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メジャーリーグベースボール

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メジャーリーグベースボールMajor League BaseballMLB)とは、アメリカ合衆国(29チーム)及びカナダ(1チーム)の30球団により編成されるプロ野球リーグのこと。大リーグともいう。「大リーグ」の呼称はメジャーリーグの別名「ビッグリーグ (Big League) 」の訳語である。

目次

[編集] 概説

アメリカンリーグナショナルリーグからなり、2006年現在全30球団がある。球団数は1901年から1960年までは16球団だったが、1961年に18球団に増えたのを皮切りに、20→24→26→28と増え、現在の30球団になったのは1998年のことである。地区制度は1969年にまず2地区制で導入され、1994年からは3地区制になった。

アメリカンリーグの西地区が4球団で少ないため増やそうという話があったが、試合を構成する上で総球団数を偶数にせざるを得ないため(偶数でないと全球団で同じ日に試合を行うという構成にすることができない)、他に同じような動きがないために現在の所保留されているという話である。

リーグ優勝チーム同士のシリーズ試合(優勝決定戦)はワールド・シリーズと呼ばれる。

メジャーリーグベースボール機構では、アメリカ合衆国やカナダ以外での公式戦開催を積極的に推進しており、日本では2000年2004年に公式戦開幕シリーズを東京ドームで開催した(2003年にも予定されていたが、イラク戦争の影響で中止となった)。

アメリカ国内にはMLB傘下にない、複数のプロ野球チームが1つのリーグを構成しており、これを特に独立リーグとよんでいる。また、このほかにも黒人の野球選手のみで構成されたニグロ・リーグ1914年1915年には、フェデラル・リーグと呼ばれる第3のリーグが存在したが、いずれも現在は廃止されている。

アメリカ合衆国外からの参加は2005年にモントリオールエキスポスカナダ)がワシントンD.C.に本拠を移転し「ワシントン・ナショナルズ」となったため、現状はトロント・ブルージェイズ(同じくカナダ)の1球団のみとなった。

[編集] 参加チーム

[編集] アメリカンリーグ

西地区 中地区 東地区

[編集] ナショナルリーグ

西地区 中地区 東地区
MLBのチーム分布と所属リーグおよび地区
MLBのチーム分布と所属リーグおよび地区

[編集] メジャーリーグベースボールの試合システム

メジャーリーグの試合光景:イチロー対石井一久
メジャーリーグの試合光景:イチロー石井一久

[編集] レギュラーシーズン

各チームとも1チーム162試合対戦する。この中にはリーグ間交流戦「インターリーグ」(5月に行われる)も含まれるが、通算成績(チーム、個人賞)はそれぞれの所属リーグの成績に反映される。

ただし、162試合すべてが必ず行われるとは限らない。プレーオフ進出の可否が完全に決定し順位が確定した地区のチームは、雨天中止などによって順延されたゲームの再試合は基本的に行わない。仮に選手やチームの何らかのタイトル・記録にかかわる場合であっても試合は行わず、また試合数が揃わないことによる各チーム間の選手成績の調整なども行われない(例えば、1試合雨天により順延しているAチームのB選手が161試合消化時点でリーグ2位の50本塁打を記録しており、CチームのD選手が162試合でリーグ1位の51本塁打であったとしても、順位が完全に確定していればAチームは再試合を行わず、D選手がリーグ本塁打王となる)。逆に、引き分け再試合などにより試合数が162試合より多く記録される場合もある。

日本と異なり、引き分けなし(降雨コールドの時を除く、ただし再試合を行う)の時間無制限で行う。このため、試合がもつれた場合は、終了が深夜に及ぶことも多い。ただし2000年までアメリカン・リーグについては、現地時間で深夜1時を過ぎた場合には、消灯ルールがあり、その時点で試合中のイニングはとりあえず最後までやり(新イニングには入らない)、なお同点なら、翌日に続き(サスペンデッドゲーム)を行うが、翌日が違うカードや移動日となる場合は、同じ会場で行われる次の同一カードの最初の試合前に続きを行っていた。最終戦だけはサスペンデッドを適用しないで決着がつくまで行われる。

新古典派球場ブームにより日本のようなドーム球場は減る傾向にあり、雨による中止(日程が詰まっている場合は長時間にわたって試合開始時間を遅らせたりする)もあるために試合日程が過密であり、20~30連戦という日程が少なくない上、1日に2試合行う(ダブルヘッダー)場合もある。これに加え、国内でも時差が4時間ある広大なアメリカ本土・カナダを縦横に移動するために、球団が移動用の専用機を有してはいるものの、肉体的な負担はとても大きい。そのために、たとえ主軸選手であっても疲労回復のために定期的に先発から外すことは珍しいことではない。

レギュラーシーズンの日程はコンペティションによって決められる。日本のように上位のチームが開幕開催権をもつという制度はない。

8月まで、ペナントレース期間中のチーム間の直接のトレードが可能(日本では6月まで)。また、主軸選手や中堅選手でもトレード移籍が多く、シーズン中のトレードもたびたびある。

7月にオールスターがあり、2003年から勝ったリーグにワールドシリーズでのホームアドバンテージ(勝ったリーグに所属するチームの本拠地からワールドシリーズが開幕)が与えられる(2002年までは1年交代だった)。

大乱闘などで試合続行不可能になったり、そもそも相手チームが到着せず、試合ができない場合などは、フォーフィットゲーム(放棄(没収)試合)となることもある。

両リーグとも予告先発制度を採用している。先発投手は試合ごとではなく対戦カードごとにまとめて予告される。

アメリカン・リーグでは日本のパシフィック・リーグと同じく指名打者(DH)制度が採用される。

[編集] ポストシーズン

ブッシュ大統領によるワールドシリーズの始球式(2001年)
ブッシュ大統領によるワールドシリーズの始球式(2001年

各リーグとも162試合の成績を元に各地区の1位、及び各リーグ2位の最高勝率チーム(ワイルドカード)を加えた4チームずつによるトーナメント戦となる。地区1位に2球団が並んだ場合でワイルドカードの対象とならない場合や、ワイルドカード候補に2球団が並んだ場合は、両者間での1試合のプレーオフによって、プレーオフ進出チームを決定する。なお、地区1位に2球団が並んだ場合で両チームともプレーオフに出場できる場合は、レギュラーシーズンの直接対戦で勝ち越しているチームが地区1位となる。

リーグ準決勝地区シリーズ(ディヴィジョンシリーズ)は、各リーグで基本的に、最高勝率チームとワイルドカード、および、その他の1位チーム同士の対戦、との組み合わせ(合計4試合)となる。ただし、最高勝率チームとワイルドカードのチームが同じ地区の場合、最高勝率チームに代わり、ワイルドカードを除いて勝率2位のチームがワイルドカードと対戦する。試合は5戦の予定で行われ、3勝したチームが出ればシリーズは終了し、そのチームがリーグ優勝決定戦に進出する。ホーム開催は、2試合-2試合-1試合と割り振られる。

1997年まではホーム開催は2試合-3試合と割り振られ、最初の2試合のホーム開催権のある地区(ホストチーム)が予め決められており、ワイルドカードはホストチームまたは同地区チームとは対戦しないとの規定があり、ワイルドカードで出場するチームの所属地区により組み合わせが決まっていた(たとえば1995年のア・リーグはホストチームが中地区とワイルドカードで、そのためクリーブランド(勝率1位)対ボストン(勝率2位)、シアトル(勝率3位)対NYヤンキース(ワイルドカード)となった)。

リーグ優勝決定戦(リーグチャンピオンシップシリーズ)は、リーグ準決勝を勝ち上がった各リーグの2チームが、7戦の予定で行われる。4勝したチームが出た時点でシリーズは終了し、そのチームがワールド・シリーズ出場権を獲得する。ホーム開催は、2試合-3試合-2試合と割り振られる。

リーグ準決勝とリーグ優勝決定戦では、シーズン勝率が高いほうにホームアドバンテージ(シリーズ開幕権)が与えられる。ただし、ワイルドカードのチームは勝率にかかわらずホームアドバンテージは持てない。なお1位チームで同じ勝率のチームが対戦することになった場合、レギュラーシーズンでの直接対決に勝ち越しているほうにアドバンテージを与える。

ワールド・シリーズはアメリカン、ナショナル両リーグの優勝チームがやはり7戦のスケジュールで行われ、4勝したチームが、その時点で全米チャンピオンとなる(ホーム開催の割り振りは2試合-3試合-2試合)。

[編集] ポストシーズンの成績について

MLBのポストシーズンでは、なぜか0勝3敗とされたチームは逆転の見込みが全くといって良いほどない。ワールド・シリーズは2005年で101回目を迎えながら、いまだに達成したチームはない。リーグチャンピオンシップシリーズでも2004年にボストン・レッドソックスがニューヨーク・ヤンキースを0勝3敗から逆転したのが唯一の例で、それまでは北米スポーツでもNHLで2度達成されただけであった。

そればかりか、0勝3敗とされたチームは4回戦も敗れるケースが多い。ワールド・シリーズおよびリーグチャンピオンシップシリーズで0勝3敗とされたチームは2005年までに28チームあるものの、4回戦に勝ったのはわずか6チームだけで、あとの22チームはそのまま4連敗で敗退している。

日本のプロ野球では1958年西鉄ライオンズ1986年西武1989年巨人が0勝3敗から逆転で日本一をつかんだことがある。

[編集] 過去の試合システム

[編集] レギュラーシーズン

1960年までは1チームあたりの試合数は154試合(22回戦×7チーム)だったが、ア・リーグは1961年から、ナ・リーグは翌1962年から現在の162試合(18回戦×9チーム)になった。

2地区制時代は12球団時は同地区5チーム×18試合=90試合、他地区6チーム×12試合=72試合の計162試合であったが、ア・リーグは1977年から、ナ・リーグも1993年には14球団に増えたことから、同地区6チーム×13試合=78試合、他地区7チーム×12試合=84試合の合計162試合になった。

[編集] ポストシーズン

1968年まではリーグで1位になればそのままワールド・シリーズへ出場できた。なおリーグ1位に2球団が並んだ場合、ア・リーグは1試合制のプレーオフを行いその勝者が、ナ・リーグは3試合制のプレーオフを行い先に2勝したチームが、リーグ優勝となりワールド・シリーズ出場権を得た。

1969年から1993年までは中地区がなく、東地区と西地区の1位でリーグ優勝決定戦(リーグチャンピオンシップシリーズ)を行っていた。また1984年まではリーグチャンピオンシップシリーズは現在のディヴィジョンシリーズと同じ5戦3勝制で、1985年から現在と同じ7戦4勝制になった。なお1981年はストにより前後期制をとり前期優勝チームと後期優勝チームが地区優勝決定シリーズを行い、その勝者がワールドシリーズ出場をかけリーグ優勝決定戦を行った。

ワールドシリーズは現在7戦4勝制となっているが、1903年1919年のように9戦5勝制の年もあった。

[編集] 歴史

  • 1876年 ナショナル・リーグが発足。
1900年 「クラシックエイト」が確定。(この年までチームの加盟離脱と移転が繰り返されたが、ここから半世紀チームの本拠地移転・新規加盟無し)
  • 1901年 アメリカン・リーグ発足

[編集] 備考

[編集] コミッショナー制度

1920年にブラックソックス事件が発覚、野球人気は低迷した。人気を回復するため中長期的な展望、戦略、迅速な意思決定 をする必要に迫られた。このため各オーナーたちが話し合い、中立的な意思決定機関として1920年にコミッショナー制度が導入された。そして、最高裁判事だったケネソー・マウンテン・ランディスが初代コミッショナーに就任。事件に関わったホワイトソックスの選手8人は、1921年8月2日に裁判で無罪の判決が下りた。しかし、ランディスはホワイトソックスの選手8人を含む15人全員を永久追放処分とすることを決定した。ランディスは声明で「判決に関係なく試合を放棄、計画するような選手は、誰であろうとプロ野球でプレーすることは許されない」と決然とした態度で臨んだ。その後ランディスは計24年間在任し、その功績をたたえMVPの正式名称は「ケネソー・マウンテン・ランディス賞」と呼ばれている。

[編集] 薬物問題

近年、メジャーリーグベースボールではバリー・ボンズマーク・マグワイアの本塁打量産、ホセ・カンセコの薬物使用の告白、かつて活躍した選手の急死などでドーピング疑惑が注目されている。以前から薬物使用に甘いと言われてきたが、近年は毎年抜き打ち検査が実施されている。2005年からは薬物検査に関する規定を導入し、その内容は違反1回目で10日間、2回目で30日間、3回目で60日間、4回目で1年間の出場停止、5回目でコミッショナーが裁定を下すというものであった。しかし導入当初は罰金を支払えば試合に出ることができるという逃げ道も設けていたことを、アメリカ下院の政府改革委員会から追求された。さらに、これでも未だに他のスポーツに比べて制裁が甘いという批判があり、2006年からは違反1回目で50試合、2回目で100試合の出場停止処分、3回目で永久追放という新規定を導入する予定である。だが、この永久追放に関しても救済措置が設けられている。日本のプロ野球においても薬物検査の導入が決定されている。

[編集] ストライキ

メジャーリーグベースボールでは今までに数回ストライキが実施された。

[編集] 1981年

フリーエージェント関係で経営者サイドと選手会が折り合わず、6月12日からストライキを決行した。ストライキは50日間に及び、スト解除は7月31日であった。そのため、この年はレギュラーシーズンが前後期制となった。

[編集] 1994年

この年のストライキは越年し、メジャーリーグベースボール史上最大となった。

オーナーがチームの総年俸に上限を定める「サラリーキャップ制度」を導入しようとしたものの、選手会側がこれに反発し8月12日からストライキを行った。ストライキは232日間にも及び、この年は残りの公式戦やプレーオフはもちろん、第二次世界大戦中も中止にならなかったワールド・シリーズも中止になってしまった。早期解決を促すべく翌1995年2月にはクリントン大統領(当時)も調停に入るが、調停は失敗に終わった。ストライキは4月1日をもって解除されたが、この年の大リーグ開幕は4月25日と、例年より約1ヶ月遅れた。なお開催を中止されたワールドシリーズの代わり、日本の日本シリーズがアメリカの一部では中継された。

これがもとでサラリーキャップ制度導入は中止となり、その後の話し合いでいわゆるぜいたく税の制度が導入された。これはチームの総年俸が一定額を超えた場合、そのチームから超えた分の一定の割合をぜいたく税として徴収し、総年俸の低いチームへ還元するというものである。このストライキでは大規模なファン離れが生じ、1997年インターリーグ導入の契機にもなった。

[編集] 2002年(実際は実行されず)

年俸総額や球団削減などを織り込んだ新労使交渉が選手会とオーナーの間で折り合わず、8月30日までに妥結されない場合はストライキを決行することにした。ストライキ開始日となる8月30日が近づいても交渉はこう着状態のままでストライキ回避は不可能と思われていたが、ストライキ決行日に決めていた8月30日に事態は急転し交渉が妥結され、ストライキは回避された。急転妥結の原因として、1994年のストライキによる野球離れの再来を労使ともに警戒したためとされる。

2002年8月に妥結された労使協定は2006年12月19日までとなっており対応が注目されたが、2006年10月24日に過去最長となる5年間の新労使協定を締結。今回の契約内容には、2011年12月までストライキや施設封鎖(ロックアウト)が行われないことなどが盛り込まれている。

[編集] 経営

2006年の観客動員数は前年比1.5%増の7,604万3,902人と3年連続で増加し過去最高を記録している。30チーム中24チームが200万人を超え、8チームが300万人を超えており、年々入場券の平均価格が上がっているにも拘らず観客動員数は増加傾向である。観客動員数最多チームはヤンキースで420万518人、最少チームはマーリンズで116万5,120人、全チームの平均は253万4797人となっている。また、2006年のマイナーリーグベースボールの観客動員数は4,171万357人で、大リーグと合わせた観客動員数は1億1,775万4,259人となっている(ただし、新ヤンキースタジアムなどの観客動員数の多いチームの新スタジアムは旧スタジアムに比べて収容数が大きく減るため今後減少すると予測されている)。このため入場券の売り上げだけで巨額なものとなっており、放送権収入、商標権収入、スポンサー収入、グッズ収入なども含めた大リーグ全体の総収入は1995年に約13億8,499万ドル、1996年に約17億7,517万ドル、1999年に約27億8,687万ドル、2005年に約47億3,300万ドルなどと年々増加し、2006年には約52億ドル(約6,130億円)に達した。これは、NFLの約60億ドルに次ぐ額となっている。

また、チームの資産価値も年々上昇しており、アメリカの経済誌フォーブス2006年4月20日に発表した大リーグ各チームの平均資産価値は、前年比15%増の3億7,600万ドルとなっている。[1]1位のヤンキースは10億2,600万ドル、30位(最下位)のデビルレイズは2億900万ドルの価値と算定されている。そのため、MLBでは30チーム中25チームが黒字である。赤字のチームは、ヤンキース、レッドソックス、メッツ、エンゼルス、マーリンズの5チームであるが、後述の課徴金制度のためヤンキースなどの収入の多いチームは多額の課徴金を支払っており、これが赤字の原因の一つとなっている。さらに、各チームの収入にヤンキースはYES Networkが、カブスはWGNが含まれていないなど実際には各チームの収入はもっと多いとされており、黒字チームも25チームより多いと言われている。また、チームの収益が選手年俸の伸びより速く増加しているため、全体の営業利益は2004年の1億3,200万ドルから2005年には3億6,000万ドルにまで増加している。

選手の平均年俸も年々増加し、2001年に初めて200万ドルを超え、2006年の平均年俸は269万9,292ドルとなっている。また、2005年の年間収入最多チームはヤンキースで2億7,700万ドル、最少チームはツインズで1億1,400万ドルとなっている。

[編集] 戦力均衡策

現在コミッショナーを務めているバド・セリグ・コミッショナーは、かつて収益や観客動員の少ないミルウォーキー・ブルワーズのオーナーを長年務め、チームの経営難に苦慮した経験を持っていたため、コミッショナーに就任して以来戦力均衡策の導入に積極的だった。インターリーグ(交流戦)、プレーオフでのワイルドカード、年俸総額が一定の額を超えたチームに課徴金(Luxury Tax、ぜいたく税)を課す課徴金制度などを導入した。1965年に導入されていた完全ウェーバー制ドラフトなどもあり、2001年以降ワールドシリーズの優勝チームが毎年入れ替わっている。ただし、所属選手の年俸総額を比較すれば各チームの戦力差に大きな開きが有るのは事実である。また、サラリーキャップ制や収益の完全分配などを導入することも検討されている。

[編集] 収益分配制度

MLBの収益分配制度は2つある。1つ目はBase Planと呼ばれるもので、各チームの純収入(総収入から球場経費を除いた額)に20%課税し、各チームから集められた課税金の4分の3が全チームに均等に分配され、4分の1が全チームの平均収入を下回るチームに下回る額に比例して按分分配するという内容(スプリット・プール方式)である。1996年に導入され、その後、2002年8月に締結された労使協定で、税率が34%で課税額の全てを全チームに均等分配する内容(ストレート・プール方式)に改められた。2つ目はCentral Fund Componentと呼ばれるもので、収入の高いチームに課税して、一定の規則のもと収入の低いチームに再分配するという内容(スプリット・プール方式)。

この制度の目的は、収入の低いチームにより多くの分配金を分配することで収支を改善し、戦力均衡を促すことにあった。ところが、チームがポストシーズンに進出できなくなると球団側は有力選手を放出し、チーム全体の年俸総額を下げて多額の分配金を受け取ることを画策するようになり、結果的に戦力の均衡は達成できなかった。

そのため、2002年8月に締結された労使協定において、球団側が選手に支払う年俸総額が一定額を超えた場合、超過分に課徴金を課す「課徴金制度」(Luxury Tax、ぜいたく税)が導入された。4年間に一定額と超えた回数に応じて税率を引き上げていく内容となっており、2003年は40人枠の年俸総額が1億1,700万ドルを超えたチームは超過額の17.5%を課税される。以降、2004年は1億2,050万ドルで1回目22.5%・2回目30%、2005年は1億2,800万ドルで1回目22.5%・2回目30%・3回目40%、2006年は1億3,650万ドルで1回目0%・2回目40%・3回目40%・4回目40%課税されることとなっており、年俸の高騰を抑制し戦力の均衡を図った(ポスティングシステムによる入札金に、課徴金制度は適用されない)。その結果、2001年以降ワールドシリーズの優勝チームが毎年入れ替わるなど一定の成果を上げている。

また、2006年10月24日に締結された新労使協定では、Base Planにおける税率が34%から31%に変更され、またCentral Fund Componentでは、Base Planで再分配される全額の41.066%分の額が、Base Planで支払う側のチームから受け取る側のチームにBase Planとは別に再分配されるよう変更された。支払う側のチームの負担額は、各チームの収入が全チームの平均収入の超過分に応じて、Base Planの41.066%分の額が按分徴収され、その徴収額は受け取る側のチームにスプリット・プール方式で再分配される。それと同時に、チームの収入の定義を「過去3年間の平均値(変動制)」から「2005 - 2006年の実績値と2007 - 2008年の売上げ予測の平均値(固定制)」に変更された。

チーム収入の定義が変動制から固定制に変更されたことにより、各チームの収入増減が分配額に影響しないようになった。この結果、全チームの限界税率は31%で統一され、安易な有力選手の放出が抑制されるため戦力が均衡しやすくなっている。

他にも、課徴金制度の2007年の年俸総額の一定額が1億4,800万ドルに設定され、以降1年ごとに5%ずつ増加する。また、選手の最低年俸は、2006年の32万7,000ドルから2007年は38万ドルに変更され、以降1年ごとに1万ドルずつ増える。

[編集] テレビ放映権

MLBのテレビ放映権は、全国放送に限りメジャーリーグベースボール機構が管轄し、ローカル放送は各チームがFOXスポーツネットや地元放送局などと直接契約を結んでいる。チームの本拠地が大都市であれば収入が大きくなり、小都市だと収入が少なくなるため、レギュラーシーズン・ポストシーズン全試合の放映権を管轄しているNFLとは違い、チームによって放映権料収入は大きく異なる。

また、アメリカでは元々商法行為に対する規制が厳しく、機構側の一括管理による独占・寡占契約はなされてこなかった。しかし、1962年にNFLCBSと独占契約を結んで以降、アメリカのプロスポーツ界では機構側が放映権を一括して複数年にわたる大型契約を結ぶようになった。その機構側が契約した放映権料はコミッショナー事務局のプール分を除いた額が30球団で均等に分配される。

従来、全国放送はESPN(レギュラーシーズン。2005年までの6年間8億5,100万ドル)とFOX(ポストシーズンなど。2006年までの6年間25億ドル)の2社が契約していた。

ESPNとは2005年9月、2006年から8年間23億6,800万ドルの新契約にこぎつけたものの、FOXはMLBの視聴率低下によって広告収入が放映権料を下回ったとして値下げを主張、交渉は難航していた。ESPNは主にレギュラーシーズンの平日の試合を中継する。

2006年7月11日、FOXおよびTBS(Turner Broadcasting System)との間に契約が成立した。放映権料は2007年からの7年間で2社合計で約30億ドル(FOX18億ドル・TBS5億ドルという報道もある[2])。両社の契約内容は以下の通り。

  • FOX
  1. レギュラーシーズン土曜日午後の試合
  2. オールスターゲーム
  3. 奇数年のアメリカンリーグ・チャンピオンシップ
  4. 偶数年のナショナルリーグ・チャンピオンシップ
  5. ワールドシリーズ
  • TBS
  1. レギュラーシーズン日曜日の試合(2008年シーズンより)
  2. ディビジョンシリーズ全試合
  3. 奇数年のナショナルリーグ・チャンピオンシップ
  4. 偶数年のアメリカンリーグ・チャンピオンシップ
  5. 地区優勝やワイルドカードを決定するワンゲーム・プレイオフ

なお、2006年3月13日に、ヨーロッパのテレビ局「NASN」が、2006年から5年間MLBの試合を放映する契約を結んだ。オープン戦からワールドシリーズまでの年間275試合が、イギリスアイルランドドイツスイスオランダなどのヨーロッパ7ヶ国で放送される。

[編集] 日本での放送

日本向け放映権は電通2004年から6年間2億7,500万ドルで契約。日本放送協会(NHK)・東京放送(TBS)・フジテレビジョン、およびSKY PerfecTV!で放送している。

NHK・TBS・フジテレビは日本人選手が出場する(予定)の試合やオールスター・ポストシーズンを中心に生中継など行っている。大抵系列BSでの中継であり、とくにNHK BSでの中継本数が多く、BSデジタル放送受信世帯数を押し上げる要因のひとつにもなっている。注目カードは地上波で中継される場合もある。2006年のワールドシリーズはフジテレビでダイジェストとして放送された。SKY PerfecTV!ではパーフェクト・チョイスにて500~600試合の生中継に加えて再放送も充実している。2006年からはJ SPORTS ESPNでもダイジェスト中継を行っている。

ラジオ放送はニッポン放送が独占放送権を持っている。

[編集] 歴代コミッショナー

就任期間 コミッショナー名
1920年-1944年 ケネソー・マウンテン・ランディス(Kenesaw Mountain Landis)
1945年-1951年 ハッピー・チャンドラー(Albert Benjamin Chandler, Sr.)
1951年-1965年 フォード・フリック(Ford Christopher Frick)
1965年-1968年 ウィリアム・エッカート(William Dole Eckert)
1969年2月4日-1984年9月30日 ボウイ・クーン(Bowie Kent Kuhn)
1984年10月1日-1988年 ピーター・ユベロス(Peter Victor Ueberroth)
1988年4月1日-1989年9月1日 A・バートレット・ジアマッティ(Angelo Bartlett "Bart" Giamatti)
1989年9月13日-1992年9月7日 フェイ・ヴィンセント(Francis Thomas "Fay" Vincent, Jr.)
1992年-1998年 バド・セリグ(*)(Allan Huber "Bud" Selig, Jr.)
1998年7月9日- バド・セリグ

(*)正式なコミッショナーではなく、「MLBの最高諮問会議のチェアマン」との位置づけであったが、MLBの実質的最高責任者だった。1998年7月9日に正式に第9代コミッショナーに就任した。

[編集] 個人タイトル

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  • オールスターMVP
  • ディビジョン・シリーズMVP
  • ワールドシリーズMVP
  • プレイヤー・オブ・ザ・マンス 月間MVP
  • プレイヤー・オブ・ザ・ウィーク 週間MVP
  • ルーキー・オブ・ザ・マンス 月間新人MVP

[編集] 関連項目

  • アメリカの他の団体プロスポーツ
    • NBA(プロバスケットボール)
    • NFL(プロアメリカンフットボール)
    • NHL(プロアイスホッケー)

[編集] 外部リンク


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