ステージ (コンピュータゲーム)
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ステージ (stage) とは、コンピュータゲームにおける構成単位のことである。主にアクションゲームやシューティングゲーム等の区切りが明確なコンピュータゲームで使用され、日本語では一般的に「面」(めん)と表現される。
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[編集] 類似用語
同様の意味で使われる単語として「ラウンド」(round) や「エリア」(area)、「チャプター」(chapter) などがある。「レベル」(level)や「マップ」(map)といった単語がこの意味で使われる場合もある。これらは時代やジャンル、製作者による慣習的な命名によるものと、ゲームの世界観を表現する象徴的な単語によるものに二分できる。
また、いくつかのステージをひとまとめにした単位を「ワールド」(world) や「ブロック」(block) と呼ぶゲームもある。例えば、『スーパーマリオブラザーズ』では、4つの「エリア」(ステージ)で1つの「ワールド」が構成され、この「ワールド」が全部で8つ存在する。「1-2(ワールド1のエリア2)」、「2-4(ワールド2のエリア4)」といった形で表現される。
後述の「周回」の概念を持つゲームでは周回数とステージ数を連ねて「1-2(1周目のステージ2)」や「2-4(2周目のステージ4)」と呼ぶスタイルもある。
いずれにしても明確な統一は見られず、作品毎に呼称を確認する必要がある。本項目では全て「ステージ」と表記する。
[編集] ステージの進め方
基本的に、ゲームは番号が「1」のステージから開始され、先へ進むにつれてステージ番号が増加していく。ステージ番号が増えるにつれて、ステージの難易度が増えていくのが一般的である。ただし、ゲームによっては、進む順番が特に定められておらず、攻略するステージをプレイヤーがある程度自由に選択することができるゲームもある。
スクロール方式のゲームの多くは、ステージやワールドごとに、プレイヤーキャラクター(自機)周辺の環境や地形の色・形、敵キャラクターなどが変化していき、プレイヤーはバラエティに富んだステージを楽しむことができる。
ステージは、自機がゴールにたどり着くか、あるいは敵キャラクターを全滅させる、ボスキャラクターを倒すなどといった特定の条件を満たすことによってクリア(終了)となり、ステージをクリアすれば次のステージに進むことができる。ただし、ワープを利用することによって、いくつかのステージを飛ばし、いきなり2つ以上先のステージに行くことができる場合もある。また、隠しコマンドによってゲームを始めるステージをあらかじめ選択すること(ステージセレクト)が可能なゲームもある。
[編集] エンディング
最終ステージをクリアすると、そのゲームを終えたことになり(ゲームクリア)、エンディングメッセージが流れる。エンディングはゲームにおけるストーリー性の重視やその表現力の向上によって一般化し、エンディングを見ることがゲームにおける勝利を意味する。
レトロゲームでは、ステージ数に上限が無く、エンディングも存在せず、ゲームオーバーになるまでひたすらゲームが続く方式になっているものが多い(エンドレス)。また、レトロゲームではスコアカウンタの最大値に達する(カウンターストップ)事をもって便宜的にエンディングと呼ぶ。幾つかのゲームではこの状態になるとゲームプログラムが誤動作を起こしてしまうケースも見られる。
[編集] 周回
周回を持つゲームはエンディング終了後に2周目として最初のステージに戻り、クリアしたときの得点のまま再びゲームを続行するようになる(周回プレイ)。上述のエンディングを重視するゲームにで周回を持つものは、一旦ゲームが終了した後で再びゲームを行う際に周回数を選択できるようになる。
2周目以降はステージ構成がほぼ同じであっても、敵キャラクターの強化、ステージ内容の一部変更や追加がなされる作品が多い。このような場合は特に「裏面」と呼ばれる。とそうした2周目以降の変化要素の出現は作品によって扱いが様々で、必ず表現されるものと1周目の成績に対応して表現されるものがある。
このように周回を持つゲームは様々な手段で難易度を上げる措置が取られており、プレイヤーはさらにやりがいのあるゲームを体験することができる。難易度はプログラム上の単純な計算式によって上限無しに上昇するものと、一定周回までで上昇が止まるもの、一定周回まで厳密にゲームバランスが調整されているものの3種に分ける事ができる。
[編集] 隠しステージ
ゲームクリアや特定の条件の達成、あるいはその両方を満たすと、通常とは異なるステージが現れる場合もある。こちらも裏面と呼ばれることが多いが、より際だった特徴を持つステージである場合が多い。スーパーマリオブラザーズ2のものが、ゲーム自体の知名度と条件達成の難しさから有名である。
また、バグやノイズによって、制作者の意図しない異常なステージが出現してしまうケースも存在した。特に話題になったのはスーパーマリオブラザーズである。上記の続編における公式の隠しステージは、この異常ステージへのオマージュという見方もある。
[編集] コンティニュー
ゲームオーバーとなったときに、そのステージからゲームを再開することができるコンティニューという機能が使用できるゲームもある。コンティニューには回数制限や使用条件が設けられているものと無制限に行えるものがある。多くの場合、コンティニューすると得点やアイテムの一部または全部が失われてしまう。
また、コンティニューによる再開ステージ数に制約を設けたものや、コンティニュー時に特典を得る事ができる等の工夫が凝らされており作品の個性の一つとなっている。
進行状況をゲームソフト媒体や外部記憶媒体にセーブ(保存)したり、パスワードを利用することによって、ゲーム機の電源を切断しても、次回そのゲームをプレイするときに前回のステージから再開できるものもある。