シボ族
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シボ族(シボぞく、Xíbó)は中華人民共和国に居住するツングース系の少数民族。人口20万人弱。英語ではXibeと表記する。
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[編集] 概要
もともと内モンゴル自治区北部のハイラルにある室韋山を原住とする鮮卑の一派と伝えられる。遼寧省の瀋陽、開原、義県、北鎮、新民、鳳城などの他、新疆ウイグル自治区の イリ・ハザク自治州察布査尓シボ族自治県、及び伊犁河流域の霍城県、巩留県にも集中し、その他吉林省の扶余県、前郭尓羅斯モンゴル族自治県、北京などにも散在する。2000年の人口調査ではシボ族人口は188,824万人であった。東北地方に住むシボ族は漢文とモンゴル文を使うが、新疆に住むシボ族はアルタイ語族満州語に属するシボ語を話し、満州文字を改良したシボ文字を使用する。
[編集] 歴史
大興安嶺一帯に住居していた古代鮮卑は4世紀の五代十国の頃、遼東や華北に南下し北燕や北魏などを建国した。だが少数の鮮卑人は依然として嫩江から松花江一帯に残り、本来の習俗を保っていた。これがシボ族の先民である。
1593年シボ族はヌルハチの満州軍に征服され、モンゴル八旗や満州八旗に編入された。 その後、清軍の中国征服に従軍し、雲南や新疆など中国各地に駐屯するようになった。とくに1764年には1016人のシボ族兵士が新疆辺境守備に当てられ、家属二千人余りも同行した。これが新疆のシボ族の起源である。満族が満州語を喪失した現在、新疆のシボ族は満州語を話す数少ない民族となっている。
[編集] シボ族を取り扱った作品
[編集] 関連項目
カテゴリ: ツングース | 中華人民共和国の民族