ジル・パニッツィ
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ジル・パニッツィ(Gilles PANIZZI、1965年9月19日 - )は、フランス出身の世界ラリー選手権(WRC)のドライバー。
ターマックラリーを得意としており、ターマックキングの異名通り優勝した7戦全てがターマックラリーである。コ・ドライバーは実弟のエルベ・パニッツィが務めていた。日本でのファンも多く、2ちゃんねるなどを中心にパニやんという愛称で呼ばれている。
2000年からプジョーのターマックスペシャリストとして活躍したが、グラベルラリーでのワークス参戦機会を得るため、2004年より三菱自動車から参戦した。しかし2005年シーズン終了後三菱自動車がWRCワークス活動からの撤退を発表したため、2006年シーズンはレッドブル・シュコダからターマックラリーを中心に数戦に参戦する予定であった。しかし、カタルニア終了後、ツール・ド・コルスに参戦せずレッドブル・シュコダから離脱した。この後、コドライバーを長年勤めた実弟エルベは現役を引退している。現在はプジョーのテストドライバーとしてプジョー・207S2000の開発に参加している。
[編集] 余談
パニッツィには変わったエピソードが多数報じられており、それが彼の人気の一因となっていることは否めない。その一部を記載する。
- 2002年のカタルニアラリー最終SSで、ギャラリーが多数集まったヘアピンコーナーでドーナツターンを行った。トップを独走していたとはいえ、競技区間内でドーナツターンをやったドライバーは他にいない。(現在は禁止されている)
- SSでのアタック中は目を大きく見開いた鬼気迫る表情でドライブするため、その独特の顔立ちなども含めWRCで最も怖い顔をしたドライバーと呼ばれる。
- またケンカっ早いことでも有名である。2000年のサファリラリーでは、マシントラブルによりスローダウンしたグループNのマシンがヘリからの指示を受けたのにもかかわらず(サファリラリーでは閉鎖されていない道路を走るため、上空のヘリが状況を見極め指示を出す)停止せずに走り続け、マシンから出るダストにより後方を走っていたパニッツィのマシンはパンクをしてしまったことに対し、ドライバーに殴りこみをし、5万ドルの罰金を受けたことがある。