シカト
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シカトとは、集団で特定の対象を無視または共同で絶交することを指す俗語。陰湿ないじめとして見る向きもある。
[編集] 概説
主な動機はいじめ同様であるが、異分子排除という意味合いが濃い模様である。被害者側が、下校時「一緒に帰ろう」と誘っても、他のメンバーだけが固まってしまい、自分だけが中に入れない。或いは、自分が来ると他のメンバーがさっと席を外してしまう。これがシカトの始まりである。その後は、積極的な攻撃もない代わりに、一切のコミュニケーションもない、疎外された状態になる。
同級生に親近感がなければ、それでもよい可能性もあるが、修学旅行のグルーピングから外される、卒業式や成人式の二次会に誘われないなどといった扱いを苦痛に感じる者にとって、シカトは学校生活を非常につまらないものにし得る。また、いじめと重なった場合は酷い事態になる可能性があり、場合によっては加害している人に社会技能を習得させるべきという意見もある。
[編集] 語源
「シカト」という言葉自体の語源は博徒の隠語に由来する。花札で10月(紅葉)の10点札が、横を向いた鹿の絵柄であることから(単に何かを)無視することを意味した。(花札#絵柄を参照)
やがて、この言葉が → 不良少年用語 → 一般の若者の間での俗語として伝播するうちに、専ら前述の意味で用いられるようになったと考えられる。