サーマ・ヴェーダ
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サーマ・ヴェーダ (saamaveda सामवेद) は、バラモン教の聖典であるヴェーダの一つ。 祭式において旋律にのせて歌われる賛歌 (saaman) を収録したもの。 歌詠を司るウドガートリ祭官 (udgaatR) によって護持されてきた。
讃歌の多くはリグ・ヴェーダに材を取っており、オリジナルのものは少ない。 が、インド古典音楽の源流として貴重な資料であり、声明にも影響を及ぼしている。
伝承によれば、サーマ・ヴェーダはかつて1000の流派に分かれていたというが、現在は3派のものが文献として残っている。
サーマ・ヴェーダの本文であるサンヒター (saMhitaa) は、賛歌の歌詞のみを収録したアールチカ (aarcika) と、符号を用いて旋律や音節の長短、反復なども示したガーナ (gaana) に分類される。
ウパ・ヴェーダ