スター・デストロイヤー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
スター・デストロイヤー(Star Destroyer)は、アメリカ映画『スター・ウォーズ』シリーズに登場する架空の宇宙戦艦である。
銀河帝国によって建造されるこの船は巨大で、都市をまるごと一つ破壊できるほど強力である。しかしながらその役割は戦艦というよりも空母により近いもので、通常は作戦を指揮する提督が搭乗するが、時には作戦を監督する提督よりも上級の軍人が乗り込むこともある。容積の大きい一般の船でも、これよりは小さいので、そのドックにすっぽり収めることができる。この宇宙戦艦が登場した当時、これにかなう攻撃力をもったものはおらず、その名の通り破壊の限りを尽くした。
ちなみに旧3部作全てとエピソード3で1番最初に登場する大型宇宙船は全てスター・デストロイヤーである。
- ヴィクトリー級画像
- 小説などに登場し、俗にいう巡洋艦規模の戦艦である。全長は900メートルとやや小型ながら機動力に勝り、銀河共和国時代末期、クローン大戦において、すでにその原型が完成されている、非常に洗練された運用度の幅広さを持ち、惑星大気圏内への突入も可能である。
- ヴェネター級画像
- クローン大戦後期に登場したスター・デストロイヤーであり、銀河共和国軍によって建造された初めてのスター・デストロイヤーである。この戦艦を設計したのはヴィクトリー級を設計したワレックス・ブリセックスの娘であるライラ・ブリセックスであり、彼女は後にインペリアル級(後述)の設計も担当している。全長1137メートルと巨大であるが惑星内への離発着が可能であり、シールド発生装置や敵戦艦との至近距離での撃ち合いに対応できる火器が搭載され、さらに戦闘機の格納庫を備えるなど宇宙戦艦、空母、揚陸艦、輸送艦さらには旗艦・司令部としての機能をも併せ持つ多機能型戦艦である。その巨体ゆえ小回りはあまり効かないがスピードは早く、搭載されたハイパードライブは一回のジャンプで6万光年の彼方にまで向う事が出来る。エピソード3ではコルサントの戦い、キャシークの戦い、ウータパウの戦いで活躍した。
- インペリアル級画像
- 宇宙空母的な性格が強く、航続距離も長いが、連絡艇としてのシャトルを必要とするなど、あまり運用面で小回りが効くようにはできていない。しかしながらこのクラスは、スター・ウォーズに登場する艦船の中で、われわれが現実において戦艦と呼ぶにふさわしいクラスの艦であり、左右の6基のターボレーザー砲と2基の大型イオン砲は、あらゆる宇宙艦船を破壊する威力を持つ。全長は1,600メートル。
- ヴィクトリー級などは艦隊規模で運用する事を前提に設計されているようだが、インペリアル級に至っては追跡任務や重要人物・高官の移送などにも利用され、単体で行動することを前提とした設計になっている。帝国時代においては、拡大し過ぎた版図をカバーし、各惑星へと睨みを効かせる威圧の意味から、後者がより多く就航したようだ。
- テクター級
- スーパー級(スーパー・スター・デストロイヤー)画像
- 文字通りの旗艦で、艦隊の指揮を行ったりしており、その巨体は対艦戦闘において、絶大な攻撃力を持ち、並大抵の攻撃で撃沈することは難しい。全長12,800メートル。
これら帝国の艦艇はいずれも船体は非常に強固なシールドによって守られ、その巨体もあって、少々の打撃にはビクともしない(エンドアの戦いでの帝国艦隊の旗艦エグゼキューターに至ってはデス・スターに文字通り「突き刺さって」も、数秒は持ち堪えた)が、船体から突き出た艦橋部分だけは攻撃に脆く、この弱点を突かれて破壊されている。司令部のある艦橋はセンサーシステムの大半を乗せており、これが破壊されてしまうと、船はほとんど無防備な状態になってしまうためである。そして前出のデス・スターに刺さったエグゼキューターもまた、勇敢なAウィング戦闘機のパイロットの特攻で艦橋を失い「墜落」したのである。
艦橋センサーシステムは強力な遠距離探査能力を持っているが、同時に超近距離(接触している場合)等にはまったく役に立たず、この弱点を知るハン・ソロ船長の操るファルコン号にまんまと欺かれてしまっていたりもする。また、艦橋部分がえてして脆弱な理由の一つには、この強力なセンサーシステムを効率良く運用しようとした結果、センサーを妨害するシールドを弱くせざるを得なかった所為があるのかもしれない。
なお、新共和国時代には
- エクリプス級画像
- ソヴァリン級
- アレジャンス級
- ネビュラ級
の4種も建造されている。