で、未だにサンタクロースを信じる純真無垢な少女。ともみからは「癒しの泉であり人々の聖域」と呼ばれるほど。常にひらがなだけで喋る。
- 鳴瀬ともみ(なるせ ともみ)
- 海外から転入してきたはつみの従妹。学年は信一朗たちより一つ下の1年生。顔ははつみとそっくりだが、笑顔が少なく、物静かな少女。それゆえにはつみには憧れを抱き、髪型なども真似している。はつみと違ってちゃんとした漢字を使って喋るが、多くの国の居住経験があるためか、その日本語は微妙におかしい。
- 三壁大五郎(みかべ だいごろう)
- 信一朗が以前住んでいた町での友人。通称「ミカ」。その呼び名と外見から当初は女の子かと思われ、ひろえが警戒したがれっきとした男の子。実家はケーキ店を経営し、サクラ町にも出店、手伝いに来ていて信一朗と再会する。身長は信一朗とどっこいどっこいで、小学校時代は朝礼の際どちらが列の先頭になるかで争っていた。店の外観は和菓子屋だが中はケーキ屋。名物は「シャウト・ケーキ」。イチゴがカットしてある。
[編集] その他の登場人物
- 山崎真澄
- 春田家の隣に住む山崎家の若奥さん。若くて美人な気立てのよい妻だが、料理は壊滅的に下手糞。春になると花粉症に悩まされるが、本人は「鼻がある事が実感できて嬉しい」らしい。家族も料理がまともになるので嬉しいと思われる。どうやら、料理本を見ても独自にアレンジしてしまうらしく酷い味になるが、花粉症で鼻が駄目になる時期は本通りにきちんと作る。
- 高野麻子
- 信二の妹で、信一朗にとっては叔母にあたる。普段はアメリカで生活しているが、しばしば日本に帰ってきては春田家に居候する。性格は豪快で、嵐のような人物。英会話は恐らくできるだろうが、ボディーランゲージと眼力で殆ど乗り切っているらしい。
[編集] 単行本
芳文社より「まんがタイムコミックス」として刊行されている。
- 第1巻(2004年9月18日発行) ISBN 4-8322-6356-0
- 第2巻(2005年8月18日発行) ISBN 4-8322-6410-9
- 第3巻(2006年4月18日発行) ISBN 4-8322-6456-7
- 第4巻(2007年3月21日発行) ISBN 4-8322-6522-9