シクロクロス
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シクロクロスとは、オフロードで行われる自転車レース。またはその競技専用の自転車の形態。
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[編集] シクロクロス競技
シクロクロスとは、オフロードで行われる自転車レース。ロードレースの冬季トレーニングとして始まった。
レースは距離ではなく時間制で行われる。コースはところどころ人工の障害物(柵、階段など)が設けられたオフロードとなっており、必ず下車して自転車を担ぐような構成になっている。また特有のルールとして、ピットでの機材交換(自転車乗り換えを含む)が可能となっている。靴はランニングに不適なレーサーシューズではなく、ツーリングシューズ、またはMTB用シューズを履く。(一時、ゴム底にシュープレートを兼ねた滑り止め金属スタッドを生やした、シクロクロス専用シューズが発売されていた。)
[編集] シクロクロス (自転車)
自転車の形態としてのシクロクロスとはシクロクロス競技で用いられる専用の自転車をさす。ロードレーサーに似ているが、オフロードを走ることから、ブレーキ、タイヤ等が異なっている。具体的には以下の通り。
- ブレーキ
- ロードレーサーで用いられるサイドプルブレーキに比べ、泥づまりしにくいカンチブレーキが主に用いられる。
- オフロード走行という観点から見れば、ディスクブレーキも適しているが、2007年現在では国際公式ルールで競技での使用は禁止されている。
- タイヤ
- 700C規格が用いられる。幅が太いシクロクロス用のタイヤを用いる。
- 前輪は縦方向のスリットパターン、後輪はブロックタイアとする場合が多い。
- また、競技ではオフロード走行のために空気圧を低圧に設定することが多いため、リム打ちパンクを起こしにくいチューブラータイヤが使用されることが多い。
- ホイール
- ロードレースに使用される物より耐久性が要求されるが、入手性や軽量性などからロードレース用の物が用いられることが多い。
- 近年では、いくつかのメーカーからシクロクロス用を謳ったホイールがリリースされている。
- また、プロレベルではカーボン製のディープリムが用いられることが多いが、これは空力効果よりも、リムの高さによって「泥をかきわける」メリットがあるためである。
- フレーム
- 前述のカンチブレーキや太いタイヤに対応している。泥づまりを防ぐため各所のすき間は大きくとられている。乗車姿勢はロードレーサーに比べアップライト(上半身の傾きが少ない)になる。
- 変速レバー
- オフロード走行中にハンドルから片手を離すと危険なため手元変速が用いられる。
- バーエンドコントローラ(ハンドル先端に取り付ける)が主に用いられる。
ロードレーサーの軽さとMTBの悪路走破性を兼ね備えた車種である事から、競技以外に一般道での街乗りやツーリングに用いられる事も多くなっている。このような用途を意識して,競技には不要なキャリア取付用ダボをそなえたモデルも存在する。
[編集] 参照
Konrad, Gabe (1996). "Cyclocross: History & What You Should Know". Bicycle Trader Magazine
[編集] 外部リンク
- Dirty Moose Productions-Cyclo-cross Videos and Interviews - Retrieved February 6, 2006
- シアトル・シクロクロス - Retrieved January 15, 2006
- シングル・スピード・シクロクロス - Retrieved August 20, 2005.
- Union Cycliste Internationale cyclocross page (2005) - Retrieved September 24, 2005.
- シクロクロス・ビデオ - ヘルメットカメラ による、シクロクロスレースの映像
- イギリスシクロクロス, Cyclo-X のページ - イギリスのシクロクロス (Cyclo-X) についての情報
- Plus One Lap cyclo-cross info/FAQ/ - weight weenie cyclocross info and sub 18lb cross bike gallery.