スターオーシャン ブルースフィア

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スターオーシャン ブルースフィア
ジャンル ロールプレイングゲーム
対応機種 ゲームボーイ
開発元 トライエース
発売元 エニックス
人数 1~2人
メディア カートリッジ
発売日 2001年6月28日
売上本数 13万本
テンプレート (ノート)

スターオーシャン ブルースフィア』(STAR OCEAN BLUE SPHERE) は、トライエースが開発、エニックス(現スクウェア・エニックス)が2001年6月28日に発売したゲームボーイロールプレイングゲームである。

目次

[編集] 概要

スターオーシャン セカンドストーリー』の続編で「スターオーシャン」シリーズ第3作目にあたる作品。略称はSOBS。『セカンドストーリー』の外伝的位置付けで、前作から2年後の物語と設定されている。キャラクターデザインは漫画版の『スターオーシャン セカンドストーリー』の作者である東まゆみが担当した。

本作発売時にはすでにゲームボーイアドバンスも発売されていたが、初代からの全てのゲームボーイに対応して発売された。ゲームボーイの種類によって、手に入るアイテムの種類などが違うイベントが幾つか存在する。

また、キャラクターにはレベルはなく、好評だったスキル制がさらに特化しキャラクターのステータスや特技に大きく影響を与えるようになっている。振り分け方により習得不可能なスキルも多数存在し、完璧なキャラクターを作ることはなかなか難しい。

2001年には、小説版が二種類発売された。

2002年から『月刊少年ガンガン』で漫画版が水城葵によって連載された。

[編集] ストーリー

全宇宙の命運を賭けた、神の十賢者との戦いから2年後。

十賢者と戦った12人の英雄の一人、プリシス・F・ノイマンは故郷エクスペルから地球に移住し、趣味の発明に打ち込んでいた。そんなある日、プリシスはかつて共に戦った仲間、オペラとエルネストからのSOS信号を受ける。二人は未開惑星・エディフィスの調査中、突如消息を絶ってしまったのだった。

それを知ったプリシスは、同じく地球に留学していたレオンと共に他の仲間を招集、ミッションの都合で参加できなかったクロードとレナを除いた8人で救援に向かうが、突然のエンジントラブルによって、プリシス一行の宇宙船もまた、エディフィスに墜落してしまう……。

[編集] 登場人物

[編集] 主人公達

プリシス・F・ノイマン
本作の主人公的存在(ただ、パーティー編成機能もあり、決して彼女が主人公というわけではない。そもそもこのゲームには明確な主人公が存在しない)。現在はクロード・C・ケニー(後述)の勧めにより地球留学している。オペラ・ベクトラ(後述)からのSOS信号を受けて、宇宙船でかつてのメンバーを集め、辺境の惑星「エディフィス」へと出発する。後にエクスペルが銀河連邦に加入するきっかけをつくるなど、科学者として名を残す。
レオン・D・S・ゲーステ
彼もまたプリシスらと共に地球に渡っていた。現在は紋章術の研究をしており、その才能を遺憾なく発揮し、クロードの母の手伝いをしている。紋章学の権威として後世に名を残す。
アシュトン・アンカース
プリシスがエクスペルを離れてからは、ショックの余りしばらく寝込んでいたようだが、それでもしばらくすると何とか立ち直って剣の修業に打ち込んでおり、その点ではディアスとも話が合うらしい。背中に取り憑いている双頭龍・ギョロとウルルンとの生活もそれなりに楽しんでいるが、彼らの一般人への影響も無きに非ずなので、リンガの山小屋で暮らしていた。ちなみに約二年ぶりにプリシスと会えた際には喜びのあまりに剣術など遥か彼方へ吹き飛んだ。
ディアス・フラック
前作での冒険は「剣豪」としての彼の知名度を更に高め、事実上エクスペル最強の剣士と言われている。幾分か性格も丸くなったようで、モンスター退治の依頼も積極的に受けているようだ。
セリーヌ・ジュレス
前作での冒険の後は、その名前は「カリスマ紋章術師」として大陸全土に広まっていた。なお、前作で婚約者となったクロス王子との関係は、それほど進展していないらしい。ただ、数百年後のエクスペルの代表者は彼らの子孫のようである。
ボーマン・ジーン
前作の冒険の後、妻のニーネとの間に娘のエリスを授かっていた。そのためもあり、プリシスも彼への冒険の誘いをかけることはなかったが、どこからか情報を入手し、共にエディフィスへと向かう(ニーネの強い勧めもあったそうだ)。
ノエル・チャンドラー
エナジーネーデの動物学者。エクスペルに移住してからは、その豊かな自然に癒され、動物学の研究を続けていた。
チサト・マディソン
エナジーネーデの新聞記者。エクスペルに移住してからは、そこになかった報道機関を、自分の手で立ち上げるべく奔走している。
オペラ・ベクトラ
今回のメインキャラクター。前作の冒険の後は、相変わらずエルネスト・レヴィード(後述)と共に、遺跡発掘のために宇宙を回っていたが、その中でエディフィスに接近した時、何らかの力による影響を受け、惑星に不時着するも、その直前にプリシスにSOSを送っていた。
エルネスト・レヴィード
前作の冒険の後は、オペラと共に遺跡発掘のため惑星を回っていたが、前述通りエディフィスに不時着してしまう。その後は、大都市アバシティの領主・アバへのレジスタンスに世話になることとなった。
レナ・ランフォード
前作女性主人公。プリシスやレオンと共に地球へ渡っており、現在は軍医となっている。ゲーム開始時は別任務が入っていたのですぐには出発できなかったが、任務終了後にエディフィスへと向かう。だが、彼女らも何らかの力の干渉により、墜落することになる。前作のヒロインだったことから流石にナックル等の体術をやめ、ナイフによる攻撃へと変更している。
クロード・C・ケニー
前作男性主人公。階級こそ上がってはいないが、現在も銀河連邦軍人として活躍している。レナと共にエディフィスへ渡り、墜落する。この時何らかのウィルスに感染してしまうが、薬を持っていくと何事もなかったかのように復活を遂げる。治療にはイベントを起こすことが必要なため、最後まで仲間にならない可能性もある。彼と父親の親子は英雄として後世に語り継がれている。

[編集] エディフィスの人々

ラドル
惑星エディフィスにて活動する行商人。全作品において方向音痴という特殊スキル?を保有しつつ登場している。
アバ
大都市「アバシティ」を治める大富豪。
ユリウス/マーカス
アバへのレジスタンスに参加する若者達。ユリウスが組織のリーダーで、マーカスが彼の副官的な存在に当たる。
リヴァル
学術都市「ノット」の研究所に所属する女性科学者。エディフィスに不時着したオペラに命を救われ、それ以来彼女と行動を共にしてきた。かつて、幾度となくエディフィスの文明を破壊し続けてきた存在「アクマ」について知るために、パーティーに合流、アクマから生き延びた街「ラング」を目指すが……。
ジーマ
「ラング」の最高司祭。200年前のアクマの攻撃からずっと生き続けている。
ヴァイ
人間、モンスターと共にエディフィスに生きてきた第3の種族「エディフィアン」の現指導者。パーティーのメンバーを「エディフィスの希望」と呼び、彼らによるアクマの打倒を願う。その他にも名前の発覚しているエディフィアンには、ロセラウムネロの3人がいる。

[編集] 惑星エディフィス

水と地表の比率が98:2のほぼ水の惑星。かつては非常に文明が発展していたが、幾度もの大災害によって崩壊していく。災害によって多くの文明が崩壊したが一部では文明が続いてる。

[編集] 町 村

スクートヴィレッジ
主人公たちが一番最初に訪れる村。北部にマイル遺跡、南部に墜落の森がある。遺跡目当ての冒険者などが訪れる小さな村。エディフィス最北端の村。
アバシティ
大富豪アバが治める商人の町。北部にレヴィアボア遺跡、南部にルパート樹海が広がっている。町にはアバの兵士が居り不条理な理由で町民を逮捕している。後にグランドノットの攻撃により崩壊する。エディフィスの大都市のひとつ。
スレーブヴィレッジ
人口が少なく農業を主としている小さな村。北部にルパート樹海が広がっている。アバの植民地。アバからの独立のためにレジスタンス運動などもおきている。後にアバから独立。アバシティ崩壊後、アバシティから逃げ延びてきた難民であふれかえることになる。
バニスシティ
港町。 西にヌサビーチ、南東にノットへの道が続いている。プライベートアクションが一番多い町。
学術都市ノット
学者などが多く集まっている町。西にノットへの道がある。町の北東部には研究所があり学者たちが、ノット地下遺跡などのことについて研究している。町の上にはグランドノットが封印されて置かれている。エディフィスの大都市のひとつ。
ラング
最高司祭ジーマが治める町。町の形が螺旋状になっている。町の人口は非常に少ない。陸上最南端の町。
アクア
ヴァイが治めるエディフィアンの町。ヌサビーチや、エクストロキアに繋がっている。エディフィスの海中都市のひとつ。
アクス
ラウムが治める海底都市。町の中にはアクスタワーA、アクスタワーB、アクスタワーC、アクスタワーD、アクスメインタワーがありそれぞれの主が治めている。街中には海中モンスターなとが生息している。エディフィス最南端の町。エディフィスの海中都市のひとつ。
アスール
ネロが治める町。街中には多くのワープゾーンがあり、それらを使用して別の場所へ移動することができる。特別の宝石を使わないと開かない扉などがある。街中には海中モンスターなとが生息している。BOSSはポセイドン。エディフィスの海中都市のひとつ。
コスモシティー
宇宙都市。人間がほとんど居らず、大多数はガーディアン。コスモシティに居るガーディアンは戦闘にならず、会話することができる。

[編集] 漫画版

水城葵による漫画版が『月刊少年ガンガン』(エニックス/スクウェア・エニックス)で平成14年3月号~平成17年4月号、外伝が『月刊少年ガンガン増刊ガンガンパワード』の平成14年春季号、秋季号で掲載された。単行本全7巻。

  • 漫画版とゲーム本編の相違点
    • ノエル、チサトの二人が単行本一巻の総扉イラストを除き登場しない。これはかつてガンガンに連載された漫画版『スターオーシャン セカンドストーリー』(東まゆみ)の読者を考慮しての事だと考えられる。
    • ボーマンが、エディフィスに同伴せずにエクスペルに留まっている。
    • ゲーム本編では醜い風貌で描かれていた領主アバが、漫画では美青年の風貌となっている。

また、アンソロジーコミックとして4コママンガ劇場が全5巻でエニックスから発行された。

[編集] 小説版

エニックスとメディアワークス電撃ゲーム文庫)から1冊ずつ発行された。

  • 小説 スターオーシャン ブルースフィア(エニックス・梅村崇 著)
  • スターオーシャン ブルースフィア(電撃ゲーム文庫・竹内誠 著、挿絵 中北晃二)

[編集] 外部リンク

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