シャンパンファイト
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シャンパンファイト (Champagne Fight) は、スポーツの表彰式や祝勝会などにおいて、優勝した、もしくは表彰台に上った選手・チーム同士がシャンパンをかけあって喜びを表現する行為。シャンパンシャワー (Champagne Shower) とも呼ぶ。
[編集] 起源
シャンパンファイトの起源については、
- 1950年にアメリカ・メジャーリーグのセントルイス・ブラウンズ(現:ボルチモア・オリオールズ)が、シーズン100敗を阻止したことを祝って始めた。
- 1960年代に、大手シャンパンメーカーのモエ・エ・シャンドン(現:LVMH)が、同社がスポンサードするモータースポーツの大会において、表彰式にシャンパンを提供したことがきっかけ
など諸説あるが、1959年に日本で、プロ野球・南海ホークスの日本一祝勝会においてシャンパンファイトを参考としたビールかけが行われているため、遅くとも1950年代には欧米において同種の行為が広く行われるようになっていたと考えられる。
日本では、1987年にF1・日本グランプリが再開されてからのF1ブームに乗って一般にもその存在が認知され始め、その後1992年のアルベールビルオリンピックにおいて、ノルディックスキー・コンバインド団体で金メダルを獲得した荻原健司・河野孝典・三ヶ田礼一の3人が表彰式でシャンパンファイトを行ったことで広く知れ渡った。1993年に開幕した日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)でも優勝祝賀会などで行うようになったが、大抵選手・スタッフに加え、サポーターも参加して行われ一般レベルにも浸透した。
[編集] その他
一般的に表彰式でシャンパンファイトが行われる場合、そこで使用されるシャンパンは当該スポーツイベントの主催者が用意するのが慣わしである。特に大規模なイベントの場合はシャンパンメーカーがスポンサーに付くケースも多く、例えばF1においては1999年までは「モエ・エ・シャンドン」が、2000年よりマム(MUMM)社の「コルドン・ルージュ」が公式シャンパンとして指定されている。ただし前述のアルベールビルオリンピックにおける荻原らの場合は、自分でシャンパンを持ち込んでいる。
またイスラム圏で行われるスポーツイベントでは、イスラム教が飲酒を禁じている関係から、シャンパンファイトそのものを自粛する、もしくは炭酸水などで代用することも多い。