スティール・ギター
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スティール・ギター(steel guitar)は、ギターの一種。ギター水平に置き、左手の指かバーで弦を押さえ、右手のピックで弾いて演奏する。膝の上に載せる小型のタイプをラップスティール・ギター(lap steel guitar)という。ボリュームペダル、弦の調を変えるためのペダル、ニーレバー(膝レバー)で正確な音程を調整するベンド機構を備えた大型のスタンドタイプをペダルスティール・ギター(pedal steel guitar)という。
もともとはリゾネーター・ギターなどのアコースティック・ギターを水平に置いて演奏したのが始まりといわれる。現在のスティール・ギターは基本的にエレクトリックギターと同様にピックアップがあり、アンプにつないで音を出す仕組みになっている。特にカントリーやハワイアンの主要楽器として目覚ましい発展を遂げ、簡素なラップスティールから、テーブル型スティール、ペダルスティールに至って複雑な機構を備え、幅広いジャンルの演奏に対応できるようになった。
弦の数は6弦、8弦、10弦、12弦などがあり、チューニングは演奏する曲のジャンルや演奏者ごとに異なる。ネックが2本のものもあり、それぞれを使い分けることで各種の調に対応できるようにチューニングしている。
弦を指できっちり押さえずにバーを使って滑らせながら弾くスティール・ギターの演奏法をボトルネック奏法といい、ブルースなどでは通常型のギターで演奏される。
[編集] スティールギターの調律(チューニング) 例
6弦の例
①C6 チューニング 別名 Am7
1弦 E 2弦 C 3弦 A 4弦 G 5弦 E 6弦 C
②Am チューニング
1弦 E 2弦 C 3弦 A 4弦 E 5弦 C 6弦 A
③Am チューニング
1弦 E 2弦 C 3弦 A 4弦 E 5弦 A 6弦 E
10弦の例
①E9 チューニング
1弦 F# 2弦 E♭ 3弦 G# 4弦 E 5弦 B 6弦 G# 7弦 F# 8弦 E 9弦 D 10弦 B