ジャグリング
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ジャグリング(Juggling)とは、動力のない道具を、肉体のみをもって操作することである。
本来は複数の物を空中に投げ続ける技という意味だったが、現在は明確な定義はない。 大道芸、曲芸の一種ないしは同一視する人も多いが、一部では娯楽としてだけでなく競技化している。伝統的なお手玉もジャグリングの一つである。
近年はスポーツとしての愛好者が増え、クラブが数多く設立され、競技会も活発に行われている。
ジャグリングを一種の芸術と捉える見方もあり、考え方は人により様々である。
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[編集] ジャグリング(ボール)の代表的な技
- トスジャグリング
- カスケード
- ファウンテン
- 偶数個のボールの最も基本的な投げ方。右手は常に右手に、左手は常に左手に投げる。左右交互に投げるアシンクロファウンテンと、左右同時に投げるシンクロファウンテンがある。
- シャワー
- リバースカスケード
- 普通カスケード等はボールを外側で受けて内側に投げるが、リバースはそれを逆に内側で受けて、外側で投げる。この投げ方をオーバーザトップ、もしくはアウトサイドスローと言い、全てのボールをオーバーザトップで投げるカスケードをリバースカスケードと言う。
- ハーフシャワー
- 片方の手から投げるボールだけを常にオーバーザトップにして行うパターン。
- ジャグラーズ・テニス
- ひとつのボールに着目してそのボールだけを常にオーバーザトップで投げるパターン。偶数個のボールで行う場合は形が変わる。
- アーチ
- ひとつのボールに着目してそのボール以外を常にオーバーザトップで投げるパターン。各ボールがそれぞれ固有の軌道を描き、その軌道は交わらない。
- クロウキャッチ(クローキャッチ)
- ボールの上から手のひらを下に向けてキャッチする方法
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- ミルズメス
- スティーブ・ミルズにより考案された投げ方。左右の手を交互に交差させる技。ボールの数にかかわらず成立する。ノーマルなものに加え、414等のパターン違いやフェイク、エリックス・エクステンションやルーベンシュタインズリベンジ、ボストンメス等の様々な派生技や類似の技がある。
- エリックス・エクステンション
- ミルズメスの左右の手を交差させた状態から、さらにもう一度手を交差させる技。体が固い人には難しいとされる。
- フラッシュ
- 使っている全てのボールを高く投げ上げ、一度手の中にボールが一つもない状況を作り出す。その後、落ちてきたボールをキャッチして、ジャグリングをつづける。また、単に使っているボールの個数回キャッチをすることを指す場合もある。
- ピルエット
- ボールを高く投げ上げ、落ちてくるまでに自分が1回転する技。2回転するとダブル・ピルエット、3回転するとトリプル・ピルエットと呼ばれる。複数回回転するとき、例えば3つのボールを高く上げる場合(3ボールフラッシュ)、3回回転したあと三つのボールをキャッチする方法と、1回回転して1個キャッチする、というのを3回繰り返す方法とがある。後者は多段ピルエットと呼ばれることがある。
- ミルズメス
[編集] ジャグリングの道具
詳細は各項目を参照のこと。
- リング
- プラスティック製の輪。
- シガーボックス
- 直方体の箱。
- デビルスティック
- ディアボロ
- 中国ゴマとも呼ばれる。
- マイクロディアボロ
- ヨーヨー
- シェイカーカップ
- スタッフ
- スイングジャグリングのための棒。
- ポイ
- ひもの先にボールが付いているスイングジャグリングに使う道具。
- ハット
- ジャグリング専用の帽子。
- メテオ
- 縄の両端にボールが接続されたスイングジャグリングの道具、流星とも呼ばる。
- ウィップ
- トリックロープ
- ロープの先にhondaと呼ばれる金具をつけてループをつくれるようにしたもの。技の種類によって利用可能なロープの長さが異なる。通常15feet.
- フットバッグ
- カジノダイス
- もっともよくダイススタッキングにつかわれるダイス。
- フレア・バーテンディング
- バーテンダーがビンやグラス等を投げて行うジャグリング。
- 傘の曲
- 剣玉
- ジャグリングに使う小道具
[編集] 著名なジャグラー
- ジェイソン・ガーフィールド
- アンソニー・ガット
- アルバート・ルーカス
- トニー・ダンカン
- ピーター・フランクル
- ショーン・マッキーニー
- トビー・ウォーカー
- マット・ホール
- ステファン・シング
- 矢部亮
- Mr.アパッチ
[編集] その他
- 日本は、近年ジャグリングの発展・普及が著しい「ジャグリング新興国」といわれている。2005年のIJA(世界大会)において矢部亮が個人部門一位、桔梗ブラザーズがチーム部門二位に輝き、ジュニア部門ではなんと進藤一宏、青木康明、桔梗崇が表彰台を独占するという快挙を成し遂げたのは記憶に新しい。