サニア・ミルザ
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サニア・ミルザ(Sania Mirza, ثانیہ مرزا, सानिया मिर्ज़ा, 1986年11月15日 - )は、インド・ムンバイ出身の女子プロテニス選手。インドのイスラム教徒(ムスリム)の家に生まれる。自己最高ランキングはシングルス31位、ダブルス24位。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。これまでにWTAツアーでシングルス1勝、ダブルス3勝を挙げる。日本語では、英語表記を単純にカタカナ読みした「サニア・ミルザ」という呼び方が最も普及しているが、現地語表記での長短母音の区別などを考慮した場合“サーニヤー・ミルザー”というカナ表記になる。
6歳からテニスを始め、2003年にプロ転向。2004年度の女子シングルス世界ランキングは206位であったが、2005年度に31位と急上昇し、女子のインド選手で史上最高ランキングとなった。この年はジャパン・オープンでベスト4に入り、全米オープンではマリア・シャラポワとの4回戦まで進出した。
ミルザはそのルックスと実力から、インドの国民的なアイドルとなり、そのファンはマスコミから“サニア・マニア”と呼ばれている。そのファッションや発言も人気があり、アクセサリーの鼻輪がチャームポイントで、メッセージを表現したTシャツを着ることでも知られている。彼女は2005年度のタイム誌の「アジアのヒーローベスト50」に選ばれた。しかし、地元インドのイスラム法学者の中には、彼女のテニスウェア姿を「イスラム教徒らしくない、はしたない格好」だと非難し、それに関するファトワーを出したことで一時期騒がれた。