ジョーズ
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ジョーズ Jaws |
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監督 | スティーヴン・スピルバーグ |
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製作 | デイヴィッド・ブラウン リチャード・D・ザナック |
脚本 | ピーター・ベンチュリー カール・ゴッドリーブ |
出演者 | ロイ・シャイダー ロバート・ショウ リチャード・ドレイファス |
音楽 | ジョン・ウィリアムズ |
撮影 | ビル・バトラー |
編集 | ヴァーナ・フィールズ |
配給 | ユニバーサル映画 |
公開 | 1975年 |
上映時間 | 124分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
制作費 | 1200万ドル(概算) |
興行収入 | 2億6000万ドル(米国) |
次作 | ジョーズ2 |
allcinema | |
IMDb | |
『ジョーズ』(Jaws) は、1975年のアメリカ映画。スリラー映画、ホラー映画。またはアメリカ合衆国ハワイ州のマウイ島の東側の沖に発生する、世界でも最大級のうねり。本項では前者について述べる。
スティーヴン・スピルバーグ監督作品。「Jaws」とは英語で「顎」(あご)という意味である。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] 概説
1975年6月20日、アメリカ公開。ユニバーサル映画提供。上映時間124分。言語は英語。製作費1200万ドル。アカデミー賞では作曲賞、音響賞、編集賞を受賞した。
平和なビーチを襲う人食いサメ(ホオジロザメ)の恐怖と、それに立ち向う人々を描いた作品。
映画版は原作の大筋をなぞりつつ、鮫の生態などに詳しく踏み込んだ原作の専門的な部分は極力抑えて娯楽作品に徹している。結末も映画らしい派手なものに改変が施されているほか、原作ではクライマックスの戦いで生き残るのはブロディ署長ただ一人であったところ、映画版ではフーパーも生き残る展開に変更されている。
直接の続編に『ジョーズ2』がある。物語や登場人物は受け継がれているものの監督はヤノット・シュワルツに交替している。これ以降も『ジョーズ3』などが製作されたが(4作目まで)、スタッフや設定も一新されており、3以降の人気は少ない。
ジョン・ウィリアムズによるテーマ曲はあまりにも有名で、今でもテレビなどで使用されている。
日米両国にあるテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ」には本作をテーマにしたアトラクションがあり、いずれも人気を博している。
マシュー・レオネッティ製作の機械仕掛けのサメはスタッフたちの間で「ブルース」(由来はスピルバーグの知人である弁護士の名前から)と呼ばれていたが、撮影開始当初は故障が多く撮影は予定をオーバーしてしまう。またリアリズムを目指した完全オールロケでの撮影は、フレームにちょっとでも余計なものが入ると即NGになるため、これもスケジュールを大きく狂わせる原因となった。撮影制作費も1000万ドルを突破し、企画当初に計上された額の3倍に膨れ上がったため、一時は撮影中止さえ検討された。やっとの事で撮影終了したスピルバーグはマッカーサーの名言(『私は帰ってくる』)をもじって「二度と戻らん!」と宣言したという。
原作者ピーター・ベンチュリーが、舞台となった海水浴場から、人食いザメ出現のニュースを伝えるレポーター役で出演している。
[編集] あらすじ
アメリカ東海岸北部の田舎町での夏の話。海水浴場にサメが現れ、パニック状態となった。海水浴場が閉鎖されると、町の観光収入が減少するため、町はサメ退治に乗り出した。男3人はサメを退治するため、大海原に乗り出した。
[編集] 登場人物
(日本語吹替えは左から滝田版、津嘉山版、羽佐間版、DVD版)
- 赴任間もない地元の警察署署長。海水浴場における人食いザメの危機を再三アミティ市に申し入れるが、事なかれ主義的な市長から拒絶される。サメ被害が甚大になると、市長からサメ退治の許可を受け、サメ退治に乗り出す。子供の頃に溺れた経験がトラウマとなり、水が大の苦手。
- 地元の漁師。海の荒くれ男で、鮫狩りの達人。懸賞金目当てにサメ退治に乗り出す。過去にインディアナポリス号に乗船していた経験があり、同船の沈没事件の際に鮫の恐ろしさを知ったらしい。経験豊富だが他人の忠言に耳を貸さない強情さが目立つ。原作では鮫との戦いの最中にロープが絡まり、海中に引きずり込まれて溺死したが、映画では船に乗り上げてきたサメによって派手に喰い殺される末路を迎える。
- マット・フーパー - リチャード・ドレイファス(樋浦勉、古川登志夫、堀内賢雄、堀内賢雄)
- 海洋学者。最初に捕らえられたサメは問題のサメと違うことを見抜く。ブロディやクイントとともにサメ退治に乗り出す。優男な学者で、基本的には学術的知識をベースに行動するが、実行力があり、大胆な選択もする。原作ではクライマックス、鮫に檻を破壊されて喰い殺されてしまうが、映画ではその檻から辛くも脱出に成功し、奇跡の生還を遂げるように変更され命拾いした。
[編集] スタッフ
- 製作:デイヴィッド・ブラウン リチャード・D・ザナック
- 監督:スティーヴン・スピルバーグ
- 原作:ピーター・ベンチュリー
- 脚色:ピーター・ベンチュリー カール・ゴッドリーブ
- 撮影:ビル・バトラー
- 音楽:ジョン・ウィリアムズ
- 編集:ヴァーナ・フィールズ
- 美術:ジョゼフ・オルヴズ・ジュニア
- 提供:ユニヴァーサル映画 ザナック=ブラウン・プロダクションズ
[編集] キャスト
- マーティン・ブロディ - ロイ・シャイダー
- クイント - ロバート・ショウ
- マット・フーパー - リチャード・ドライファス
- エレン・ブロディ - ロレイン・ゲイリー
- ヴォーン市長 - マーレイ・ハミルトン
- ベン・メドウズ - カール・ゴットリーブ
[編集] 日本語吹替
- 1981年9月30日(水)日本テレビ「水曜ロードショー」
- 1991年7月24日(水)TBS「水曜ロードショー」
- 2004年5月13日(木)テレビ東京「木曜洋画劇場」
- 2005年8月26日発売 DVD「JAWS 30thアニバーサリー・スペシャルエディション」
[編集] 続編
[編集] メディア展開
- アトラクション「JAWS」(「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」)
- 「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」で稼働中のライド型アトラクション。米国の「ユニバーサル・スタジオ・ハリウッド」で稼働中のオリジナルアトラクションを移植したもので、時間軸としては第一作の数年後と考えられる。鮫の恐怖も忘れ去られ、平和になったアミティで、ゲストたちはクルーズの途中に『あの鮫』に遭遇してしまう。そして、その鮫からボートで逃げまわるという内容。高圧電線を銜えているなどイメージ的には映画「ジョーズ2」のほうが近い演出となっている。提供:ANA
- CRぱちんこJAWS(京楽産業)
- 2006年8月にリリースされた、映画「JAWS」の正式ライセンスによるぱちんこ台。劇中のリチャード・ドレイファス扮するフーパーにそっくりな人物等が登場。ジョン・ウィリアムズのテーマ曲も使用されている。京楽が過去にリリースした爆裂機「CRぱちんこウルトラセブン」に似た構成となっていて、大当たり確率は低いが当選後の連ちゃん確率が高く、賭博性は高めの機種。ただし京楽としては本作の直後に発売する「CRぱちんこ華王・美空ひばり」に全力投球するため、本作は6万台で早々と生産を打ち切っている。
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