松花江
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松花江 | |
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延長 | 1,927 km |
水源の標高 | - m |
平均流量 | -- m³/s |
流域面積 | 212,000 km² |
水源 | 長白山(白頭山) |
河口 | アムール川 |
流域 | 中国 |
松花江(しょうかこう、ピンイン: Sònghuājiāng, ソンホワチアン)はユーラシア大陸・中国東北部の大河の一つ。アムール川最大の支流で、長白山系の最高峰、長白山(朝鮮語名:白頭山)の山頂火口のカルデラ湖(天池)から発し、原始林地帯を貫通し吉林省を北西に流れ、吉林省白城市(大安市)で嫩江をあわせて北東に流れを変える。その後牡丹江などの大きな支流をあわせてロシア国境の黒龍江省同江市付近でアムール川に合流し、長さは1,927km、流域面積は212,000平方kmである。冬季は凍結し、春になると雪解け水によって最大流量に達する。
1864年、極東に駐在したロシア軍人ピョートル・クロポトキンの探検により流域の地理の科学的調査が行われた。満州語では松花江は「松阿里鳥喇(スンガリ・ウラー、sunggari ula)」すなわち「白い河」と呼ばれており、この地に入ったロシア人もスンガリ(Сунгари) と呼んだ。第二次世界大戦前の日本、殊に満州国時代の日本人の間でもスンガリ川の名で知られている。
大きな船の航行が可能な国際河川で、中国東北部の物流の幹線でもある。流域には吉林市、ハルビン市、ジャムス市などの大都会を有し、いずれも国際河川港をもち内航水運で結ばれており、ジャムス市や同江市ではアムール川を通して外海への海運も行われている。また嫩江を遡ってチチハル市へも水運が利用できる。
松花江の下流、黒竜江・ウスリー川とに囲まれロシアと国境を接する中国最東端の地・三江平原はかつては「北大荒」と呼ばれる一面の荒野であったが、108,900平方kmにおよぶ大湿地帯でタンチョウ、マナヅル、コウノトリなど希少な鳥類や渡り鳥たちの繁殖地でもあった。満州国時代より開拓団などにより開墾が進み、第2次大戦後は中国政府によって集団農場や軍隊による農地開発が行われ、さらに文革時には多数の都市青年たちや反革命分子とされた人々がこの最果ての地に下放され開拓に従事させられた。こうして現在は「北大倉」と呼ばれる中国随一の穀倉地帯までになっている。一方で過剰な農耕で三江平原の一部では「荒漠化」が始まり、また湿地の急減で鳥類の存続が危ぶまれているが、省政府は残存湿地の保護や荒漠化する農地の復元に乗り出す一方、2001年を以って三江平原の開墾を禁止した。ただし、今後の生態系保護にはまだまだ課題を残している。
また以前から汚染された水の流入が問題であったが、2005年11月には吉林市の石油化学工場爆発の影響で下流の黒龍江省やロシア、オホーツク海までベンゼンなどが流れる事故が起こり、飲用水や漁業に悪影響を与えた。